2023年5月22日
本日更新する日記は先月16日の観察分から。
悪天候が予想された休日。
探鳥が楽しい時期だけに平日の好天が恨めしく、どうすることもできない天気に腹立たしさを覚えました。
この日は窓を打ち付ける雨音で目を覚まし外の様子見てみると予報通り横殴りの雨。
暴風警報が発令されてもおかしくないほどの風でしたが、風は時として野鳥観察に大きな影響をもたらします。
この前の週も強風の影響を受け、思ったような観察をすることが出来なかったことから観察場所の選定には頭を抱えました。
空振り覚悟で海沿いを回るか、手堅く自宅周辺を見て回るか...
悩んだ結果、空振り覚悟を決断。
幸いにも自宅を出発して30分も経過すると雨は小康状態になりましたが風は強まる一方。
何ヵ所か空振りを繰り返し海岸の様子を見てみたところ浜辺でオバシギを確認。
前傾姿勢で強風を堪え忍んでいるといった様子です。
この調子では採餌の場面は見られないと考え海岸を離れようとしたところ、1羽が先行して波打ち際へ移動し後を追うようにしてもう1羽も波打ち際へ。
付近に居合わせたウミネコが風に煽られよろめくほどでしたが、オバシギたちは強風をものともせず餌を採り始めました。
その様子を切り取ろうと思いカメラを構えてみたものの強風の影響を受けて撮影どころの話ではありません。
そのため車を遮蔽物として風の影響を軽減させることが精一杯。
多少なりとも効果はありましたがピンボケ写真を大量生産。
波飛沫だけではなく砂も飛んでくる始末で長居は無用と早々に海岸から離脱しました。
次のチェックポイントでは芝生で採餌をしているコシャクシギらしき鳥を発見。
遡ること2013年4月27日。
こちらの場所でコシャクシギを観察した経験があり、当時を彷彿とさせる光景に期待が高まりました。
逸る気持ちを抑え双眼鏡で確認してみたところ...
チュウシャクシギであることが判明。
チュウシャクシギには失礼な話ですが酷くガッカリ。
近隣の港では上陸しているヒドリガモの姿が。
秋田県においては見ることの少ない場面です。
港湾内も激しく波立っていたため、おそらく強風が影響してのことでしょう。
実際問題この日は車に乗っていながらにして船酔いするほどの強風であった為、風を堪え忍ぶ鳥の姿があちこちで見られました。
風の影響が少ない場所を探し辿り着いたのはとある畑。
こちらは鳥の声が賑やかでアトリとツグミを多数見ることができました。
群れのなかにはシメも少数混ざっており、強面のシメも花と絡めると可愛らしい雰囲気に。
キジが母衣打ちする傍らジョウビタキが杭の上に止まり虫を探しているようでした。
春の渡りの時期に見られるジョウビタキ雌は警戒心が皆無といった様子になり、この時も私の傍を行ったり来たり。
そこへ現れたのは夏羽に換羽したノビタキ。
ジョウビタキと同じように餌を探しているようでしたが、ノビタキの方が力関係で劣っているのかジョウビタキから追い回される場面を目にしました。
個体による性格の差であるのか分かりませんが、ジョウビタキがノビタキに対して攻撃を仕掛ける場面を見たのは初めて。
それでもノビタキはこの場を離れることなく微妙な距離感を保ちながら採餌を続けていたようです。
藪が生い茂っている場所からはノゴマの地鳴きが聞こえ少々粘ってみたものの撮影は叶わず。
それでも渡りのルートになっていることを把握できたため今後観察のチャンスが巡ってくるかもしれません。
この後は暫く空振りが続き、ようやく目にしたのはコホオアカでした。
しかし毎度同じ環境で観察しているだけに写真としては何ら代わり映えがありません。
今回の観察で印象に残ったのは警戒心。
コホオアカにしては随分と警戒心が緩いと感じました。
採餌が優先となり周囲の状況に鈍感であった可能性があります。
この日は夕方から用事があったためコホオアカを手短に見たことろで観察は終了。
ここで今春の観察について振り返り。
今季は最も出会いの多いゴールデンウィークに沖縄へ出掛けていたこともあり、ほとんど結果を出すことのできなかった春となってしまいました。
もっとも私の探鳥力が一番の原因となっていることは間違いありません。
来年の春は地元の観察を優先に探鳥力と観察眼に磨きをかけてバードウォッチングを楽しみたいと思います。
本日の観察日記はここまで。