2017年3月12日 8/0℃ 晴れ
穏やかな晴れの休日。
時折強めに吹く西風がまだ冷たさを感じますが、静穏な状態では日差しが暖かく春日和といった陽気です。
正確には「春日和」という言葉は4月の季語ですのでまだ使うにはちょっと早いのですが、この時期の晴れた日によく使われる「小春日和」というのは実は間違った表現。
春めいてきたこの時期だからこそ小春という言葉がぴったりな感じもしますが、小春という言葉は晩秋から冬に使われる季語なので小春日和とは11~12月頃にかけて春めいたように穏やかで暖かな日に使うのが正解です。
雑学タイムはここまでにして今日はタゲリの観察。
例年姿を見せる田んぼにタゲリが入ってるとの情報を頂いていたので、早速そちらへ行ってみると難無く姿を確認することができました。
日に日に数が増えているようで今日は周囲に約40羽程入っていたでしょうか。
秋田市以南で越冬したハクチョウたちが北上してくる頃、毎年のようにこちらの田んぼに飛来しています。
警戒心は然程強くないので下手な挙動を見せない限りこちらへ近寄ってくることも。
日差しのお陰も相俟って、変化して見える玉虫色がとても綺麗です。
頭部から伸びる冠羽と猫のような鳥らしからぬ鳴き声が特徴的。
タゲリの大きさは32cmで街中で見るハトくらいの大きさ。
チドリ科の鳥で千鳥足という言葉にある通りあっちに行ったりこっちに来たり。
しかし酔っ払いがフラフラと歩く姿とは程遠く動きは機敏で急発進や急停止を繰り返します。
こちらに向かってきたところですが、こちらの写真はただ突っ立ってるように見えますが実は片足が痙攣するような動きをしています。
この動きは肉眼で見えるものではなく相当倍率を上げて見ないと分からない程の細かいもの。
片足を地面で振動させ湿った泥の中にいる水生昆虫を追い出して捕まえるのですが、食べるのも一瞬の動作でなかなか肉眼では見ることができません。
こちらが虫を捕まえたところを撮影したものですが、コンマ何秒で飲み込んでしまいます。
画像を拡大してどんな虫なのか見てみると、例えて言うならハチの幼虫のような生き物でした。
更に観察を続け補食のシーンに着目しているとハチの幼虫のように見えた生き物は尻尾のようなものが生えているものもいるのが確認。
ピンぼけ画像ですがまるで高麗人参のよう。
この謎のビロビロは何だろう。
更に確認できたのはヒルのような生き物を食べていることもありました。
食欲は旺盛で兎に角食べている時間が長く、私の近くで餌を採っていた個体は縄張り意識が強いのか他のタゲリが近寄ってくると翼を広げて威嚇。
一連の動作を連写したのですが、翼が広がるのと同時に冠羽も普段と違った形に。
こちらは画像を拡大。
冠羽が縦に開く鳥は多いようですが、横に開くのは初めて見ました。
群れを全体的に見てみると仲良く餌を採っている子もいれば自分のそばに近付くことを許さない者もいるようで個体によって性格がかなり違うようです。
自分の縄張り外に追い出すように飛翔することもあり、普段はフワフワとゆっくり飛びますが実は物凄く変則的な飛び方もすることができスピードも相当なものでした。
他の個体を追払い着地するところを背面から撮影した画像になりますが、飛んでいる時は丸く見える翼がこうして見るとワシのように四角く見えます。
そしてこちら側に飛翔で戻ってきたところ。
残念ながら近過ぎてピント合わせが上手くできませんでした。
こちらの子が近くで餌を採ってくれるのはよかったのですが、近寄ってくる他の子を片っ端から走って追い払ってしまうため飛翔シーンは殆ど撮影できず。
ちょっと心残りでしたが今日は今までに見たことのないシーンを沢山見せてもらうことができたので充実した一日となりました。
今日の観察日記はこれにておしまい。