2024年6月10日
本日更新の日記は5月12日の観察から。
例年5月中旬は渡り鳥の観察を継続していますが、今季は鳥たちの移動が早く期待するような観察はできそうにもありませんでした。
こうした事情から前週(5月4~5日)に引き続きノジコの調査に時間を充てましたが、この日の調査では過去に見られなかった場面もあり二週連続の観察記となります。
調査開始早々、想定外の場面を目撃。
前週、雌を追い掛け忙しない様子を見せていた雄の個体が目立った場所へ。
盛んに囀り存在感を放っていましたが周囲に雌の姿はありません。
私が想像するにペアになることのできなかった雄が新たに雌を呼び込もうとしていたのではないでしょうか。
行動範囲は半径50mほど。
時々ソングポストを変える様子が見られ電線に止まる場面も。
全く違った考え方としてペアが成立し縄張りを宣言していたという可能性も否定できません。
週一回の観察では中六日の間に何が起きているのか分からず、あくまでも行動による考察。
果たして前週見られた雌は何処へ行ってしまったのか...
こちらの個体に注目していると突然笹藪がガサガサと大きく揺れ、近年話題に上がるあの生き物の気配。
その距離約20mと逃げ切れるものではなく戦うしかありません。
覚悟を決めた瞬間、笹藪から勢いよく出てきたのはカモシカ。
道路を横断したカモシカの後にはもう一頭。
もしツキノワグマだったら一体どの様な結末になっていたでしょう。
出会い頭に襲われた場合をシュミレーションして幾つかのパターンを想定していますが、クマが攻撃してくるスピードは尋常ではないそうです。
想定通りにいくとは思えませんが何事もシュミレーションは大事。
気を取り直して移動を始めると道路にヘビが出ており微動だにせず。
轢かれてしまったのかと思い歩み寄ってみると...
とぐろを巻いて威嚇の姿勢。
轢かれてなくて何より。
シマヘビには山へお帰りいただきました。
この後は行く先々で囀り、または地鳴きを耳にしましたが離れた場所に居る個体が多く間違い探しのような状況に...
やはりこの時も影響したのはギラギラと照り付ける眩しい陽射し。
曇り予報に期待して調査へ赴きましたが前週と全く変わらない状況に四苦八苦。
やっとの思いで双眼鏡に入れることができてもカメラを構えた時には場所を移動してしまい証拠写真を残すにも一苦労。
その様ななか目にしたのは藤の花。
『花に絡めて撮れたら』と助平根性丸出しでノジコの動きに注目していたところ...
期待通りの場面に歓喜。
藤の花に止まったノジコは花弁を啄むような仕草が見られました。
勿論、花弁を啄んでいた訳ではありません。
おそらく藤の花には餌となる虫が多かったのでしょう。
藤の花に止まっていた時間は15分ほどだったでしょうか。
この時は調査のことなどそっちのけで単純に撮影を楽しんでいました。
採餌が終わると視認性の悪い場所を移動するようになってしまったため別個体を探してみることに。
次に確認できた個体は前週見られなかった個体。
こちらの個体は転々と場所を移し居場所が定まっていない様子。
おそらく渡ってきて間もなかったのでしょう。
前週の日記でも触れていましたが、今季は渡来時期にばらつきが激しくノジコの渡りはだらだらと続いていたようです。
最も早く渡ってきた個体と遅く渡ってきた個体では一ヶ月以上の差があったのではないでしょうか。
個体毎の性格か、渡来時期によるものなのか行動についても三者三様。
緩慢に動く個体、俊敏に動き回る個体と動き方にも大きな違いが見られました。
この日もある程度のデータが得られたため調査を終えようとしたところ、目の前にノジコが飛び出し撮影をするにはおあつらえ向きの場所へ。
モデルのように立ち振る舞うこちらの個体、私が調査を行うなかで最も人を恐れず毎年撮影を楽しませてくれる個体です。
前週は確認できていなかったことからこちらの個体も一週間のうちに渡ってきたのでしょう。
電線に止まる個体と同じように落鳥したのではと思っていましたが、今季も無事を確認できました。
この個体については色々調べたいと思っていますが、繁殖に影響を与えてしまっては元も子もありません。
調査についての大義名分は様々ありますが人間の興味が彼らに与える影響は最小限に留めたいところ。
この日は調査というより撮影を楽しむ時間が多くなってしまいましたが、順調に渡ってきていることが伺え安堵した一日となりました。
最後に掲載するのはノジコとは全く関係のないおまけの画像。
これもまた週末の記録です。
本日の観察日記はここまで。