2016年7月17日 24/22℃ 雨時々曇り
観察には生憎のお天気の休日。
ここ最近は休日を狙い撃ちするようにして悪天候になるので、なかなか思ったような観察ができません。
ダメ元で遠出をしてもやっぱりダメになるので、今日は無難に自宅近くで観察をすることにしました。
本降りの雨のなか車を走らせるとハリオアマツバメが飛んでいるのが目に入りました。
雨燕と和名にある通り、平地では曇りや雨の天気の時に目にすることが多く比較的低い高度を飛んでいます。
普段は高い位置を飛ぶハリオアマツバメですが、ツバメの類と同様に飛びながら虫を捕まえまるので、天気が悪く虫が低い場所を飛ぶとそれを追って低い位置を飛ぶようです。
とは言ってもツバメとハリオアマツバメは生物学上での類縁関係は遠く全く別の鳥。
そのため虫の捕まえ方も異なり、ツバメは虫を追って変則的な飛び方をしますが、ハリオアマツバメは口を開けながら高速で飛び回り虫を捕食します。
ハリオアマツバメは水平飛行時に200km/h以上の速度で飛ぶことができ、最速では350km/hにも達するそうです。
見上げて観察する機会の多い鳥ですが今日は低い位置で至近距離を飛んでいたので、背景のある写真を撮ってみようと頑張ってみましたが飛翔速度に腕が追い付きませんでした。
下手な鉄砲を撃ち続けていると雨は止み、ハリオアマツバメの飛ぶ位置が次第に高くなっていきました。
曇天で空抜けの撮影ですとプラス補正にしてもシルエット的な画像になるので、その後は肉眼での観察。
最終的に20羽ほどが上空を縦横無尽に飛び交っていましたが、少しサイズの小さい個体が多かったので今年生まれた子たちかもしれません。
さてハリオアマツバメを観察した後は場所を少し移動して堤巡り。
近所には堤が多くたまにアカショウビンの鳴き声も聞こえることから、運が良ければと足を運ぶとカイツブリの姿がありました。
潜水した瞬間に移動する達磨さん転んだ方式で観察の準備を整えます。
魚を捕まえ浮上してきました。
『ピッピッピッピッ』
ピッピッピッピッって何だ???
と思ったら水草の陰からカイツブリの幼鳥が3羽出現。
なるほど、ご飯の時間のようです。
ふぁっ!?
魚を丸呑みする親鳥。
チビっ子たちにあげるんじゃないのかよ!
集まってきた幼鳥の前で潜水すると直ぐ様浮上して首をブルブル。
何か咥えているようですが、この一瞬で何を捕まえてきたんだろう。
チビっ子に与えることによって答えは直ぐに判りました。
伊勢エビ。
食べやすいように頭とハサミは取ってあります。
挟まれると痛いですからね。
私は家のカニに指を挟まれて絶叫してますが。
さて伊勢エビを貰ったチビっ子が食べるのに苦戦していると、それを千切るようにして親鳥が咥え直しました。
これを繰り返すことで3羽のチビっ子たちは親鳥から順番に餌を貰うことができ、親鳥は考えてチビっ子たちに餌を与え、動きもしっかり把握したうえで育雛をしていることが解りました。
幼鳥のそばにいるせいか、親鳥の嘴の模様がチビっ子を見つめて微笑んでいるように見えたのが印象的。
もう少しカイツブリの親子の様子を観察したかったのですが、急に土砂降りになってしまい残念ながら観察は中止。
今日は悪天候ながらも思ったより良い観察できたので結果的には楽しい時間を過ごすことが出来ました。
本日の観察日記はこれにておしまい。