2023年1月16日
本日更新する日記は先月24日の観察分から。
クリスマス寒波が襲来し日本海側の地域を中心に警戒が呼び掛けられたこの週末。
当初は山での探鳥を計画していましたが、万が一を考えて已む無く予定を変更。
暴風雪警報と波浪警報が発令される悪天候であったことから、港へ避難している海鳥が見られないかと漁港巡りをしてみることに。
各所を転々としてみたものの港内及び湾内で見られる鳥たちはいつもの面子。
気になる海鳥も見られず移動を繰り返していたところ耳にしたのはヤマヒバリorカヤクグリの鳴き声でした。
鳴き声を頼りに気配を探ってみるとチラッと見えた姿から声の主はカヤクグリと判明。
私はどうしても両者の鳴き声を聞き分けることができません。
似ていると言われる両者の鳴き声を聞き分けるコツはあるのでしょうか。
俄にヤマヒバリを期待したこともあり「ガッカリ...」と言ったらカヤクグリに対して失礼なのかもしれませんが、正直なところガッカリしました。
藪の中を動き回るカヤクグリの撮影は難儀させられ、一度でも抜けの良い場所へ出てくれないかと動向を注視していると...
「出た」
「あれ...?」
カヤクグリを見ていたはずが、いつの間にかミソサザイに化ける怪奇現象が発生。
鳴き声は聞こえど姿が見当たりません。
単に私が見つけられないだけの問題ですが、捜索に手こずっていると急激に天候が悪化。
バチバチと音を立てるように霰が降り、とてもではありませんが外に居られる状態ではありませんでした。
ここでカヤクグリの観察に見切りをつけて再び漁港巡りへ。
これといった成果は得られなかったものの、とある漁港では岸壁近くを泳ぐシノリガモが沢山見られ手持ち無沙汰に暫し観察。
こちらは成鳥雌の個体。
次に掲載するのは雄の若い個体。
こちらの2羽は何度も潜水を繰り返し採餌の様子を目の前で見ることができました。
成鳥雄は先に掲載した雌・雄若に比べるとやや距離が離れており、暫く待ってみたものの距離は縮まらず。
この日の漁港巡りで一番多く目にしたカモ類はシノリガモ、次いで多かったのはウミアイサ。
※カルガモを除く
年々数を減らしているカモメ類はハタハタが接岸している影響からか久しぶりに纏まった数を見ることができました。
これでも昔に比べると1/4程度といったところでしょうか。
嘗ては何処の漁港も岸壁を埋め尽くすカモメ類が見られ、その中から珍種を探すことに精を出していましたが現在は一時的に数を増やすことがあっても閑古鳥が鳴くような状態が当たり前です。
久しぶりに見るカモメの群れは懐かしささえ感じてしまいました。
一通り見て回った結果、海鳥は見られず珍カモ・珍カモメも見当たらない残念な一日で終わるところでしたが...
海沿いを移動している途中の出来事。
この時期としては珍しくユキホオジロに遭遇しました。
この出会いは全くの想定外。
昨年末の総集編に先行して掲載した画像がこの一枚です。
秋の渡り期には姿を見ることができず終わっていただけに、ユキホオジロを目にした瞬間は言葉に言い表せない喜びが込み上げてきました。
この日見ることができた2羽のうち1羽はおっとりとした性格の持ち主で警戒心は皆無。
その一方、もう1羽の個体は忙しなく動き回り足が速いといった印象。
そのため2羽同時に撮影させてもらえる機会は限られたものでした。
2羽を一緒に撮影したいという欲に駆られたことが仇となり酷い構図の写真を量産。
“二兎追うものは一兎も得ず”
そんな声が聞こえたような気がしたため片方ずつ観察してみることに。
じっくり観察できることこそ秋田の利点。
確認される個体数が少なく、狙って観察することはできませんが車内から観察できる利点から比較的近い距離からの観察が可能です。
他地域は個体数が多く群れで行動しているため、なかなか近寄ることを許してもらえません。
1羽飛ぶと釣られるように群全体が飛んでしまいます。
但しロケーションの問題を考えると一長一短。
秋田はじっくり観察したい派の人にお奨め。
12月下旬ということもあり、せめて雪でも降っていてくれたら良かったのですが、この日降ってきたのは霰や雨混じりの霙。
風情のある写真を残すことはできませんでした。
雪景色のなかでのユキホオジロはやはり北海道となるでしょうか。
写真としては例年と代わり映えのないものとなりましたが、久しぶりにじっくりとユキホオジロの観察を楽しむことができサンタクロースに感謝の一日となりました。
クリスマスイブのこの日、サンタクロースのプレゼントに歓喜しましたが翌日は更なるクリスマスプレゼントが。
そちらの様子は翌週更新の日記へ続きます。