2016年8月15日 30/22℃ 晴れのち曇り
予定てんこ盛りの夏期休暇。
昨日は実家へお墓参りに行ってきましたが、そのついでに県南沿岸部でシギ・チドリの渡りの様子を見てきました。
キアシシギを始めとしてちらほらと渡ってきているようだったので、今日はいつもの海岸で渡来状況の確認。
少なからずトウネンの群れが入っているだろうなと思って繰り出してみたもののシギチは1羽も確認できず。
完全に当てが外れてしまいました。
さて今日の観察はどうしようか。
近場でウロウロしていると「ピョッピョッピョッ」とミサゴの鳴き声が聞こえ、旋回しながら魚を探しているようでした。
今日は久しぶりにミサゴの観察!
ミサゴは何度も記事にしていますが、それだけ観察し易く観察していて面白味のある鳥です。
観察し易い猛禽と云えばトビ。
次いでよく見掛けるのはノスリ。
しかしどちらも姿はよく見ても腰を据えて観察をしないと面白いシーンを見ることができません。
反面、オオタカやハヤブサは突然現れ獲物を拐っていってしまい正に一瞬の出来事で終わることが多く、私のようなズボラな鳥屋にとってはなかなか観察するのが大変です。
そこで持って来いなのがミサゴ。
海岸・河川・湖沼などでよく姿を見ますし、大きさもトビと然程変わらないので肉眼でも容易に観察ができます。
今日も魚を探しながら移動してきたミサゴが目の前まで飛んできました。
カメラを構えて立っていてもそんなに気にされることもありません。
上空を飛び回り魚を見つけるとヘリコプターのようにホバリング(停空飛行)をして狙いを定めます。
そしてここから一気に急降下。
ちょっと判りにくいと思いますが、水面近くまで高度が下がると両足を前に突き出すような姿勢になってきます。
水面にダイビングする瞬間は獲物めがけ鋭い爪を開くようにして両足から着水。
ここの状況から見ると「あの鳥、溺れてるのか?」といった感じ。
水中では暴れる魚をしっかりとホールドしているはず。
そして姿勢が安定したところで水面から浮上。
獲物をガッチリと掴んだミサゴが飛び立ちました。
ピンボケ写真ですが画像を拡大してみると捕まった魚の表情が・・・
ミサゴは捕まえた魚を遠くまで運搬することがありますが、空気抵抗を減らす為に魚の頭を進行方向に向けて飛翔します。
更に着目したいのが足指。
ミサゴは足指が前に二本、後ろに二本、他の猛禽は前に三本、後ろに一本です。
足指も魚を捕まえるのに適した造りになっているのです。
徐々に高度を上げて視界から消えて行くミサゴ。
この一連の行動を見るのに要した時間は約5分。
ミサゴを観察するうえでこのような場面を見るのに5~10分もあれば充分なので「行動」を観察するには持って来いと言う訳です。
回転翼軸の角度を可動させ回転翼と固定翼の特性を併せ持つ航空機V-22オスプレイはこのミサゴの英名であり、ミサゴの飛翔能力から名付けられたそうです。
熊本の震災でも活躍したオスプレイですが停空飛行~物資を長距離輸送するという能力は正にミサゴそのもの。
この日記を更新するにあたって観察5分、記事を書くのに30分、ポンコツパソコンの機嫌を伺って更新に2時間以上掛かりました。
観察するより更新の方が大変です。
おしまい。