2023年9月25日
本日更新の日記はいつもの観察記とは異なり航空機のお話。
今月10日、青森県の三沢基地で航空祭が開催され個人的には4年ぶりとなる航空祭を楽しんできました。
私としては全く予定していなかった航空祭でしたが、三沢行きを決心したのは現役自衛官より連絡を頂いたことがきっかけ。
開催日の一週間前『航空祭へお越しのようであれば我が家の駐車場を使って下さい』という連絡を頂き、お言葉に甘えることに。
この連絡がなければ全く違った休日の過ごし方になっていたことでしょう。
嘗て秋田に勤務していた方ですが部隊へ戻ってからもこうして連絡を頂けるのは本当にありがたいものです。
開催日の前日、自宅を9時半に出発。
三沢基地までは自宅からおよそ4時間ちょっとの道のり。
以前は盛岡から東北道を北上するルートで行くことの多かった三沢基地ですが、延々と続く高速道路の運転が怠く今回は下道をゆっくり移動することに。
途中何度か休憩を挟みましたが当初の予定通り14時に三沢基地へ到着。
この時期の三沢は過ごし易い気候になるはずが今年に限っては三沢も例外にない暑さでした。
基地周辺を散策した後、三沢空港へ。
15時頃からPACAFのF-16が予行のフライトを行うと知り、空港デッキからその様子を観覧しようと足を運んでみると...
ヒコーキ屋さんの群れで鮨詰め状態。
間もなくF-16のフライトが始まるとヒコーキ屋さんの迎撃が始まりました。
一斉にカメラを構える様はさながら地対空ミサイルを運用する高射部隊。
私もヒコーキ屋さんを真似てF-16の迎撃にあたりました。
湿度が高い影響から高速で飛行した際、または急激な姿勢の変化があるとヴェイパーが発生し躍動感を感じます。
野鳥に関しては絞り優先の設定で撮影を行っていますが、戦闘機を撮影するにあたりシャッター優先で撮影を行ったものの今一つ画像がシャキッとしません。
以前はもう少しマシな写真を撮れていたようにも思いますが腕の衰えを感じてしまいました。
実際問題、戦闘機の機動に対してフレーミングが追い付かない場面が多く老いを感じます。
F-16のフライトが終わりこの日の予行はここまで。
外来機待ちのヒコーキ屋さんを余所に空港を離れ、今回駐車場を提供して頂けることになった現役へ挨拶をして翌朝のルートを確認。
嘗ては西の新田原、東の三沢と言われるほどヒコーキ屋さんにとっては人気の航空祭。
そのため開催当日の三沢市は早朝から大渋滞を引き起こします。
現役の自宅は基地から目と鼻の先にあり、下手をすると渋滞に巻き込まれ兼ねません。
その為、翌朝のルートを入念に確認して宿泊先である八戸市へ移動しました。
航空祭当日。
この日は5時50分に宿泊先を出発。
通常八戸市から三沢基地までは約40分の道のりですが、開催当日ともなると時間の見当がつかず...
渋滞を考慮しもっと早く出発する予定でしたが、この日の朝はウ○チの渋滞が発生。
航空祭のトイレ事情は酷い場合で1時間待ちとも思えるような長蛇の列になることもあり、漏らしてしまうと航空祭どころの話ではありません。
こうした理由からトイレに不安を抱えての航空祭は避けたいものです。
航空祭はお腹をすっきりさせてから楽しみましょう。
出発は当初の予定よりも遅れてしまいましたが、驚くほどスムーズに移動することができ6時半には現役宅へ到着。
前日のルート確認が功を奏しました。
しかしこのタイミングで予報になかった雨が降り始め暫し駐車場で待機することに。
7時ジャストに天候調査の為T-4が離陸。
これと同時に開門という流れになるだろうと思い基地へ向かってみると...
ゲートから遥か離れた場所まで長蛇の列。
これには流石にドン引き。
列は動いている気配もなく、何処まで続いているのか見当もつかないほど。
ここに並ぶのは得策ではないと考え一度現役宅へ引き返すことに。
X(旧Twitter)を確認すると三沢基地公式アカウントより7時30分開門のアナウンスがあり来場者は続々と基地の中へ入場していったようです。
しかしあの長蛇の列は暫く解消されないと考え8時に現役宅を出発。
依然として列は続いていましたが、忍法隠れ蓑の術を使いスムーズにファルコンゲートへ。
基地へ入り間もなく手渡されたパンフレット。
この後、手荷物検査を受けてようやく会場へ。
地上展示されている機体を眺め、時には記念撮影。
こちらは空自のF-15J
私にとっては思い入れのある戦闘機です。
同じF-15でも次に掲載するのは米空軍のF-15E、通称ストライクイーグル。
見た目は似ていても全く別物の戦闘爆撃機。
物珍しさから空自の現役自衛官も入れ替わり立ち代わりスマホで撮影している姿が印象的でした。
会場のあちこちに軍属によるブースが出店されておりいずれも陽気な雰囲気。
ヒコーキ屋さんは早いうちに買い物を済ませるようです。
こちらは会場中央。
正面から見るF-35Aはかっこいい。
オープニングは空自・601SQのE-2Dから。
こちらの機体は警空40周年の記念塗装が施されていました。
続いて米空軍のF-16
続いて空自・302SQのF-35A
8SQは築城へ、3SQは百里へ移動したため三沢基地ではF-2を見ることができません。
(地上展示は有り)
この後、米海軍のEA-18G、P-8と続きました。
P-8は低く飛んでくれたものの単焦点望遠レンズでは全景を収めることはできず。
オープニングが終わると空自・302SQのF-35Aが機動飛行。
私はこれまで飛行する姿を見たことがなかったため今回が初めての撮影です。
離陸して間もなく会場中央で左旋回。
雨上がりということもあり大量のヴェイパーが発生しています。
時には機体が全く見えなくなるほど。
雲底が低く水平の機動でしたが、第5世代と言われる戦闘機の滑かな動きを見ることができました。
ウェポンべイのオープン。
所々に青空が見えたものの、ほとんど雲に覆われ機体が映えません。
撮影した画像を確認するとやはりどれもピントが今一つ。
前日に感じた老いはこの日も如実に表れていました。
F-35Aの機動飛行が終わると空自・千歳基地より飛来したF-15Jが会場を通過。
垂直尾翼を見ると各々201SQと203SQの機体であったようです。
この後はPACAFのF-16によるデモフライト。
こちらも空自のF-35Aと同様に水平の機動となりましたが、可能な限りアクロバット飛行を見せてくれました。
但し写真は前日に撮っていたため眺める時間が多かったように思います。
今回私が使用したのは500mmの単焦点レンズでしたが、自宅を出発するまで600mmにするべきか大きく悩みました。
離着陸は500mmで十分と思えるものの機動飛行を撮影するには物足りなさを感じます。
レンズ選びについてヒコーキ屋さんはどの様に考えているのでしょう。
こちらは後方から会場を突き抜けるデディケーションパス。
PACAFによるF-16のデモフライトが終わったのは午前10時。
正直なところ“美味しい”フライトはこの時点で全て終わってしまったため帰ろうか迷いました。
米軍お得意のドタキャンで予定されていたプログラムは大きく変わってしまい、12時45分から予定されていたブルーインパルスの展示飛行が午後の目玉となってしまう事態に。
当初の予定ではブルーの展示飛行が終わるとCV-22の訓練飛行、F-35Aの機動飛行、C-17の機動飛行と午後からひと山あるはずでした。
しかしこれらが全てキャンセルとなってしまい、ブルーの為に三沢基地へ留まるべきか...
(ブルーファンの方、ごめんなさい)
当てもなく会場をブラブラしましたが、この頃から陽射しが届くようになり気温は上昇。
日陰を求めて建物の際には多くの人が集まり始め、私自身汗だくで移動していました。
ここで腹拵えにと各ブースをチェック。
毒々しい色をした謎のケーキや絶対に不味いであろうエナジードリンクが並び、食べ物を選ぶだけで躊躇を覚えます。
米軍基地といえばアンソニーピザがお約束ですが、今回はちょっとした冒険心からホットドッグとハンバーガーを販売していたブースへ。
調理が終わり商品が手渡される前にケチャップとマスタードで最後の仕上げ。
ケチャップが「ブブッ」という音を立ててはみ出しました。
大味で大して旨くないだろうと思いましたがところがどっこい。
良い意味で予想を裏切り、香ばしさを感じるチーズバーガーはびっくりするほどの美味しさでした。
満腹になり日陰で休んでいると眠くなる...
トイレを考慮したせいか脱水状態にあったのかもしれません。
ボーッとしているとブルーの隊員が展示飛行の準備に入りました。
のらりくらりとしている私と対照的に会場はこの日一番の盛り上がり。
やはりブルーをお目当てに来場している方が多かったようです。
おそらくこの時が来場者のピーク。
報道の発表によると7万人の来場があったとか。
長い儀式が終わりいよいよ展示飛行が始まると雲の隙間から突然姿を見せたブルーの機体。
一瞬で雲の中へ姿を消し撮影は困難を極めました。
しかし幾ら上手く撮ったところでブルーを大きくとってしまうと代わり映えのない写真になってしまう現実。
(ブルーファンの方、ごめんなさい)
そのため会場の雰囲気や地上展示される航空機を絡めて撮影すると思い出に残る写真になると考えるようになりました。
その様な訳でこの時は広角と望遠を駆使して撮影。
やはり雲が影響してアクロバット飛行は一切無し。
フォーメーションを変えて会場を通過する展示飛行が続きました。
それでもかなり低い位置を飛んでくれたお陰で会場からは歓声が上がり、スマホで撮影されている方が多かったように思います。
ブルーの展示飛行が終わると三ヘリCH-47Jによる空中消火の展示飛行。
大きなバケツには5tの水が入っています。
バケツを外した後にはヘリコプターならではの機動を見せてくれました。
最後に空自のF-35Aと米空軍のF-16が航過飛行を行い、三沢基地航空祭は終了。
午後からは間延びした感じが否めなかったものの結局最後まで航空祭を楽しみ『蛍の光』を聴きながら三沢基地を後にしました。
基地を出ると案の定渋滞しており、この渋滞を回避するため前回も立ち寄った平畑温泉で汗を流すことに。
ここでのお楽しみは電気風呂。
前回は不意打ちを食らい骨が光るほど悶絶した記憶があります。
果たして今回は...
構えてしまったせいなのか、電流が弱く設定されてしまったのかピリピリと刺激がある程度。
残念ながら前回のように骨が光ることはありませんでした。
しかし鏡を見ると顔は真っ赤っか。
日焼け止めを5回も塗り直していましたが、やはりエプロンの照り返しは侮れません。
温泉を出ると渋滞は解消されておりスムーズに秋田市まで戻ることができ無事に帰宅。
今回は三沢の現役より連絡を頂き急遽決心した航空祭でしたが、いつもとは違った過ごし方となり楽しい思い出を沢山残すことができました。
三沢基地航空祭 2023はこれにておしまいです。