2020年6月21日 25/16℃ 晴れ
今回の日記はコアジサシの観察記。
夏鳥として日本へ渡来するコアジサシ。
秋田県内でも見られる機会はありますが、渡ってくる個体数が少な
かつては秋田県内においても各所で繁殖していたようですが、繁殖
生息場所を追われたコアジサシは河川の中洲で暮らすようになり、
遂に昨年姿が見られなくなりました。
考えられる理由は度重なる繁殖の失敗。
中洲に生息するようになり人や獣の影響を受けなくなりましたが、
数年間その様な光景を目の当たりにしてきましたが、昨年は渡来が
そして今年もコアジサシが渡来する時期を迎え先月は某所で5羽を
秋田で繁殖する個体は激減してしまいましたが、今回の観察では県
生息が見込まれる場所を見つけてはチェックを繰り返し、何ヵ所か
先ずはどの様な行動をしているか確認から。
観察して見えてきたのは大きな中洲を中心に4羽のコアジサシが生
時々近くに飛来し水中にダイブする場面が見られました。
この時の狩りは失敗したようですが、成功した場合は魚を咥えたま
頻繁に同じ行動を繰り返していたことから育雛のため給餌をしてい
魚を咥えたまま飛翔する様子を暫く観察したところで、中洲が見渡
河岸から中洲までの距離はおよそ60mくらいあったでしょうか。
肉眼で雛が見えるかどうかといった距離。
望遠レンズで撮影しても豆粒ほどの大きさであったことから給餌の
暫し待つと親鳥が魚を咥えて飛来。
親鳥が降りた場所には雛が居るはずなので親鳥の動きを注視すると
口を大きく開き餌をねだる雛を確認。
給餌が行われました。
一連の行動をじっくり観察することで、こちらの中洲には雛が3羽
4羽確認できた成鳥は各々がペアで、片方のペアは2羽の雛を育雛
中洲のほぼ中央で育雛をしているようですが、仲間意識を持って行
そのため成鳥同士が追い掛け合うような場面が頻繁に見られ、ご近
私の目には争いになるような理由は見当たりませんでしたが、人間
観察を続け更に見えてきたのは狩りも各々別の場所で行っており、
2羽育雛しているペアは中洲を中心にして北側へ、1羽育雛してい
コアジサシは水中へダイブして魚を捕りますが、1羽育雛するペア
雛が1羽ということもあって狩の頻度は少なく2羽育雛するペアに
せっせと魚を捕まえ忙しなく育雛するペアがいる傍ら、水浴びや羽
同じコアジサシでもこうも行動に違いが見られるのかと観察を続け
何事かと思い見上げてみると中洲に向かってトビが飛来。
領空内への侵入を未然に防ごうと親鳥たちがスクランブル発進。
この時ばかりは我が子を守るためご近所同士が力を合わせて敵機を
しかしトビは中洲の上空を通過。
領空侵犯機と判定されました。
コアジサシは退去通告を開始。
執拗に追い掛けることでトビは領空の外へ。
この様にして中洲に近付く猛禽やサギに対しては警戒を強めていま
あからさまに警戒の度合いが違ったことからコアジサシは外敵とな
親鳥たちの果敢な行動により安全が確保されたところで雛の様子を
何をしているのかと思ったら・・・
ジャンプ、ジャンプ!
羽をパタパタさせ飛ぶ練習をしていたようです。
オオタカ若の登場により一時は緊張が走りましたが、この愛くるし
暫くすると再び親鳥が給餌の為に狩りを始め、1羽を育雛するペア
コアジサシが飛翔する姿は青空に映え、美しい鳥だと思います。
黄色の嘴にツバメのような翼と燕尾が特徴的。
今回観察を行った場所は日射しを遮るものがなく一日中炎天下での
青空背景だけではなく水面の上を飛ぶシーンも。
気付けばこの日撮影した画像は2000枚を超え、いつもの観察日
様々な場面を観察することができ良い一日になりましたが心配事は
梅雨前線の北上に伴い秋田県はこれから本格的な梅雨の季節を迎え
こちらの中洲は小高くなった場所も有り少々の増水で完全に水没す
雛が飛べるようになるまで成長するにはもう3週間ほど要するでし
それまでの間、私は大雨が降らないことを祈ることしかできません
後日の観察では嬉しい場面が見られることを心から願っています。
コアジサシの観察記はここまでとなりますが、先々週から継続観察
先ずは振り返る意味で先々週と先週に撮影した画像を掲載します。
【 6月7日 】
【 6月14日 】
普通のツバメとは異なり徳利状の巣を造ることから、ここから更に
既に完成してるであろうと思い足を運んでみたところ、新しく泥を
コシアカツバメに関してもあとは無事に繁殖することを願うばかり
繁殖の妨げにならないよう巣立ちを迎える頃まではそっと見守りた
本日の観察日記はここまで。