2023年2月13日
本日更新する日記は先月9日の観察分から。
地元での観察始めとなった先月8日はお目当ての鳥を探しきれずに終わり、クリスマスイブから続いていた運の良さも尽きたように感じました。
この日は終日雨予報が出ていたことから久しぶりにゆっくりとした朝を迎えると雲の隙間から陽射しが届く良いお天気。
「やられた...」
毎度このパターンです。
普段であれば慌ただしく準備を整え自宅を出発するところですが、疲労が蓄積していたこともあり淡々と準備を済ませ近所の様子を見てみることに。
何ヵ所かの観察ポイントを巡回するにあたり、見晴らしの良い場所から付近の様子を確認してみたところ河川敷を飛ぶコミミズクを発見。
ホバリングと移動を繰り返し狩りの真っ最中でした。
こちらは見下ろす形での観察となるためコミミズクの動きが手に取るように分かります。
獲物を捕まえる様子が見れたらと思い闇雲にシャッターを連写。
葦原から出てきた瞬間、コミミズクを追い払うように現れたのはハイイロチュウヒ。
これを警戒したのかコミミズクは河川の方へ移動したため、一度は距離が遠退いたものの再びこちら側へ。
この後ハイイロチュウヒがコミミズクをモビングするような様子は見られず気紛れに絡んだだけなのかもしれません。
実際にコミミズクを襲う猛禽類はオオタカやハヤブサくらいでしょうか。
ハイイロチュウヒがコミミズクを捕食することは考え難いように思います。
獲物を捕まえる様子を見れずにいたところ雲の隙間から届いていた陽射しも無くなりどんよりとしたお天気に。
ふと周囲を見渡すと電柱にはハヤブサが止まっていました。
本来目的としている鳥を探すためコミミズクの観察はほどほどにしようと思い、移動ついでに真下から撮影。
直ぐに飛ばれると思いきや我関せずといった様子。
それならばと飛び立ちの瞬間を待ちました。
元旦に見ることのできたオオタカやコチョウゲンボウを含め自宅近くには多くの猛禽類が生息しており、秋田市においても比較的鳥類が多い場所であると感じます。
しかし今季に限ってはオジロワシの姿が見らません。
毎年ペアでの渡来を確認していましたが、この件について思い当たる節が...
一昨年の狩猟解禁日以降、この周辺に悪質なハンターが現れるようになり河川で羽を休めるカモ類目掛け発砲を繰り返すようになりました。
広い河川に浮かぶカモ類に発砲したところで船でも出さない限り回収は不可能でしょう。
このハンターたちは狩猟目的ではなく単に生き物を殺して遊んでいるだけなのです。
例え狩猟目的であっても種によって撃ってはならないカモもいるため、場合によっては鳥獣保護法に抵触します。
悪質ハンターは種を確認せず発砲しているように見受けられました。
最悪なケースとしてオジロワシを撃ち殺すことも考えられ、状況証拠を揃えたうえで昨年1月に県の自然保護課へ通告。
鳥獣保護区に指定してもらえるよう相談したものの現在までに動きは無く、今季もハンターたちは毎日のように発砲を繰り返しています。
※2021年1月3日撮影
撃ち殺されてしまったのか鉛玉による中毒を起こしたのか、はたまた警戒して渡来しなくなってしまったのかについては分かりません。
非常に気掛かりなところですが、渡来が途絶えてしまったことは事実です。
他に犠牲が増えることも容易に想像できるため県には一日も早く保護区の指定に乗り出してくれるとよいのですが...
話が脱線してしまいましたが自宅近くでの巡回を終えた時点でお目当ての鳥は見つからないまま。
今更大潟村方面へ北上するにも時間的に如何なものかと考えこの日は秋田市以南の地域へ南下してみることにしましたが、ポツポツと降り始めた雨はやがて本降りとなり捜索は難航。
時間の経過と共に集中力も欠けた状態となり帰宅を考えた頃...
前方から飛んできたのはお目当てとして探し回っていたケアシノスリ。
全国的に観察例が多く今季は当たり年と言われているだけに、本県にも複数渡来しているはずと方々探し回っていましたがようやく見つけることができました。
すれ違い様に車を降りての撮影であった為、進行方向を読んで先回り。
探し出せた嬉しさは勿論のこと、今回発見できた個体は成鳥と判り嬉しさを倍増させました。
日本へ渡来するケアシノスリはほとんどが幼鳥。
成鳥を見る機会は多くありません。
生憎の空模様でしたが翼下面の白さが際立ちノスリとは全く異なる印象です。
しかし喜びも束の間、河川を越えてからの行き先が分からず完全にロスト...
周辺を探してみたものの再び姿を見ることはなくこの日の捜索は終了となりました。
しかしこの日はまだ1月上旬。
これからまたチャンスがあるだろうと考え帰宅の途につきましたが、今後観察の機会に恵まれた場合改めて記事にしたいと思います。
本日の観察日記はここまで。