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2024年11月25日

 

 

 

本日更新の日記は10月20日の観察から。

 

北日本を寒冷前線が通過し荒れ模様の天候となった翌日、渡りの途中の鳥たちが避難しているのではと男鹿半島で探鳥を行いました。

 

前日から風の強い状態が続き、釣り人の多い海岸線も誰一人として見かけず。

 

海沿いは風に巻き上げられた海水が飛んでくる状態であったことから比較的風の穏やかな場所を選び探鳥を始めると今季初認となるジョウビタキを発見。

 

 

付近にはこちらも今季初認となるカシラダカも姿もありました。

 

冬鳥が続々と渡ってくるなか私がお目当てとしていたのはカラフトムジセッカやカラフトムシクイなど、この時期に期待できる珍鳥たち。

 

目にする鳥を手当たり次第双眼鏡で確認し鳴き声にも耳を澄ませます。

 

しかし目にするのは藪の中を動き回るウグイスが大半。

 

 

耳にする地鳴きもウグイスばかりでお目当ての鳥は気配も感じられません。

 

所構わず聞こえるウグイスの地鳴きに紛れムジセッカの地鳴きも耳にしましたが残念ながら姿は見られず…

 

早朝から探鳥を始め、飛島2周分くらいの距離を歩いたでしょうか。

結果としてこの日はお目当の鳥を1羽も見つけることができず探鳥を終えることに…

 

 

やはり男鹿半島での探鳥は範囲が広すぎて容易ではありません。

勿論この結果は私の力不足もあってのことですが、週末の観察を楽しみに生活している私にとっては辛いもの。

 

空振りを許すことができず帰路の途中に海岸へ寄ってみるとハマシギとトウネンの姿がありました。

 

 

観察に偏りのある私にとって海岸でのシギチ観察はとても新鮮です。

 

 

特に秋の渡りのシーズンは農地に居る時間が長いこともあり、海岸でシギチを見る機会は激減しました。

 

そのため私のシギチ観察は時期的に考えても出涸らしといったところでしょう。

 

 

これには複合的な要因もあり、嘗てのようにシギチが見られなくなったという理由が挙げられます。

 

世界的に鳥類の数は減りつつあり、私の体感として10年前に比べると半分以下。

 

 

長い歴史においても近年は急速に数を減らしているという調査結果も出ていました。

 

たかが10年のうちに半分以下ともなると明るい未来など想像できず不安しかありません。

 

 

加えて本県においては海岸線に立ち並ぶ風車群、更に洋上風力と年々風車の数が増えています。

 

この環境の変化についてシギチに与える影響は立証されていませんが、少なからず影響を与えていることは否定できないでしょう。

 

 

今後も洋上風力は増える一方。

 

秋田沖は促進地域に選定されていることもあり計画が白紙になることはありません。

 

 

Webで【秋田県 最下位】をワードに調べると出生率、婚姻率、死亡率、人口減少率が全国で最下位という結果が出てきます。

 

それだけに留まらず最低賃金も単独最下位。

観光客の数も東北では最下位というお金を稼ぐことのできない秋田県。

 

 

風車を増やすことでしか企業を誘致できないのかと思ってしまうほど。

 

観光客を増やす方法は幾らでもありますが、残念ながら秋田県は昔から宣伝が下手と言わざるを得ません。

 

 

例えば現在就航している秋田⇔台湾の直行便。

バードウォッチングを名目に台湾から観光客を募ると常に満席になること間違いなし。

 

台湾は野鳥観察に対する意識が日本とは異なり幼少の頃から盛んに行われるそうです。

 

 

嘗て台湾からの一行をガイドした際にトビを見ただけで驚くほど喜んでいました。

 

台湾ではトビが珍鳥なこともあり『こんなにも簡単にトビを見られると台湾人が知ったら秋田へ恐ろしいほど押し寄せることでしょう』と言われたことも。

 

 

当時、台湾の一行を連れて県庁を表敬訪問しましたが、この話は県の観光課に伝えたものの何もアクションはありません。

 

話はだいぶ逸れてしまいましたがアイデア次第で観光客を増やすことはできるという一例です。

 

風車など増やさなくても県を潤すことはできると思うのですが…

 

 

延いては環境を守ることができるだろうと減りゆくシギチを観察しながら物思いに耽っていました。

 

 

最近は観察とは全く関係のない自分語が多くなってしまいます。

それだけ鳥の数が急速に減り、危機的状態にあることを知ってもらう機会になればと考え私の思いを綴りました。

 

 

近い将来、野鳥観察自体が難しいものになってしまうかもしれませんが日々感じる変化を正確に伝えらるよう今後も観察を続けたいと思います。

 

本日の観察日記はここまで。