2024年11月11日
本日更新の日記は10月6日の観察から。
ムネアカタヒバリの群れを観察してから一週間が経過したこの休日、セジロタヒバリとマキバタヒバリが混ざっている可能性を念頭に置きタヒバリ類の観察へ出かけました。
前週観察を行った農地へ足を運ぶと様子が一変。
収穫を終えた枝豆畑は綺麗に均されておりハクセキレイすら見当たらず…
しかし何処からか微かにムネアカタヒバリの鳴き声が聞こえてきます。
鳴き声の出所が掴めず闇雲に農地を見て回るとムナグロを発見。
こちらも枝豆畑でしたが随分と前に収穫が終わっていたためノーマークの場所でした。
ムナグロにとって採餌しにくい状態だったのか、これといった動きは見られず早々に場所を移動。
田畑を見て回るとタシギが沢山。
比較的近い距離で見られたこちらの個体。
当初は私を気にする素振りが見られたものの徐々に体を傾けると尾羽を全開。
日光浴を始めたことに気付き慌ててカメラを構えました。
扇状に開いた尾羽は美しいの一言。
こうした格好をすることにより目一杯陽射しを浴びようとしていたのかもしれません。
日光浴を終えたタシギは睡眠の姿勢を取ったため再びムネアカタヒバリを探して回りましたが思いのほか捜索は難航。
今一度原点に帰ろうと振り出しの場所へ戻るとハクセキレイがあちこちに。
「もしや…」と思い双眼鏡を覗くと肉眼では捉えられないタヒバリ類が沢山見られました。
しかし意外だったのはほとんどの個体がタヒバリ。
前週は総数にして60〜70羽のムネアカタヒバリが見られたものの、この日は片手で数える程度。
一週間のうちにムネアカタヒバリはごっそりと抜けタヒバリの群れに入れ替わっていたようです。
他地域にお住まいの方であればこの事実を知って肩を落としてしまうのではないでしょうか。
しかし私の住む秋田県ではタヒバリを観察できる機会は多くありません。
そのため地元での観察経験が乏しく、当ホームページ❲秋田の野鳥❳の項目に掲載している写真も2011年5月4日付け、2021年5月3日付けの2日分のみでした。
掲載分以外にも何度か観察していたものの、いつのことだったか記憶が曖昧なほどです。
すなわち秋田県においてタヒバリは珍鳥と云っても過言ではない…と言いたいところですがサンデーバーダーの私が言うことは話半分に。
この日一枚の畑で見られたタヒバリは30羽ほど。
私にとって地元に居ながらにしてタヒバリの群れを見たのは初めてです。
嘗て八丈島を旅行した際、100羽ほどのタヒバリの群れを目にして度肝を抜かれました。
現在は日本各地を渡り歩くようになり地域による違いを楽しんでいますが、やはり地元での発見は格別です。
タヒバリの群れを観察していると隣接する田んぼからはノビタキが飛来。
ノビタキも採餌に精を出しており、動きが活発になった時の写真を拡大してみるとクモを捕まえていたことが判明。
稲刈りの遅い田んぼはノビタキにとって止まり易い場所になっていたようです。
その一方、タヒバリが捕まえていたのは謎の虫。
遠くに居る個体を撮影した画像のため拡大すると粗くなってしまいますが、この虫は一体…
私の見立てではアリジゴクのように思いましたが如何でしょうか。
昆虫に詳しい方がおられましたらご教示頂けますと幸いです。
採餌以外に特筆すべき行動は見られず肝心のセジロタヒバリやマキバタヒバリも見当たりません。
結果的にこの日はタヒバリの観察が中心となり本来の目的を果たすことはできませんでした。
毎年この時期にタヒバリの群れが通過していたのか不明ですが、来季も同時期に探鳥することによりまた新たな発見があるかもしれません。
今回の観察がイレギュラーなものであるのか来季も注意深く観察したいと思います。
本日の観察日記はここまで。