2020年3月29日 9/3℃ 曇り
春の珍鳥まつり第3弾。
今回の日記はズグロカモメの観察記。
前日クマタカを観察していると風の便りに聞こえてきたのが干潟で
日本では冬鳥として主に西日本で観察される鳥ですが、秋田では数
それを踏まえて干潟でホウロクシギを確認した際には併せてズグロカモ
鳥との出会いは運やタイミングに左右されることが多く、どうやら
過去の記録を遡ってみると前回観察できたのは2016年3月21
久しぶりに観察のチャンスが巡ってきたということで、この日も朝
その飛翔方法はよく似たユリカモメとは異なり、遠巻きにも識別が
俗に云う沼アジサシのように変則的な飛び方をすることが多く、餌
この時に捕獲していたのはスナモグリという生き物でした。
調べてみたところ干潟に巣穴を掘って生息する生き物のようで、体
普段は砂の中に生息しているようですが何かの拍子に外に出てくる
捕獲するとその場で食べることもあれば、獲物を咥えたまま場所を
スナモグリを咥え、こちら側に飛んできた際に撮影した画像を拡大
こんな生き物が干潟に沢山いるのかと広範囲に歩いてみましたが、
人間の動きに対して敏感に隠れてしまうのか、私の目が耄碌してい
そんな私と対照的にズグロカモメはいとも簡単にスナモグリを見つ
過去にはいつもの御仁が園芸スコップで掘り起こしてみたという話
ある程度採餌をすると羽を休めますが、近くで見ることでこちらの個体は雨覆に幼羽が残っており第1回冬羽であることが分かりました。
採餌と休憩を繰り返すズグロカモメがユリカモメの近くで羽繕いを
奥に写るのがユリカモメ。
動きがシンクロしたタイミングで撮影してみました。
ローアングルで縦構図の写真も撮影。
写真を見て分かる通り手前に写るズグロカモメが随分と小さく見え
参考までにズグロカモメの体長は32cmなのに比べユリカモメは40cmと一回り大きなサイズ。
この時はたまたまユリカモメの近くに居ましたが、基本的には他の
サイズこそ違うもののよく似た鳥なので顔を比較してみます。
識別するポイントしてズボラな私が着目するのは嘴。
【 ズグロカモメ 】
【 ユリカモメ 】
ズグロカモメの嘴は黒色で短いことに比べユリカモメの嘴は赤色
但しユリカモメは夏羽に移行すると嘴が赤黒くなるので、光の加減
そこで決定的な違いとなるのが初列風切の特徴。
翼を畳んだ際に尾羽に重なるように見える黒い羽ですが、こちらも
【 ズグロカモメ 】
【 ユリカモメ 】
初列風切を比べると一目瞭然。
こちらの比較画像はどちらも以前撮影したものですが、ズグロカモメの初列風切は白斑が目立ちます。
それに比べるとユリカモメは真っ黒な印象。
嘴の特徴に続いて補足になりますが、今回観察した個体のように若い個体では初列風切の白斑が目立たないようなので要注意です。
私は元々羽が云々という難しい話を
バードウォッチングに関しては意識の違いがあって当然なので難
どっちが良くてどっちがダメなんてありません。
ただ、羽の特徴や行動など多角的に観察することで今までと違った何かが見えてくることもありますし、自分の眼で見た記録を元に勉強することでより良いバードウォッチングができるようになると思います。
話は変わってこの日も見られたホウロクシギ、2羽いるうちもう1羽はダイシャクシギでした。
前日確認した際、誤認したのかと画像を見直してみましたがどちらもホウロクシギ。
しかしこの日見られた1羽はダイシャクシギでこれは一体・・・
ホウロクシギは毎年渡りの先駆けとして見られますが、秋田ではダイシャクシギを観察できる機会は少ないように思います。
両者ともズグロカモメに比べると警戒心が強く、干潟では一定の距離を取られてしまいました。
満潮の時刻であれば車内から比較的近い距離で見られることもありますが、干潮のタイミングだったことに加え2羽で行動していたので結果的にまともに観察することができず。
その為この日はズグロカモメの観察に集中しました。
晴れ予報だったこともあり青空背景の飛翔シーンを写真に残したい
翼上面を捉えた画像も青空背景であればコントラストがはっきりしてより良いものになっていただけに非常に残念。
それでも採餌のシーンや羽を休めシーンはしっかりと見ることがで
ズグロカモメを観察した後は2日連続でクマタカの観察をしたので
次週は第4弾に相応しい鳥との出会いに期待です。