2015年7月25日 雨時々曇り
今日は休日ですが生憎の雨模様により残念ながら観察はお休み。
昼前からは警報が出るほどの豪雨になりましたが午後からはようやく雨も落ち着きました。
そんな訳で今回は環境問題についてのお話。
ただ今回は難しいことをベラベラと話すだけではなく、ちょっと趣向を変えて空から地元を眺めつつ環境問題について考えようと思います(´ω`)
本日は私が所有するプライベートジェットで上空へご案内。
いいでしょ、これ(・∀・)
お小遣い貯めて購入したんですよ♪
まぁ冗談ですけどね。
こんなのサマージャンボの1等当てたって買えやしない。
Tower「Aosagi 05, wind 330 at 6 runway 28 cleared for take off.」
管制から離陸許可が出ました。
離陸後は3000ftまで上昇し秋田沖を目指します(´ω`)
さて秋田沖には洋上風力発電の設置計画があるようです。
つい先日、某局で再生可能エネルギーについて特集番組の放送がありました。
内容としては福島県沖に試験的に設置された洋上風力発電の可能性と問題点を探るいうもの。
どんな問題点を取り上げるのかと興味深く番組を観ていましたが、問題点とは銀行からの融資と漁業関係者との漁場の兼ね合い。
番組の中では生態系への影響は一切触れられませんでした。
全てがビジネスでの視点で、個人的な感想としては「儲かれば何でもいいんだな」といったところ。
秋田沖に出たところで旋回して撮影。
秋田市の新屋・浜田地区の海岸線です。
間もなく秋田でもシギ・チドリの渡りのシーズンを迎え、こちらでも小数ですがシギチを観察することができます。
過去にはこの辺でコアジサシが繁殖していたようですが、現在は姿を見ることができません。
コアジサシは全国的に様々な問題を抱え絶滅危惧されつつあるようです。
画像6時方向の位置には旧秋田空港跡地があり、風力発電施設が乱立している状態。
そしてまた新たに設置された風車が稼働を始めようとしています。
ここの松林では先月に環境省のレッドリストで最も絶滅の恐れがある絶滅危惧ⅠA類に指定されている鳥を確認しています。
その後も個人的に行った調査で最初に確認した場所から約100m離れた場所で姿を確認しました。
恐らくこの場所で繁殖しているのだと思います。
工事の計画段階でしっかりとした環境影響調査も行われず、こうして何の罪もない鳥たちはどんどん姿を消していくのです。
ブッポウソウもそうですが、工事を知った時点で県の自然保護課に掛け合うべきでした。
これに関しては本当に後悔が残り、今後はしっかりと行動に移していく必要があると考えています。
話の視点を少し変えてみましょう。
この新屋地区の松林を含め秋田県の沿岸には広範囲に渡って松林が広がっています。
これは偉大な先人が残してくれたもの。
栗田定之丞
( 1767-1827 )
この人がその代表的な人物。
昔から秋田県の沿岸部は大部分が砂浜で、日本海からの強い西風が砂塵を巻き上げ、田畑や村に多大な飛砂の害を与えていました。
村人から罵詈雑言を浴びせられながらも試行錯誤の末編み出した、栗田方式という植林方法でクロマツを植え海岸沿いの田畑や村を飛砂から守る海岸砂防林を完成させた人物が栗田定之丞です。
風車が乱立し松林が伐採されている新屋地区には栗田定之丞を祀った神社があります。
没後「栗田大明神」と祀られ公益の神として毎年8月1日は祭祀が行われています。
次の土曜日がその日。
松林を伐採し風車が建てられる光景を栗田定之丞が目にしたら一体どう思うんでしょうね。
メガソーラーもそうですが地球温暖化対策として始まった発電は東日本大震災以降ビジネスに変わりました。
広範囲に木々を伐採しパネルが設置されるメガソーラーにおいては、光合成による酸素の放出量と発電による温室効果ガスの抑制量を比べてみるとどんな結果になるんでしょう。
環境保全と経済の両立というのは非常に難しいものですが、この記事を読んだ人が一人でも自然に対しての目線が変わってくれると嬉しいですね。
実際問題、私は野鳥を観察するようになるまで風車を見ても何とも思いませんでしたから。
興味がないとそんなもんだと思います(^^;
さて場所を移動して日記によく出てくる近所の農耕地上空。
暑い日が続き夜は風呂上がりにナイトウオッチングに出掛けることがありますが、必ずアナグマ・ノウサギ・タヌキのどれかに出会うことができます(・∀・)
そして田んぼにはゴイサギやカルガモがいて、ジッとしていると辺りを飛び交うホタルを見ることができます☆
こんな環境が変わらずずっと残って欲しいものです。
思いの外日記が長くなり燃料が空になりそう(笑)
そろそろ戻りましょう。
そんな訳で今日の日記はこれにておしまい。