2025年2月3日
本日更新の日記は昨年12月30日の観察から。
早いもので新年を迎えて一ヶ月余り。
1月は台湾での観察旅行から始まり帰国後は息つく暇もなく仕事に就きましたが、時間に追われる日々が続いていたこともあり気付けば2月といった状態です。
今回も薄れつつある記憶を辿って綴る野鳥観察日記。
昨年の観察納めとした12月30日もとある鳥をお目当てに大潟村を中心に探鳥を行いましたが、この日は前日の暴風雪から一転して冬の日本海側とは思えないような好天に恵まれました。
燦々と降り注ぐ陽射しに眉を顰めながら車を走らせると氷上に佇むオオワシを目撃。
しかしこちらの場所は逆光が厳しく観察もままなりません。
そこで少しでも光線の条件を緩和しようと離れた場所へ移動したところ飛び立ちの構え。
進行方向の読みが当たりオオワシはこちら側へ。
翼開長2mオーバーの鳥が間近を飛ぶと一層大きく感じます。
こうした迫力の場面を地元で見られることはとても贅沢なことでしょう。
間近を通過したオオワシは少し高度上げると下方を気にしている様子が見て取れました。
「何か狙っているのだろうか」と思った矢先の出来事。
突如急降下を見せたオオワシでしたが生い茂った葦により何が起こっているのか伺い知ることができません。
姿が見えなくなって数分。
再び飛び立つ様子が見られなかったこともあり場所を移動してみたところ魚を捕らえ激しく吠えていました。
オオワシの鳴き方については以前も触れた通り、鳴くというより吠えるといった表現が適当だと思います。
この騒ぎを聞きつけたのかオジロワシの若い個体が降ってくるかのように飛来。
野次馬のように現れる大型猛禽はもはや冬の風物詩といってよいでしょう。
これまでに何度も同じような場面を目にしましたが何のために吠えるのかは未だ不明。
貴重な食料を独り占めしたいのであればひっそりと食べたらよいと思うのですが…
そうは言ってもワシ・タカ類の視力は常軌を逸します。
人間では考えられない視力の持ち主とあって何処から見て飛来するのか想像もつきません。
辺りをうろつくオジロワシが気になったのか、それともカラスを鬱陶しく感じたのか分かりませんがオオワシは獲物を抱えて飛び立ってしまいました。
捕食の場面を見ることができず残念に思いましたがこればかりは仕方のないこと。
オオワシの観察を終えて本来目的としていた鳥を探し村内を駆け巡ること数時間…
この日も見つけることができず骨折り損のくたびれ儲け。
観察納めと考えていただけに「何でもいいからじっくり見たい」と観察対象を探していたところ雪上で獲物に喰らいつくノスリを目撃しました。
普段は停車しただけで飛び立ってしまうノスリも、この時は食べることが優先になっていたのかこちらの存在に動じていない様子。
これはチャンスと真正面の位置へ移動してじっくりと観察してみることに。
ノスリが気にしていたのは私よりもハシブトガラス。
おこぼれに預かろうとする姿が非常にシュールです。
それにしてもノスリが捕食しているのは一体何なのか…
嘴で摘み上げた瞬間を見ると獣のように見えましたが今一つ正体がはっきりしません。
喰いつく様子を注視したものの私の知る生き物と合致するものがなく不思議でなりませんでした。
更に観察を続けると決定的場面を目撃。
ノスリが喰いついていた獲物はタヌキの頭部であることが判明。
考えてみると前日この付近で事故死したタヌキの死骸を目にしていました。
何者かに捕食され、残った頭部にありついたのはノスリだったと考えることが妥当でしょう。
付近にはハシブト・ハシボソガラスの他にトビも現れ辺りはお祭り騒ぎ。
この騒ぎに便乗して隙を狙っていたハシブトガラスがタヌキを啄みました。
しかしこれを許そうとしないノスリは獲物を取り戻しにかかります。
流石にハシブトガラスを仕留めるほどの戦闘能力が無いだけに直接的な攻撃を加えることはありませんでしたが獲物の上に仁王立ち。
この後は啄む頻度が徐々に減りタヌキの頭部をひっくり返しては覗き込むような姿が。
既に食べられる部分が少なかったのかもしれません。
暫くするとノスリは獲物に執着しなくなり田んぼから飛去。
待ってましたと言わんばかりにトビとハシブトガラスがタヌキの頭部を奪い合い。
そこへ別個体のトビが現れると低い位置を何度も旋回しました。
餌にありつけるか見定めていたのでしょうか。
いつもは素通りしてしまうノスリやトビをこのように観察できたのはタヌキのお陰と言う他ありません。
正にタヌキ様々でしたが余すところなく食べ尽くしてもらってこそ最高の弔いです。
ノスリが残していっただけに食べられる部分は少なかったようですが、一部始終を見届けるまで一時間以上もの時間を費やしました。
ノスリとトビの観察を終えた後は年の締め括りにオオワシの顔を拝んでから帰宅しようと考えましたが、私が目にしたのはずらりと並ぶバードウォッチャー。
ずらりと言っても4人ですが大勢と感じるのは秋田感覚。
場所が場所だけにオオワシがいるのだろうと予見できましたが、覗き込むと案の定オオワシの姿があり朝方と同じ位置でスタンバイ。
飛び立ちまで30分ほど待ったでしょうか。
やや間延びしたことに加えて手持ちでの撮影であったため、飛び立ち瞬間は見事に撮り損ねてしまいました。
それでも朝方に比べると光線の条件が良く、最後の最後に撮影を楽しませてくれたオオワシには感謝しかありません。
こうして幕を閉じた2024年。
観察納めに相応しく内容のある結果に満足感を得られましたが、お目当ての鳥は年が明けた現在も見つけられないまま…
いつになったら見つけられるのか皆目見当もつきませんが、良い結果が得られるよう今後も機会をみて捜索に当たりたいと思います。
本日の観察日記はここまで。