2017年2月11日 1/-2℃ 雪
この週末は各地で冬まつりが目白押しの秋田県。
しかし天候は最悪で暴風雪警報を始めとして警報・注意報のオンパレード。
朝の段階では比較的穏やかな天候だったので何の迷いもなく観察へ。
これが大きな間違いでいざ観察地へ着くと止み間がなく絶えず雪が降り続きました。
風も強まり窓を開けていられない天候で追討ちを掛けるように雷鳴も聞こえ始め辺りは薄暗い状態に。
荒れ模様の天候でも波の穏やかな港湾内が珍しく白波を立て波しぶきを上げていました。
そんな港湾内にヨシガモ♂が8羽、1羽の♀を囲むようにしているのを発見。
車内からその様子を観察しながら天候の回復を待つことにしました。
しばらく待ってみたものの一向に回復する兆しがないので運転席を風下側に位置を変え撮影してみることに。
荒波のなかで海藻を食べるヨシガモ。
波に揺られるのと雪の影響でAF機能が殆ど役に立たず。
ヨシガモはそんなに数の多いカモではなく、ナポレオン帽を被ったような柄とチャボのような可愛い尾羽が特徴的で鳥屋さんの間では人気のあるカモ。
条件が良ければ玉虫色に光り輝くナポレオン帽を見られるのですがさすがにこの天候では厳しいものがあります。
一方、助手席側に目を向けると・・・
数分の間でこのような状態。
ヒーターを付けると車内と外気の温度差でレンズが雲ってしまうため、エンジンを止めて運転席側の窓は全開です。
寒さに耐えながら天候の回復を待ちましたが長時間この状態が続き、心が折れそうになったところにウトウが出現。
岸壁ギリギリに止めていた車の直ぐそばに現れ私の顔を覗き込むようにして潜水。
ここからはモグラ叩きの様相で、浮上したきた瞬間にカメラを構え→ピント合せ→撮影といった行程の繰返し。
しかし活発に潜水をする個体でなかなか撮影を許してくれず、波の影響もあり下手な鉄砲がなかなか当たりません。
遠ざかったと思えば目の前に浮上してきたりと何処に現れるか分からないウトウでしたが、何とか撮影させてもらえました。
ユニークな顔をした海鳥です。
嘴の上に謎の突起と髭のような飾り羽が特徴的。
天候が悪く思ったような観察や撮影はできませんが、こういった海鳥と間近で会えることを考えると荒れ模様の天気に感謝です。
しばしモグラ叩きをしていると今度はウミスズメが出現。
こちらも普段あまり見かけない海鳥。
ウトウよりもサイズが小さくより活発に潜水を繰り返すウミスズメを撮影するのは大変です。
奥にウトウ、手前にウミスズメ。
こちらのウミスズメ、浮上している時間が1~2秒と非常に短く長い時でも5秒程度。
5秒ほど浮上している時は必ずといっていいほど羽ばたきをしていましたが、画像を確認してみるとどれもピン甘で残念な結果。
しばらくウトウとウミスズメの観察を続けていると秋田県では確認例の少ない珍しい海鳥が出現。
ウミスズメと同大のサイズで嘴が赤い海鳥『ウミオウム』。
見つけた瞬間、落雷を受けたような衝撃でしたが慌てて撮影した画像がこちら。
コンマ何秒か早かったら・・・
これでは記録として残すことに躊躇を覚えます。
その後は岸壁のそばを往復するウミスズメに遊んでもらいながらウミオウムの出待ちをすることにしました。
一定間隔の距離で浮上してくるので目の前で見ることができますが、いかんせん反応が遅く殆どの画像はこのような始末。
潜水してオキアミや小魚などを補食するようですが残念ながらそのようなシーンを見ることはできませんでした。
結局ウミオウムは私の目視した範囲内で確認できず撮影は他の方に任せ観察は終了。
気付けば辺りはかなり雪深くなり、幹線道路は除雪が追い付かずあちこちで事故や渋滞が発生していました。
秋田市では最大で46cmの積雪があり、まだまだ雪との戦いは続きそうです。
おしまい。