2017年7月23日 25/20℃ 曇り時々雨
大暑の今日、秋田県は記録的な大雨により各地で水害が発生しました。
昨夜の段階で記録的短時間大雨情報が発表されていましたが、今朝起きてニュースを見てみると秋田県に災害発生の表示。
夜通し降った雨で川が増水し、氾濫の恐れからあちこちに避難指示・勧告が発令されていました。
外からはサイレンが聞え緊急車両がひっきりなしに走っているようです。
自宅近くには大きな川が流れていることもあり、周辺地域の状況の確認も兼ねて偵察開始。
自宅を後にして間もなく目にしたのは用水路が溢れて道路が冠水し田んぼとの境界が見えない状態。
近隣の方が沢山集まっていたのでそちらを見てみると驚きの光景が。
この画像は撮影直後Twitterにも載せましたが、こちらは鉄道ファンに有名な撮影スポットになっており、その筋の方たちが即座に反応していました。
慎重に車を走らせ雄物川に到着。
雄物川の河川敷には広範囲に畑ありゴルフ場あり、市民の憩いの場ともなっていますが増水した影響で全て水没してしまい広い川の一部に変わり果てていました。
ここでふと気になったのがヨシゴイの営巣地。
ヨシゴイは水辺の葦原に営巣し繁殖しますが、少なからず増水の影響を受けているはず。
慌ててそちらに足を運ぶと葦原が全く見えないほど増水しており、ヨシゴイの姿は確認できませんでした。
暗澹たる気持ちでもう1ヶ所の様子を見に行ってみると、こちらも影響を受けていましたが背の高い葦が辛うじて水面から顔を出しておりヨシゴイたちが避難していました。
普段は葦原の中に隠れ、葦から葦を忍者のように蔦って歩くヨシゴイも流石にこの大雨には参っているようです。
画像だけ見ると大きさは伝わりませんがヨシゴイは国内最小のサギ。
その体重は100グラムにも満たないことから細い葦に掴まっても折れることはありません。
重さとしてはオカメインコの標準体重と同じくらいです。
同じサギの仲間であるアオサギは首を伸ばしている姿をよく見ますが、ヨシゴイは縮めていることの方が多いため印象がだいぶ異なります。
しかしヨシゴイの首は驚くほど伸びる。
大雨の影響で意図も簡単にこの姿を見ることができていますが、本来この姿を見る為にはじっくり待つ必要があります。
周囲の田んぼは水に浸かり稲が全く見えなくなる程の水害。
時期的に雛もいるはずなので様子を見る為に水浸しの農道を慎重に進みます。
ヨシゴイは何か警戒するようなことがあると葦原に潜って隠れるか、若しくは擬態をしてその場を凌ぐので近くに居ても存在に気付かれないことも多々あるでしょう。
これが葦に擬態したヨシゴイの姿。
画像で見ると不自然にも見えますが、実物は意外と目立ちません。
首の太さでいうと大人の親指程度しかありませんし首を伸ばしても37cmの体、密集した葦原で首を伸ばし上を見上げ葦に擬態する姿はなかなか見つけなくいものです。
成鳥は至るところで見られるのですが、巣立ち雛or幼鳥の姿が見られず心配しているとようやく姿を確認することができました。
また産毛が残っているので巣立ってからそんなに経っていないようです。
小雨も止み少しずつ水が引くとよいのですが秋田市は内陸で増水した影響を時間差で受けるので、自宅近くでは出発時よりも水に浸かる家・田畑を多く目にしました。
テレビを見ていると再び雨が強まるとのアナウンスもあり今後が心配ですが、被害を受けているのは人間だけではなく野生の生き物たちも同じです。
少しでも早く落ち着くことを願い、今日の日記はここまでにしたいと思います。