2019年11月17日 9/2℃ 曇り時々晴れ
先週は秋田市でも初雪が観測され冬の足音が聞こえてきました。
秋の渡りのシーズンが終わると冬鳥の観察に移行しますが、ちょう
冬鳥観察の舞台となる大潟村には役者が揃いつつありますが、まだ
毎度空振り覚悟ではありますが、今回は本当に空振り覚悟で男鹿半
朝一番で訪れた男鹿半島は冷たい北風が強く吹き海も大荒れでした
観察場所を巡回してみたものの見事に空振り。
唯一見た小鳥はハクセキレイのみという結果で一路大潟村へ。
先ずは今季初のハクガンを観察するため村内をウロウロ。
「はて?想定していた場所に見当たらない」
捜索の範囲を広げてみると積雪量が増えた頃に見られる場所で群れ
ハクガンは渡来当初纏まった群れで行動することが多く、季節が進
何処から観察するのがよいかと右往左往していると支部の先輩から
『遠藤君、男鹿半島にユキホオジロが出てますよ』
「え・・・さっきまで巡回してたんだけど・・・」
野生の生き物ですから、ちょっとしたタイミングの違いでよくある
ハクガンはこの先ゆっくり観察できる機会もありますし、今は御膳
抜けてないことを祈り現地に到着するとユキホオジロは地面で餌を
早速私も御相伴にあずかりました。
先々週は観察を始めて5分も経たないうちに釣り人に飛ばされてし
私が八丈島へ行っていた間にも観察されていたようなので、男鹿半
ただひたすら餌を採っている姿を見ているだけですがそれでも充分
バードウォッチャーに人気のある鳥とあって可愛らしさは抜群です
可愛い女の子がチヤホヤされるのと同じような感覚でしょうか。
可愛いというのは本当に得なものです。
猛禽を気にして上空を気にする様子もこれまた可愛い。
気がつけば観察者の車は5台に増えていました。
秋田でこれだけ観察者が集まるのは久しぶりだったように思います
もし首都圏にユキホオジロが出たとなれば100~200人くらい
私は順光の位置から観察していましたがユキホオジロからは風下の
依然として北風が強く吹いていたのでユキホオジロは風に逆らうよ
追い風の状態で行動すると羽毛が捲りあがり体温の低下を招いてし
そのため餌を採っているユキホオジロは徐々に遠退きつつあり、こ
だいぶ距離が離れたところでこちら側から少し接近。
この間合いの取り方は非常に難しく、勇み足が過ぎると飛び去って
鳥の種や個体差により警戒心は異なるので、こればかりは慎重に行
再び近い位置から採餌の様子を観察していると伸びのポーズを見せ
尾羽の特徴がよく分かります。
こちらのカットでは風切羽の特徴を見ることができます。
暫く後にはこのようなポーズも。
先々週とは打って変わり、観察らしい観察ができたことで喜んでい
喜びも束の間、待ちぼうけの時間の始まりです。
再び姿を見せてくれることを期待して観察していたメンバーは其々
結局残ったのは私といつものバーダー氏。
ぼんやりと辺りを眺めていると100mほど先の位置にススキの密
ユキホオジロではないことは確かでしたが、ホオジロでもないこと
時々やって来るスズメかと思いましたが、ちょっと気になり確認し
警戒させないよう慎重に車を移動し観察を始めます。
私がベニヒワを観察するのは2年ぶりですが、複数で観察できたの
ベニヒワはレンジャクのように年によって渡来数の変動が激しく、
全国各地で確認が相次いでいるようですが、この日は山形県に近い
今季はベニヒワの他にマヒワ・レンジャク・イスカが多いようなの
地面で餌を採るベニヒワは草の陰に隠れてしまうことが多く、車の
4羽いたうち2羽は不意に飛び去り、残りの2羽を観察していると
ざっくりと印象を語ると片方は色が濃く片方は色が淡い。
色の濃い個体は胸から脇にかけての縦斑が太く明瞭なのに比べ、色
色の淡い個体はコベニヒワでないかと疑い始めました。
しかしコベニヒワを観察したことのない私にとって、決定的な識別
全部に全部目を通してる余裕はなく、取り合えず分かりやすかった
コベニヒワの腰は白いようですが、草が邪魔でなかなか撮影できず
苦し紛れに撮影を続けましたが私の位置からは思ったような画像を
【 野鳥の会 秋田県支部 S氏撮影 】
こちらの画像を見る限り、色の淡い個体の腰は白いことが見てとれ
コベニヒワの特徴と合致する部分はありますが、白っぽいベニヒワ
コベニヒワの識別点は色々あるので総合的に判断しなければなりま
今回の出会いは良い勉強の機会と捉え、今一度撮影した画像を見直
ベニヒワの観察を終えた後は再び大潟村に戻りハクガンを観察しま
本日の観察日記はここまで。