2017年8月26日 28/20℃ 晴れ時々曇り
先月発生した大雨災害から約1ヶ月、秋田は再び大雨災害に見舞われました。
降水量や被害状況を確認していくと県の内陸南部で特に被害が大きく、コウノトリが滞在している仙北市でも避難指示・勧告が出る程の大雨。
千葉県野田市で放鳥されたコウノトリ未来(JO116)が今まで滞在した場所を調べてみると河川の付近で過ごすことが多く現在もそれに変わりはないようで、今回の大雨により増水した河川がコウノトリに与える影響はどのようなものかと非常に気がかりでした。
野田市が発表するGPS位置情報を確認してみると今日現在の更新日が21日になっており、リアルタイムの情報は得られなかったものの仙北市・大仙市周辺と以前よりも少し行動範囲が広くなった様子です。
11日は運良くあちらから飛んで来てくれましたが、今回の捜索は困難なものになるというのが容易に想像できたので今日は辺りがうっすら明るくなった午前4時半より捜索開始。
先ずは河川の様子を見てみると前回の観察時に比べ水量は増えていたものの、大雨による増水はだいぶ落ち着いたようで思った程ではありませんでした。
前回観察できた場所を中心に捜索を行いましたがなかなか見つけることができず、ちょっと焦りが出てきた頃にようやく姿を確認。
6時5分。
冠水していたと思われる畑でカエルを食べているようです。
餌を採る姿はサギの類いに似ていますが、獲物を呑み込む瞬間は後向きになってしまい残念ながら見ることができませんでした。
餌を食べ終わると大仙市方面に飛翔。
ここからまた再び捜索を余儀無くされ、土地勘がないことも相俟ってかなり骨の折れる作業でしたが何とか発見。
川の中洲でかなりリラックスした様子で大あくび。
この後で脱糞したのですが片足を上げたままでの脱糞は私が鳥類を観察していて初めて目にしました。
女の子に対して極めて失礼ですがここは画像拡大。
今日はウンチをするシーンを何度も確認できたので餌はしっかり採れているようです。
さてこちらの川の様子を見ていると未だ水の濁りはあるものの水位はかなり下がっていました。
私の自宅近くを流れる雄物川に比べると増水しても短時間で元の状態に戻るようです。
今日はこちらの川と餌場としている田んぼの往復を繰返し、付近に民家が見えるような場所でのんびりと農道を散歩する姿はほのぼのとしたものでした。
このようなシーンを見ると数年前まで大潟村に居着いていたタンチョウを思い出します。
そこでふと思い出したのがタンチョウとコウノトリとの飛び方の違い。
タンチョウは固定翼の航空機のように助走をつけて飛び立っていましたが、コウノトリはしゃがんだような態勢からそのまま飛び立ちます。
上昇気流に乗って飛翔する姿はタンチョウに似ていますが、サイズ的にはコウノトリの方が小さいので身軽なようです。
背中に見えるのはGPSのアンテナ。
9時頃に少し雨が降り、10時頃からは日差しがたっぷりだったものの次第に風が強まり青空を優雅に飛ぶ姿は見られませんでした。
今日一日観察してるなかでは前回観察できた川の方へ飛んで行くことはなく、少し滞在場所を移動して前回よりも行動範囲が広くなっていることを確認。
また10時前後からは川の中洲で休んでいる時間が長くなり、再び活発に動くのは午後になってからというのが行動パターンのようです。
昨日から空気の質が替わり秋の気配が見える一日でしたが、今後稲刈りが本格化したりと周辺の状況が変わることでコウノトリの行動にどのような変化が現れるのでしょう。
また機会をみて観察してみたいと思います。
今日の日記はここまで。