2017年1月14日 -2/-5℃ 曇り時々雪
冬将軍襲来。
全国版のニュースで繰返し警戒を呼び掛ける程の寒波は私の住む北国秋田でも例年にない厳しい冷え込みになっています。
暴風雪で時々視界が真っ白で見えなくなる悪天候が続いていましたが、フィールドの様子を見て回っていたお師匠さんから「港に見慣れない子が居る」との情報が寄せられました。
久しぶりのスクランブル。
冬将軍と一緒にやって来た珍客に会うため情報のあった港に急行しました。
港に着き辺りを見渡してみると黒い物体が見え隠れしています。
珍客を観察されていたお師匠さんに話を聞くと「何だか分からないけど、ずっと体を回転させている」とのこと。
ふむふむ。
近寄ってくることもあるというので見易い場所に移動し待ってみることにしました。
見え隠れしていた珍客が徐々にこちらへ近寄ってきたのでカメラを構えシャッターチャンスを狙っているとこのタイミングで猛吹雪。
天気に負けてられるかと暴風雪に耐えながら撮影することができたのは初めて見る野生のキタオットセイ。
話にあったように体を回転させながら泳ぎ息継ぎする時に頭を出していました。
暴風の影響で雲の流れが早く天気は目まぐるしく変わり、吹雪いたと思えば晴れ間が見えることも。
このため晴れ間を狙って撮影をすることができ、良いタイミングでこちらに近寄ってきました。
どんどんこちらに寄ってきて岸壁に頭をぶつけるんじゃないかと心配しましたがキッチリと方向転換。
当たり前ですが水中でもちゃんと見てるようです。
そして息継ぎのため浮上。
キタオットセイの鼻穴。
岸壁ギリギリのところを泳いで来たこともあり『プシュー』と息継ぎの音がハッキリと聞こえます。
普段野鳥を撮影するような望遠レンズでは距離が近いせいもあって顔しか写せないので風景用の広角レンズに交換。
港の中を回遊しています。
このオットセイ、調べてみることで初めて知ったのですが世界にはキタオットセイとミナミオットセイが生息しオットセイとはこの二種の総称のようです。
ネット情報では体長は213cmという記述がありましたが、今日観察できた個体は200cmなかったように見えました。
それでも鳥に比べるとサイズが大きいので真下を通過すると広角レンズでもはみ出そうになります。
観察しているとNHKの方が取材にみえたので一足早く戻られたお師匠さんに代わり状況を説明。
(夜のNHKのニュースではお師匠さんの撮影した画像が放送されていました)
色々と話し込んでいるとキタオットセイが回転を止めてこちらを見ている。
話してる場合じゃなかった。
危うくまたもシャッターチャンスを逃すところでした。
時間に追われる形だったので今日の観察はここまで。
初めて意識的に観察したキタオットセイは可愛い耳たぶが印象的でした。
おしまい。
※明日は極端に天気が荒れた場合、観察はお休みします。