2020年9月13日 28/21℃ 曇りのち雨
今回の日記はオオソリハシシギの観察記。
悪天候が予想されたこの日曜日、起床して直ぐ外を確認してみると
快晴であればタカの渡り、雨天であればジシギの観察をしていまし
海岸に足を運ぶとトウネン・ヨロネン・ミユビシギ・キアシシギ・
波打ち際で採餌をしたり漂着した海藻に紛れて羽を休める様子を観
今回はこのオオソリハシシギに焦点を当てて日記を綴りたいと思い
他のシギチと同様に春と秋の渡りのシーズンに見られますが、体長
オグロシギに似ますが体がやや大きく足が短めで嘴がより長く上に
夏羽では♂は腹まで赤褐色で♀は淡色。
今時期見られる冬羽に換羽すると灰色の上面に黒い軸斑が見られる
海岸や河口の干潟に渡来することが一般的で、まさにこの場所はオ
砂地や浅い水の中を歩きながら採餌を行い、嘴を挿し込むと上下左
採餌をする際には頭ごと水中に突っ込む場面も。
今回観察できた2羽は私の存在を気にすることなく採餌を続けてい
時には手を伸ばすと触れそうな位置まで寄ってくることもあり、近
そのため観察している時間の半分は肉眼での観察だったような気が
都合の良い人間目線で考えるとフレンドリーな個体と捉えるところ
こちらのオオソリハシシギ、一年の間に繁殖地である北半球と越冬
1万km以上もの距離を移動する訳ですが、一週間無着陸で飛び続
他のシギチも同様に長距離移動をする種が多く、日本で見られるの
この日観察できたオオソリハシシギは私が見ている間、一度も羽を
今は越冬地である南半球を目指して移動する途中なので、しっかり
その様な理由から私の存在を気にする余裕など無かったのだと思い
勿論気にしないからといって何をしてもいいという訳ではなく、彼
同じ場所を行ったり来たりしながら採餌をしていたので、採餌の場
こちらの画像は通常では有り得ない、海の中から撮影したように見
奥に砂地が見えますが海に入った訳ではありません。
10年前はカメラ片手に躊躇なくザブザブ海や川に入っていました
この10年で少しだけ大人になったかも。
大人と言えば聞こえは良いですが、実際はいい中年。
中身は初老です。
さて、採餌を続けるオオソリハシシギを観察していて不思議に思っ
砂地をじっくり見ると直径2mmほどの穴があちこちに空いていま
しかし水中では穴が見えません。
人間の目には見えなくとも彼らの目にはそれが見えているのだろう
不思議に思いながらも採餌の場面を注視しましたが答えは見つかり
観察を続けていると野鳥の会の方々がお見えになり、お話を伺った
嘗て私が野鳥の会に所属していた頃、渡来のピークに合わせ8月下
しかし現在は渡来数が激減しピーク日も後ろ倒しになったことから
シギチの渡来数に関しては先日綴ったトウネンの観察記でもお話を
他国の研究者の論文に目を通してもシギチは危機的な状況にあると
状況は深刻、待ったなしの状態。
観察日記は楽しいものでありたいと思いますがそうも言ってられな
堅苦しい内容になってしまいましたが、人間だけではなく動物にも
過酷な渡りの途中秋田に立ち寄ったオオソリハシシギ、再び旅の
本日の観察日記はここまで。
※追記
こちらの日記に掲載した個体は稀に渡来する亜種コシジロオオソリハシシギL.l.lapponicaでした。
掲載した画像からは見て取ることはできませんが、腰から上尾筒が顕著に白い特徴を持った種になります。