2016年10月16日 22/8℃ 晴れのち曇り
秋の渡り、珍鳥探しのシーズン到来。
そんな訳で今日は鳥屋さん的お話。
春と秋の渡りのシーズンは普段お目に掛かれないような珍しい鳥っこが見られることから、毎度この時期になると海沿いを中心にあちこち探し回っています。
運要素がかなり絡んでくるので当たればラッキー!ハズレると頭から湯気を出して帰る羽目になりますが、図鑑でしか見ることができないような鳥と出会うチャンスなので今回もダメ元でトライ。
しかしながら以前に比べると闇雲に探して回るような根性と元気がないので珍鳥との遭遇率の高い場所へ移動。
秋田市から北上して男鹿半島へ。
他県の方の為に説明すると、男鹿半島は秋田県沿岸部中央の秋田市から車で約1時間ほどの距離で日本海側に突き出た場所になります。
鳥屋さんには山形県の飛島が珍鳥の観察地として有名ですが、飛島を経由する多くの鳥が男鹿半島に立ち寄ってると思われます。
飛島に比べると面積が広く珍鳥を探すのは大変なので今日は過去に実績のある場所へ直行。
着いて直ぐに目に入った小鳥たち。
ヒバリが地面で餌を採っていましたが、その中に1羽だけサイズの小さな鳥が混ざっていました。
右側の小鳥はちょっと珍しいコホオアカ。
見た目にはサイズこそ違えど左側のヒバリと大して変わらないような鳥ですが、こちらは私にとって2度目の観察となる鳥。
四年前のちょうど今時期に支部の先輩がこの鳥を発見したと聞き、一目見たいと現地入りしましたが3時間以上待ってようやく証拠写真が残せた程度。
そんな思い出があり私にとって非常に渋い鳥のイメージでしたが、こちらの個体は見易い場所へ出っぱなし。
観察する側からするととても有り難く沢山撮影させてもらいました。
珍鳥との出会いは鳥屋として嬉しいことですが、鳥に興味のない人にこの写真を見せたところでスズメと大差ないでしょう。
所謂レア物というのはその世界の人にしか分からないもので、例えて云うなら鉄道ファンの人からドクターイエローの写真を見せられても私からすれば黄色く塗っただけの新幹線。
なのでこのコホオアカを紹介するうえで 「〇〇羽が~」 なんて説明することもありません。
その前にそんなにしっかりと観察するタイプじゃないですし、逆に説明されても私自身 『ちょっと何言ってるか分からない』 と、こうなります。
さてコホオアカを見ているとシベリアジュリンらしき鳥も姿を見せました。
こちらは距離が離れていたことと逆光の位置からの観察だったことから確証が持てず。
ただコホオアカと同じように地面で餌を採っている時間が長く、羽の模様や色などからシベリアジュリンの可能性が高いのではと思いました。
この珍鳥2種が揃ったところを良い条件で観察したかったのですが、この場所は交通量の多い道路に面している為、音の大きな車やバイクが往来する度に警戒して飛ばれてしまいます。
しばらくするとまた飛んで来て再び餌を採り始めるのですが、コホオアカと云えば地面で餌を採っている写真が多いので敢えて植物に止まってるところを狙ってみました。
風も強くなかなか思うような場所へ止まることなく撮影には苦労しましたが、ようやく撮らせてもらえた一枚で今日の観察日記は締めくくりです。
おしまい。