2016年7月3日 24/20℃ 曇りのち晴れ
先週に引き続き今回も水辺での観察です。
前回見ることのできなかったヒクイナの出現を期待して先ずは鳴き声の確認。
しかしながら今朝は幾ら待っても鳴き声が聞こえなかったので観察対象を変えることにしました。
葦原をガサゴソと移動する鳥として前回の日記ではオオヨシキリとコヨシキリを挙げましたが、より葦を大きく揺らしながら移動するのがヨシゴイ。
ヨシゴイは国内最小のサギで、体重は我が家のオカメインコよりも軽く普段は葦原の中で生活していることから同じサギの類いであるアオサギのように表だって姿を見せることの少ない鳥です。
そんなヨシゴイを観察するには葦が生い茂っている水辺を注意深く見て回る必要があります。
目立った場所にヨシゴイ発見。
このような形で葦に掴まっているところを見つけることができれば観察のチャンス。
人の気配を感じると直ぐに葦原の中に潜ってしまいますが、この時は距離が離れていた為「オーッオーッ」と他の個体と鳴き交わす様子か見られました。
驚かさないようにして少し距離を縮めるとこのように首を伸ばした状態で真上を向いて擬態のポーズを見せます。
更に風にたなびく葦に合わせてゆ~らゆら。
人間や天敵となる生き物が近くに現れると擬態をしますが葦の混み入った場所では有効なものの、このような場所では丸見えで逆に目立つような気がします。
過去に偶然出会ったオオヨシゴイは道路で擬態していました。
もうこれは本能なんでしょうね。
周りに葦が有るとか無いとか関係ないです。
この画像はいつ見ても笑える私のお気に入り。
警戒してる間ヨシゴイはこの擬態を続け、大丈夫だと判断すると再び移動を開始。
葦原の中を移動すると葦の動きから大体の居場所が分かり、物音を立てず静かに待っていると直ぐ近くに出てきてくれることもあります。
潜水艦が潜望鏡で辺りを偵察するように、ヨシゴイは首を伸ばして周囲の様子を確認。
今日は頻繁に葦原の中を移動しているので、何をしているのかと思ったら巣の補強に使う為なのか葦グイグイ引っ張りそれを千切っては運搬を繰り返していました。
一生懸命引っ張っても青々している葦は丈夫で千切ることができず、千切り易い穂先を運んでいました。
こんなにも伸びる首ですが飛翔時は収納されてコンパクトサイズ。
アオサギのような体の大きなサギの類いは飛翔時に首をS字に折り畳みますが、ヨシゴイはどのようにしているのか不明。
どんな構造になってるんでしょ。
今度は観察位置を変え、迷彩ネットを使用してヨシゴイの出待ちをします。
しばらくすると私の存在に気付かないヨシゴイが姿を現しました。
脚を開くようにして葦に掴まるのもヨシゴイの特徴。
辺りを見渡しているようです。
安全の確認が出来ると首を全開に伸ばして餌を捕る態勢になりました。
アオサギもそうですが獲物を見つけると喉を揺らすことがあります。
この行動に何の意味があるのかは不明。
そして狙いを定め一気に仕留めに掛かりますが残念ながら狩りは失敗。
この後も再び獲物を狙う様子が見られましたが、付近をハヤブサが飛ぶと葦原の中へ引っ込んでしまい私が狙った位置には姿を現しませんでした。
さて今日観察したヨシゴイですが場所によっては蓮の葉の上を歩き、これから開花を迎える蓮の花とのコラボを見ることができます。
県内でもそんな光景が見られる場所が何ヵ所か思い当たるので機会をみてチャレンジしてみようと思っています。
今日の観察日記はここまで。