2022年2月10日
今回の日記は秋田を離れ道東巡りの旅を綴る観察旅行記。
私にとって3度目となる道東の訪問ですが、今回の旅はバードウォッチャーにとって鉄板となっている観光コースを巡りひたすら撮影を楽しむというプラン。
行けば誰でも観察や撮影を楽しむことができるとあって、この時期はバードウォッチングを目的とした旅行会社もこぞってツアーを計画しているようです。
日程初日は10時05分発の便で秋田空港を出発。
離陸して間もなく五城目町上空から見える大潟村は雪に覆われたままで春はまだまだ先のように思えました。
千歳空港へ11時10分に到着し、ここで乗り換えをして道東の中央に位置する中標津空港を目指します。
12時15分に千歳空港を離れて最終目的地が近付いてくると眼下には摩周湖が。
自然の織りなす造形が美しい。
13時05分、青空の広がる中標津空港へ到着。
早速空港から程近いレンタカーステーションでレンタカーを調達し道東巡りの始まりです。
この日は根室市に宿を取っていましたが、道中に何かしら観察できればと思い先ずは野付半島を目指しました。
中標津空港から野付半島ネイチャーセンターまでの所要時間はおそよ40分。
今回の旅行出発前には札幌で記録的な大雪が降ったと報道されていましたが、道東は地域柄雪が少なく路面も乾いている状態。
移動に何の支障もなく野付半島へ到着すると至るところで目にするのはエゾシカの群れでした。
結氷した野付湾を一列になって歩くエゾシカたちが幻想的。
道路際で採餌をしている個体も多く、以前道東巡りをした時と同様に間近で撮影をしてみることに。
野付半島に入ってからネイチャーセンターまで割りと距離が長いため、道すがら探鳥をしてみましたが全くと言っていいほど小鳥が見当たりません。
秋田と同様に鳥の少ない状態はこちらも同じなのか..
それとも時期的な問題なのかは分かりませんが、唯一見つけることができたのはハギマシコ1羽のみでした。
群れで行動する鳥とあって周囲を見渡してみたものの、やはり1羽しかおらず。
群れからはぐれてしまったのでしょうか。
ネイチャーセンターから先は許可を得なければ進入できない区域がありますが、今回の旅行記では手続きについての説明は割愛。
許可の申請方法や車両の乗り入れは以前の旅行記を参照して下さい。
下の画像をクリックすると以前の旅行記を見ることができます。
野付半島の先端部ではユキホオジロを見ることができるものの、徒歩で移動しなければならない区域もあるので往復する時間を考えると流石に余裕がありません。
既に陽は傾いており、車で移動できる範囲内でコミミズク・ハイイロチュウヒ・ケアシノスリ・シロハヤブサ・ハクトウワシが見れたらと丁寧にチェックして回りましたが何もおらず..
海側を見ても海鳥が全く見当たらず空振りに終わりそうな気配が濃厚になってきた頃、不意に聞こえたのはユキホオジロの鳴き声でした。
その瞬間、群れの飛び交う姿が視界に入り地面に降りる様子を確認。
かなり離れた位置に降りたことから目測を誤らないように移動して、双眼鏡で確認してみたところゴミに紛れるようにして採餌をする群れを目にしました。
但し撮影をするにはちょっと遠い距離。
それでも時間的にユキホオジロは観察できないと思っていただけに長時間歩かなくても見ることができたのは幸運だったと思います。
かなり警戒心が強い様子が伺え今回は証拠写真の撮影に留まりました。
あっと言う間に日没時刻を迎え、夕焼けに染まる景色のなかでエゾシカを撮影。
夕陽を絡めて撮影したりと、この時間は思い思いに撮影を楽しむカメラマンの姿が多く見られました。
初日は短い時間ながらも北海道の空気感を楽しむことができ大満足。
この日の観察はここまでとし宿泊先の根室市を目指し移動して間もなく2匹のキタキツネを発見しました。
こちらも野付半島でよく目にする野生動物。
以前の旅行では餌をねだるようにして接近してきた個体を目にしましたが、餌付けの禁止が浸透してきたのか今回は観光客に寄っていくような姿は目にしませんでした。
2匹のキタキツネがじゃれ合うような形となり喧嘩でも始まるのかと思いきや..
まさかの交尾。
なかなか見れるものじゃないと眺めていましたが終わる気配が全く無し。
辺りが真っ暗になっても自然の営みは続きましたが流石にそろそろ根室市へ向かい移動しなければなりません。
野付半島から根室市までの所要時間はおよそ1時間40分。
陽射しのあった日中から一転して夜は厳しい冷え込みとなり車内に表示される気温は-11℃でした。
そのため根室市までの道のりは所々がアイスバーンの状態で、乾いた路面から急にアイスバーンになったりと運転には気を遣わされましたが事故なく根室市へ到着。
宿の直ぐそばには根室市で有名なお寿司屋さんがあり、胃袋も北海道を満喫しようということでお寿司をガンガン注文。
画像は花咲ガニの軍艦です。
何を注文しても全てのネタが美味しく箸が止まりませんでした。
北海道万歳。
満腹になったところで翌日の準備を整え早めの就寝。
日程2日目は落石ネイチャークルーズの船に乗り、真冬の海で海鳥の観察を行いました。
そちらの様子は後日更新の日記へ続きます。