2016年8月31日
前回の日記では28日に行われた松島基地復興感謝イベントの様子をご紹介しましたが、今回は私にとってもう一つのイベントである野鳥観察のお話。
イベントと云っても毎週末やってることなので何も特別な感じはしませんが・・・
さて、基地内では沢山の野鳥を観察できたことに触れましたが滑走路付近に多かったのが猛禽類。
此処彼処でホバリングをしながら獲物を狙っている様子が見られました。
ノスリなんて馴れたもので近くを戦闘機が離陸していくのに平然としていました。
これではバードストライクの危険があるので滑走路上に飛んでこないよう事前にバードパトロールが空砲を使って付近の鳥を追い払います。
これでもまた直ぐに戻ってきてしまうこともあるのですが、繰返し行うことでバードストライクを未然に防ぎます。
航空機による展示飛行が行われるなかこちらもローパスを見せてくれました。
猛禽類やサギ類の他に小鳥も多く、目視で確認をしていると「ヒッヒッヒッヒッ」と聞き慣れない鳴き声。
鳴き声からして観察したことのない鳥であることは確実。
一体何の鳴き声なのか気になり航空機を撮影しながら鳥探し。
鳴き声のする方へ距離を縮めますがなかなか姿が見当たらない。
不意に草地から鳴き声の主であろう小鳥が飛び出したのを確認。
しかし何の鳥であるか識別はできず、鳴き声の主は少し離れた草地へ降りたと思ったら再び姿が見えなくなりました。
目測を誤ってなければこの辺に降りたはずとそちらへ歩み寄ると再び飛び立ちまた別の場所へ。
う~ん、手強い。
警戒心が強いのか単にタイミングが悪いのか・・・
鳴き声に耳を傾けながら航空機を撮影していると同じ鳴き声があちこちから聞こえてきました。
しばらくすると枯れた葦の先に1羽の小鳥の姿。
「こいつだ」とファインダー越しに見てみてみると小鳥の正体が判明。
鳴き声の主は初観察となるセッカでした。
距離が離れていたのでこの画像からは何なのか判らないので、ここからは拡大した画像で。
拡大することで以前観察したオオセッカ(7月18日)との違いが分かります。
まず着目したいのが尾羽の先端。
尾羽の先端部に白い縁取りが見られますがオオセッカにはありません。
更に尾羽を内側から見ると黒い帯がありますがこちらもオオセッカには無い特徴です。
図鑑スペックではオオセッカの大きさが13cmでセッカが12.5cmと5mmしか差がなく、屋外でその大きさの違いは殆ど分かりませんが尾羽で見分けることができました。
その他に目の上の眉斑と呼ばれる部分の違いであったり他にも識別ポイントがあるようです。
見た目に似るセッカとオオセッカですが行動も似ています。
以前の観察でオオセッカが葦に両足を開いて止まるポーズを見ることができましたが、セッカも同じポーズを見せてくれました。
今回初めてセッカを見ることができたのを機会に、野鳥の会秋田県支部の県内確認種を記した鳥類目録を見てみるとセッカの記載ありました。
しかし普段観察するなかでセッカの鳴き声を聞いたことがありませんし、観察できたという話も聞いたことがありません。
改めて図鑑を見てみると本州以南に分布し、特に本州中南部に多く北陸・東北地方では局地的と記載がありました。
秋田県内での観察は難易度が高そうですが、いつか県内でじっくり観察できたらと思います。
おしまい。