2024年5月13日
本日更新の日記はヤマシギの観察記。
例年、春と秋の渡りの時期に行っているヤマシギの調査。
今季も渡来状況がどのようにあるのか4月2日を皮切りに4月23日までの約3週間、各所を巡回して調査を行いました。
調査方法は日没時刻から約30分後、車のライト若しくはハンディライトを使用してヤマシギの羽数を調べます。
※今季は林道でのカウントを止め、開けた環境のみの調査としました。
当初の予定では3月下旬から調査を始め渡来初日の記録を取りたかったのですが、体調が優れず4月上旬からの調査となってしまいました。
その為、初回の4月2日に調査地へ足を運んでみると当たり前のようにヤマシギが見られ一体いつ渡来したのか把握できず...
X(旧Twitter)を閲覧すると秋田県以南の地域で調査を行っている方が日毎の記録を掲載してくださるため、およその渡来日を想像できますが正確なものではありません。
体調さえ良ければ精度の高い調査を出来ていただけに悔いの残る幕開けとなりました。
初回は3ヶ所の調査地を回りカウントできたのは22羽。
確認できた羽数からもまだまだこれからといった様子であったため早めの撤収としました。
4月2日以降、週に3回ほどのペースで調査を続けましたが2回目の調査では一気に個体数が増加。
撮影はできなかったものの5~6羽が密集して採餌しているケースもあり、範囲を広げれば広げるほど確認が相次ぎ際限の無い状態に。
今季は昨年よりも調査範囲を広げてカウントしようと考えていましたが、果たして私の体力が持つものなのか...
自問自答しつつも調査を続けていると昨年と全く同じ行動を見せる個体に遭遇。
舗装道路を歩き回るこちらの個体。
昨年と同じ場所で見られ採餌を終えると何故か舗装道路へ移動します。
こうした行動からも同個体であろうと思いましたが、夜間撮影した画像からは今一つ特徴が掴めず確信は持てません。
あくまでも撮影はカウントの片手間にしているものであり、個体の識別はバンデイングでもしない限り無理でしょう。
同じ環境で調査している以上、遠近の違いが出る程度で撮影できる画像はほぼ同じ。
特に拘りを持って撮影している訳ではないため何の問題もありませんが、調査を続けていると面白い場面を目撃することも多くそんな時にはちょっとした撮影欲が...
沢山の個体を見ていると各々性格も異なり警戒心も様々。
こちらの個体は「手掴みできるのでは?」とも思わされるほど警戒心を全く感じさせない個体でした。
動画の最後はエンジン音に驚き走り去る様子となってしまいましたが、ヤマシギの調査をしているとこの様な個体を度々目にします。
早足で距離を置く個体、タシギを追い回す個体など性格の違いから行動も様々でカウントを忘れ見入ってしまうことも屡々。
感情の表れとして見られる行動の一つに背を伸ばし胸を張る姿勢があり、こちらは警戒心を表している様子。
次に掲載するのは尾羽を立てる姿。
こちらは昨年も同様の場面を撮影していましたが他の個体を威嚇している時に見られます。
渡来状況については個体数が上下する日もありましたが、そちらについては天候の影響によるものなのかもしれません。
最大羽数をカウントしたピーク日は4月11日。
4月第2週にピークを迎え、およそ一週間の間は個体数が多く何処を見てもヤマシギだらけという結果に。
特に時間をかけた日は約10kmの距離を歩きましたが正直な話キツかった...
日中の仕事を終えてからの調査とあって、ある程度範囲を決めなければ際限の無い状況に、来季は調査場所を1ヵ所に限定して平均的な渡来状況をカウントした方が良いのではと考えさせられました。
今季は調査範囲を広げたことにより、一日で100羽超をカウントできた日も。
昨年の実績からある程度の想定をしていましたが、実際に見ると「こんなにも渡来してくるものなのか」と驚かされた部分もあります。
4月21日には減少傾向に転じたため春季の調査は4月23日を以て終了としました。
来季は渡来初日の確認と渡りの終了を確認できるまで調査を継続したいところですが春はバードウォッチャーにとって最も楽しいシーズン。
何を優先するべきか悩ましいところです...
本日の観察日記はここまで。