2025年4月17日
本日更新の日記は3月2日の観察から。
季節外れの寒さから一転して季節先取りの陽気となった週末。
例年この頃になると大潟村周辺では北帰行に伴うガン・カモ類の観察を楽しめるようになりますが、今季は寒波の影響から渡りに遅れが生じているようでした。
それでも観察日の二日前には万単位のガンが秋田市上空を通過したこともあり、この日は大潟村外周の地域へ行ってみることに。
秋田県以南の地域で越冬する個体群は傾向として大潟村の外側で見られることが多く、地域性による同種の違いについては過去の日記でも触れた通り。
道すがら見られる群れにカリガネが混ざっていないかチェックしていると、マガン約150羽の群れに10羽ほどのシジュウカラガンを確認しました。
特段気になる点が無かったためそのまま素通りするところでしたが視界の片隅に思いがけないものが映り急停車。
私が目にしたのは田んぼで採餌するコクガンの姿。
コクガンと言えば海沿いでの観察を思い浮かべる方がほとんどでしょう。
かくいう私もそのうちの一人でしたが、近年SNSでの情報発信が手軽になったこともあり農地での観察例を時々目にするようになっていました。
そのため目を疑うほどの衝撃はありませんでしたが、カリガネを探してまさかコクガンが見つかるとは思っていなかっただけに今回の観察例は棚から牡丹餅。
群れに混ざる牡丹餅もといコクガンはシジュウカラガンに執着していることが判明。
シジュウカラガンが右へ動けば右へ、左へ動けば左といった具合いに行動を共にする様子が伺えました。
採餌の様子に着目してみるとマガンやシジュウカラガンと同様であり、コクガンらしさは微塵も感じられません。
やはり海草を食べるイメージが強いだけに田んぼで採餌する姿には違和感を覚えます。
当然と言えば当然の話になりますが、生息環境が変わることにより排泄されるフンにも変化が見られ木質ペレットによく似たタイプのフンでした。
海草を好むコクガンは緑色の柔らかなフンをするため私にとっては面白味を感じた点。
一通りの観察を終えて気になったのはこの個体の行く先。
繁殖期は何処の地域でどの様に過ごすのでしょう。
北海道へ渡ってから他のコクガンに合流するのか、それともシジュウカラガンについて行くのか興味が尽きません。
仮に来季もシジュウカラガンと行動を共にするコクガンが見られた場合、他のコクガンとは違う生き方を選んだ個体として継続的に観察できる可能性も。
コクガンの観察を終えてカリガネを探していると前方を横切るコミミズクを目撃。
咄嗟に車を降りて撮影を試みたものの既に後ろ姿…
反応が遅かったと撮影を諦めましたが突然方向転換してこちら側へ飛んできたため再びカメラを構えました。
飛翔姿を撮るには最高の場面。
しかしこの様な時に限って何故かピントを合わせることのできない馬鹿フォーカス。
慌ててMFに切り替え撮影しましたが及第点をつけることができたのはたったの二カットという口惜しい結果に。
今流行りのミラーレスはコミミズクを鳥として認識できるのでしょうか。
真横から見ると丸太が飛んでるとしか思えないのですが…
正面を横切ったコミミズクは草地へ降りると上手い具合いに身を隠し、近寄った私を凝視していました。
こちらの地域でコミミズクを見たのは13年ぶり。
近年は春先のみの探鳥とあって冬季の状況を詳しく知りません。
手薄になっていた地域での観察を来年の課題として再びカリガネを探して回りましたが残念ながら発見には至りませんでした。
そのため持て余した時間をクイナ探しに充ててみたものの雪解けが進んだ状態では気配すら感じられず観察を断念。
このまま帰宅するには早過ぎると自宅近くの農地へ寄ってみると…
ここで目にしたのは波打つように飛ぶカモの大群。
双眼鏡を覗くと群れの正体はオナガガモであることが分かり、その動向を見守っていると続々と田んぼへ降下。
採餌に適した田んぼを上空から見定めていたのかもしれません。
遠巻きながら採餌の様子を見ていると群れの90%以上はオナガガモでしたがトモエガモも少数混ざっていることを確認。
観察を続けていると突然の飛び立ち。
群れは合流と離散を繰り返し再び田んぼへ降りる様子を確認しましたが、各部落の田んぼを巡回してみると至る所で同じような光景が。
こちらは秋田市民にはお馴染みのバスを背景に地元ならではの画像。
画像を見ての通り車道脇で採餌する群れも多く続々と他の群れが合流することも。
採餌の様子の観察していると『ピィー ピィー』という鳴き声を盛んに発しており周囲の田んぼは非常に賑やか。
不意に飛び立ったこちらの場面。
個体数が多いだけに離陸直後の羽音は空気を揺さぶるほど。
群れは各所に点在しており正確な数を把握することはできませんでしたが数千羽という規模になっていたことは間違いないでしょう。
渡りの時期は日毎に状況が変わるためこうした場面に巡り会えるかは正に運次第。
サンデーバーダーの私にとっては尚更であり数少ない機会を活かそうと出来る限り写真には地元らしさを取り込み規模の大きさについても表現できるよう心掛けました。
結局この日はオナガガモの観察に大半の時間を費やしましたが渡りの時期は何処に出会いが転がっているか分かりません。
自宅近くも侮れない探鳥地とあって渡りが終わる5月中旬頃までは注意深く見て回りたいと思います。
本日の観察日記はここまで。