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2025年2月17日

 

 

 

本日更新の日記は1月12日の観察から。

 

この冬はとある鳥を探すため大潟村を中心に観察を重ねていますが、現在までにこれといった手懸りは得られず諦めの境地に立たされています。

 

前週更新の日記にも綴った通り今年の運勢は大凶。

運勢が運勢だけにお目当ての鳥は見つけられそうにもありませんでしたが、自宅に籠もっていては何も始まりません。

 

 

行かずに後悔するよりなら行って後悔を選び大潟村を目指していると目にしたのは白く光り輝く無数の点。

 

2kmほど先に見える白い点をハクガンの群れと確信し車を停めて見ていたところ群れは徐々にこちら側へ。

 

 

付近を通過したハクガンの群れはそのまま西進。

 

 

間もなく遅れを取っていた個体が頭上を通過しました。

 

 

美しく感じるハクガンの飛翔シーンでしたが気になったのは群れの進行方向。

 

群れの行き先を見守っていると驚いたことに男鹿市船越の市街地上空へ到達。

 

 

これまでにこうした場面を見たことはありません。

 

田んぼの無い市街地上空を飛ばなければならない理由は何なのか…

今季は例年以上にハクガンが追い回されているとの話を耳にしており、私自身ハクガンの居場所に異変を感じていました。

 

多方面からマナーの悪いバードウォッチャーが居るという話も聞こえていただけに、ハクガンの行動に影響を与えているのであれば由々しき問題です。

 

しかし個体数の増加や気候変動の影響も考えられるため原因は定かでありません。

 

 

不可思議に思える行動に首を傾げながら探鳥を始めましたが、やはりこの日もお目当ての鳥を見つけることはできず…

 

 

何の手懸りも無く帰宅という文字が頭に浮かんだ頃、田んぼに見えたのは横に連なる白い帯。

 

1月上旬の大潟村は全く雪が無かったこともあり、こうした環境下ではハクガンの存在が目立ってしまいます。

 

 

私が気掛かりだったのは出血が認められたこちらの個体。

※昨年12月29日撮影。

 

 

怪我の原因は分かりませんが、この個体が群れに混ざっていないかと帰宅前にチェックしていると…

 

 

私の横をすり抜けハクガンの群れに急接近する車が現れました。

 

何の躊躇もなく群れの目前まで暴走したことにより警戒したハクガンは一斉に飛去。

突然の出来事に唖然とする私。

 

居場所を追われた群れは周囲を右往左往。

 

 

暗黙のルールとして先に観察していた人の前に出るのは野鳥観察・撮影においてタブーとされています。

 

野鳥観察云々の話ではなく常識的に考えて分かりそうなものですが、実はこうした行動に出会したのは今季二回目。

其々違う人物ですが、今季までこうした行動を取る人は見たことがありませんでした。

 

 

何故こうしたバードウォッチャーが急に現れるようになったのか…

 

これには首都圏で横行する餌付け撮影に似たようなものがあると考えます。

餌付けから撮影を始めたカメラマンは餌付けが悪いものとは思わないでしょう。

 

 

今回の件に例えることが適当であるか難しいところですが、人の前に出るバードウォッチャーを目にしたことによりそれが当たり前のものだと学んでしまったのかもしれません。

 

つまりマナー違反をしているという自覚が無いのではないでしょうか。

 

 

こうした行動の先にあるのは競争です。

我先にと無謀なことをする人が増えた暁には野鳥撮影がいつしか勝った負けたの話になってしまうでしょう。

 

その結果、犠牲になるのは被写体とされる鳥たち。

 

 

右往左往していたハクガンが遠くへ降りると暴走カメラマンがこちら側へ戻ってきたため私は農道に立ち塞がりました。

 

 

当初は注意に留めようと思っていたものの私の問いかけに対し窓を開けようとしない暴走カメラマン。

この態度に怒りのスイッチが…

 

窓を叩くと( 事件にならない程度に )渋々窓を開けたため強めの口調で叱責しました。

 

私の言葉に対し返ってきたのは『ハクチョウだと思った』という呆れた言い訳。

 

火に油を注ぐとはこのこと。

ここ数年は腹立たしいことがあっても自分の気持ちを圧し殺してきましたが流石に我慢なりません。

 

「わざと飛ばして撮ってたじゃねーか!! 嘘つくな!!」

 

下手な嘘に苛立ちが収まりませんでしたが、これ以上になると事件性を孕んでしまうため暴走カメラマンを解放しました。

 

 

分散した群れの一部は未だ右往左往しておりなかなか落ち着かない様子。

 

 

今年の運勢はこういった形でも影響するのかと肩を落としましたが、今回の件についてはハクガンに限ったことではありません。

 

 

種を問わず観察には苦労と努力が付いて回ります。

何時間も待ってやっと観察に結び付くこともあれば、じわりじわりと距離を縮め上手に間合いを取る人もいるでしょう。

 

そのため先に観察している人の前に出なければ大丈夫ということではなく、観察に至るまでのプロセスを考え何事も慎重に行動しなくてはいけません。

 

 

偉そうに語ってしまいましたが私も過去には勇み足が過ぎたと思う場面が何度もありました。

 

何がダメだったのか教えてくれるのは撮影した写真。

 

例えば今回話題に取り上げているハクガン。

生態を知らない頃は首を上げている姿が揃って見え良いものだと思った頃がありました。

 

2010年2月21日撮影の画像。

 

 

しかしこれは警戒心を表しているものであり当時の写真を見ると残念な姿に思えます。

 

 

次に猛禽類。

野鳥観察を始めた当時は猛禽類に対しての興味が強く積極的に観察していましたが、改めて見返してみると後ろ向きの写真が多くありました。

 

2011年1月4日撮影の画像。

 

 

こうした写真を拡大すると顔だけはこちら側を向いており、警戒して飛び去ったものと断言できるでしょう。

大型猛禽についてはそのような表情が顕著に表れます。

 

 

観察歴が長くなった今だからこそ言えることですが、より良い観察・撮影をしたいのであれば我慢が必要。

我慢の先に思いもよらないチャンスが待っていることも多く、飛ばしてしまっては元も子もありません。

 

何が言いたいかというと警戒させてしまっては「損」をするということ。

 

何度も警戒させることによりこれまで容易に見られていたものが見られなくなったり、場合によってはその地域から姿を消したりと結果的に自分の首を絞めるようなものです。

 

 

損をしないよう、そしてトラブルにならないためにもマナーを守ってもらいたいという想いから今回は実際に起きたトラブルを記事にしましたが、正直なところ直前まで公開すべきか悩みました。

 

しかし伝えなければいけないという思いもあり公開に踏み切りましたが、やはりこうしたことを記事にするのは気持ちの良いものではありません。

 

 

同じ趣味を持つ者として野鳥観察・撮影する皆さんが楽しくこの趣味を続けられるよう私の呟きはここまでにしたいと思います。

 

 

本日の観察日記はここまで。