2017年5月27日 21/15℃ 曇り時々雨
今回はアカショウビンの観察。
一年に一度は見ておきたいアカショウビン、去年は残念ながら声を聞いただけで終わりました。
今年は去年のリベンジとばかりに前夜から入山する日程で意気込んでいましたが、入山前にちょっとだけナイトウォッチング。
夜行性のヨタカを見ることができたら文句なしと最初のチェックポイントに進入すると目の前にヨタカの姿。
今まで街灯の回りをヒラヒラ飛んでいる姿しか見たことがなく、まさかの止まりモノ。
広い駐車場の真ん中に腰を下ろすようにしているヨタカを目の前に思わず見入ってしまいました。
車のヘッドライトに照らされたヨタカは大きく口を開ける動作を見せたので、撮影を試みようとカメラに手を掛けた瞬間突然飛び立ってしまいました。
これは同じような条件で石ころを撮影したものですが、このような形でヨタカを見ることができたのに画像に残すことができなかったのは残念と言う他ありません。
千載一遇のチャンスを逃し落胆していましたが、諦めることなく探してみたもののヨタカの姿は他に確認できず。
その代わりと言っては何ですが、活発に活動するキツネ・タヌキ・アナグマ・ウサギ・ネズミなどの姿を見ることが出来ました。
しばらくヨタカ探しを続けると予報通り雨が降り始めナイトウォッチングも楽しめなくなってしまったことからアカショウビンの観察場所へ移動。
あとは寝て待つのみ。
稲光りが眩しく激しい降雨で殆ど寝ることができないまま夜は明け、午前4時半頃アカショウビンの鳴き声が聞こえてきました。
ちょうどこの頃は雨が止んだ為、鳴き声のする方へ移動すると共鳴する形で四方八方から鳴き声が。
其々が少しずつ距離が離れているようでしたが付近には最低でも6個体がいるようです。
この場所でこれだけ複数の鳴き声を聞くのは初めてで弥が上にも期待感が高まりますが無情にも降りだす雨・・・
降り方は強まる一方で30分ほど経過したところで鳴き声は全く聞こえなくなってしまいました。
数時間待ってみましたが鳴き声も聞こえなければ姿も見えず。
また今年も鳴き声だけか・・・
地元に拘らなければ確実に観察できる鳥なのですが、やっぱりどうしても地元に拘りたい。
そんな事を思いながら下山し、空振りで帰るのも自分として納得いかず観察対象を変えて2箇所ほど回りましたがこちらも見事に空振り。
とことんダメな日だ。
大人しく帰ろう・・・と思った時、真っ昼間にキツネの登場。
何を思ったのか車から降りてカメラを向ける自分。
案の定の結末。
「そんな真似したら警戒するに決まってるだろ馬鹿が」
自分に言い聞かせるようにして車に戻りました。
正常な判断が出来ないほど疲れてたんだと思います。
自宅に戻ってからも悶々とした気分は治まらず、気付けば夕食を終えたあと再び山に向かっていました。
どうしても昨夜のような形でヨタカが見たい。
その一心で入念に探して回りましたが全く姿は見当たらず。
他の動物に関しても前日ほど姿は見ることは出来ませんでした。
粘りに粘ってようやく撮影できたのは夜な夜な動き回るキツネの姿。
もっと良い条件で観察できればと思いましたが、いかんせん此方が動いて接近する形になるのでどうしても警戒されてしまいます。
何か良い機会に恵まれないかと徘徊を続けると道路脇を子犬が走っているのに気がつきました。
「こんな暗闇の中を、捨て犬だろうか?」
ガードレールの切れ目から奥まった場所に入っていくのを確認したので、そちらにヘッドライトを当て様子を見ていると・・・
やや!?
子犬じゃない、子ギツネだ。
今日はキツネに縁のある日なんだろうか。
初めて見る野生の子ギツネ。
成獣に比べると警戒心があまり無いようで、表立って姿を現しました。
私が外に突っ立てカメラを向けているのに気にならない様子。
あっちに行ったりこっちに来たりと、最短距離の時は手を伸ばせば触れそうな程でした。
車の前をウロウロしてしばらくするとちょこんとお座り。
本当に子犬を見ているようです。
あどけなさが見え好奇心旺盛な子ギツネはヘッドライトの照射により集まってきた虫に興味津々。
ガードレールに止まった虫を捕まえようとしていました。
目の前で繰り広げられる子ギツネのショーを楽しんでいてふと思ったのですが、親ギツネは何処にいるのか?
警戒していて出てこないだけで近くに隠れているのか?
それとももう親離れをしたのだろうか?
こんな疑問を持ちつつ観察を続けていると、その答えを出してくれるように親ギツネが登場しました。
ん・・・?
親ギツネじゃない、こっちも子ギツネだ。
まさかの展開。
子ギツネ兄弟のショーが始りました。
二匹揃うと動きが活発になりブレブレの写真を量産。
画像では明るく見えますがヘッドライトの照射はそんなに明るいものではなく実際はもっと薄暗い状態です。
カメラの感度を最大まで上げての撮影ですが、やんちゃ盛りの二匹がじゃれあう様子を綺麗な写真として残すのは至難の業でした。
今考えると動画撮影の方がよかったなと思います。
結局親ギツネの姿を見ることはありませんでしたが、この子ギツネ兄弟が私に癒しの時間をもたらしてくれたことには本当に感謝。
この夏は機会を見てナイトウォッチングも楽しんでいこうと思った夜でした。
おしまい。
※28日の観察日記は後日更新します。