2017年7月30日 32/22℃ 晴れ
今日は再びアカショウビンの観察です。
前回は天気の影響もあり消化不良気味であったことから今回は自分の納得いくまでしっかりと観察したいところ。
シーズンも終盤に差し掛かっているのでおそらく今回がラストチャンスになるでしょう。
朝焼けが綺麗。
今日は天候にも恵まれそうです。
夜明けと同時に観察できるよう入山して、あとはアカショウビンが出て来るのを待つのみ。
・・・幾ら待っても出る気配無し。
勝手ながら絶対に出るだろうと思っていただけにこれは想定外。
青空が見え太陽が燦々と輝いているのに手ぶらで帰る訳にはいきません。
出だしが早かっただけに移動時間を含め観察対象を変えてもまだ時間には余裕があります。
山を降りて一路海沿いへ。
海辺での観察を考えその道中、幹線道路を走らず少しでも生き物との出会いがあるようにと農道を走っていると道路脇の水路から飛び立つコサギの姿。
そして後を追うように飛び立つもう一羽の見慣れないサギ。
瞬時に脳内図鑑との照合を開始します。
ここまで約0.2秒。
胴体は赤茶色っぽく見え開いた翼は白色。
判定=アカガシラサギの確率93.1%
ここまで0.4秒。
この瞬間我に返ったようにカメラに手を掛けましたが、ロックオンした飛翔体は葦原の陰に入り姿が見えなくなりました。
少し場所を移動することで水辺に降りたサギは何となく姿は見えるのですが、背の高い葦が10m程生い茂っている為ハッキリと姿を確認することができません。
仕方ないので葦原に潜り葦を掻き分け前に進んでみることにしました。
ただでさえ暑いのに湿地帯の湿度は異常に高く数秒で汗だく。
しかしその苦労の甲斐あってしっかりと姿を確認することができました。
私にとって初見となるアカガシラサギです。
和名は赤頭鷺。
どの辺が赤いんだ?と聞かれると非常に困ります。
何故ならこの個体は幼鳥のようで成鳥夏羽に見られる赤い頭の特徴は見られません。
でも少し角度が変わると赤っぽい特徴が見てとれる・・・かな。
成鳥夏羽の個体であればとても綺麗なサギなので一度見てみたいとは思っていましたが、その特徴がしっかり出ていない幼鳥とは言えやっぱり初めて見る鳥なので嬉しいの一言。
初観察を期にちょっと資料を調べてみたところ、前回確認されたのは2009年で秋田県内では8年ぶりとなるようです。
数少ない旅鳥または冬鳥として見られる珍しいサギですが、こちらは過去に秋田県で繁殖例がありこの記録は手持ちの図鑑にも記載されていました。
大きさは45cmでサギ類のなかでは小さい方。
近くに寄ってきたカルガモと比べるとこんな感じです。
高温多湿で不快指数MAXですが葦の隙間からレンズを出しての観察はカモフラージュネットを被る必要もなく視界良好。
アカガシラサギもリラックスした様子で羽繕いを始めました。
と、ここまでは良かったのですが事は急展開。
カルガモの幼鳥を狙ってかハヤブサの急襲があり、驚いたアカガシラサギは葦原の奥まったところに隠れてしまいました。
一方カメラを持ち両手の塞がってる私は突然の出来事にバランスを崩し沼の深みに足を取られて泥だらけ。
カメラの水没は間逃れましたが己のドブ臭さに目眩を感じ近くの公園に直行。
勿論着替えなど用意していなかったことから公園の蛇口で服を着たまま水浴びです。
偶然遊びに来た親子の視線が痛く『あのオジチャン何してるの?』と母親に尋ねるチビっ子の質問でトドメを刺されました。
照り付ける太陽の力で衣服の自然乾燥はあっという間に進み、水辺に戻ってアカガシラサギの出待ちをしましたがなかなか姿を現さず。
代わりに姿を現したのはカルガモの親子。
もう雛ではなく幼鳥と呼べるほどまで成長していましたが、母親の言うことを聞いて慎重に場所を移動しているようでした。
今日は夜中から活動を開始したこともあり体力的に限界を感じアカガシラサギの観察はここまで。
もっとじっくり見たいところでしたが、長期滞在してくれることを期待して今日の観察日記はこの辺でおしまいです。