2016年2月27日 3/-4℃ 晴れ
早いもので2月下旬、間もなく3月を迎えようとしています。
季節の進みに合わせるようにして北上していくガンの群れを目にする機会が増えてきました。
『燕来る 時になりぬと 雁がねは 国しのひつつ 雲隠がくり鳴く』
( 大伴家持 718-785 )
大伴家持が詠んだこの短歌は、現存する日本最古の和歌集である万葉集に所収されています。
遥か昔から春になるとツバメが帰って来て、ガンは去っていく光景を先人たちが今と同じようにして見ていたんだと思うと感慨深いものがあります。
万葉集いいですよね。
すみません、嘘つきました(´ω`)
和歌に全く興味がないEndoです、こんばんは。
さて今日は季節の移り変わりの表現として和歌でもよく詠まれるガン(雁)の観察。
越冬の為に渡ってきたガンたちが北帰行の際、中継地点として集結するのが秋田県の大潟村。
大潟村はその昔、琵琶湖に次いで二番目に大きい八郎湖を干拓して造られました。
※大潟村公式ホームページより
日本最大の干拓地となった大潟村は、現在日本のモデル農村として大規模農業経営が進められています。
村は残存湖と呼ばれる水路に囲まれており、こちらはガン・カモの塒になっていて大潟村は東アジアのなかでも渡り鳥の重要な生息地・中継地点として認められました。
そんな大潟村へ足を伸ばすと、村へ近付くにつれてガンの群れを目にするようになります。
背景には寒風山。
今日は好天に恵まれ、雪に反射した日差しが眩しいくらい。
村に入るとより一層ガンの数は増え、車を走らせているとあちこちで群れが飛び交っている光景を目にします。
その多くはヒシクイとマガン。
こちらがヒシクイ。
そしてこちらはマガン。
ヒシクイに比べてマガンは一回り小さなサイズ。
ハクチョウと違って黒っぽく見え、Vの字の体形で空を飛んで行くのは大抵このどちらか。
ヒシクイやマガンの群れを観察していると、なかには個体数が少ない珍しいガンが混ざってることがあり、そちらを探し出す楽しみもあります。
ちょっと珍しい部類でも観察しやすいのはシジュウカラガン。
こちらは少し前まで珍しいガンとされていたようですが、年々個体数が増えていることから観察が比較的容易となってきています。
マガンよりもサイズが小さいので慣れた方だと遠くからでもその存在に気付くでしょう。
私の場合、識別は適当なので友達と観察をしていてもマガンを見て「シジュウカラガンがいるなぁ」などといいかげんなこと言ってます。
知ったかぶりが得意なので一緒に観察する際は要注意( ・ω・)
さて秋田でのガンの観察において鳥屋の間で人気No.1はハクガンです。
今日も群れを探していると多摩ナンバーの車に乗った方が撮影をしていました。
ヒシクイとマガンの中にハクガンが50羽ほど混ざっており、撮影の邪魔にならないよう遠くから様子を見ていると、ハクガンの近くにサカツラガンという珍しいガンが混ざっているのに気が付きました。
証拠写真でも撮っておこうと思った瞬間、ハクガンと一緒に飛び立つ・・・
ぐぬぬ(◎-◎;)
多摩のナンバーの鳥屋さんはきっとバッチリ撮れてることでしょう。
羨ましい。
私はハクガン&サカツラガンを探す為に場所を移動。
結果として見つかったのはハクガン6羽の1個小隊。
ハクガンは個体数が徐々に増えてるとは云え今年確認されている数は200羽程度。
その為、広大な農耕地で20万羽を超えるガンの中から探し出すのは大変な作業となりますが、北へ移動をするまでのもう少しの間、大潟村周辺ではハクガンを始め様々なガンの観察が楽しめるでしょう。
さて、昼食やトイレ休憩には道の駅がお奨め。
村の真ん中を通る県道42号線沿いには「道の駅おおがた」があり売店ではこちらが一押し。
大潟村で有名なパンプキンパイ。
どら焼き好きの私ですが、村に来るとこのパイをよく食べています。
パックに入ったものは5個入りで520円とお求めやすい価格設定。
箱入りになったものもあるので県外から観察予定のある鳥屋さん、お土産にいかがでしょうか。
中国人並みに爆買いをしてくれると村の人が小躍りするかもしれません。
また道の駅から程近い場所に『大潟草原野鳥観察舎』があり、こちらでは4月~12月の間、様々な野鳥を観察を楽しめます。
今回は大潟村の宣伝をしたところで観察日記はここまで(´ω`)
今日のおまけ
眩しくて寝てられねぇ。
おしまい。