2025年11月10日
本日更新の日記は10月19日の観察から。
前日の雨から一転、天候が回復傾向にあった日曜日は久しぶりに男鹿半島での探鳥を計画しました。
10月下旬ともなるとぼちぼち渡りの珍鳥が出ても良い時期ですが、博打要素の強い男鹿半島は吉と出るか凶と出るか…
シーズン最初の探鳥ということもあり、ホットスポットを覗くことから始めると鳥屋の姿は誰一人見当たらず。
意外な展開に拍子抜けしたものの、採餌中のホオジロを複数羽確認。
この場所に入る珍鳥はホオジロに混ざるケースが多いため、目を凝らして周囲の状況に探りを入れていると…
降ってくるように現れたのはヨーロッパビンズイ(以下ヨロビン)を疑う鳥。
私の見立てが間違っていなければ本県初記録となります。
先ずは証拠写真を押さえようと双眼鏡からカメラに持ち替えた瞬間『チーッ』というムネアカタヒバリのような声を発し飛び立ってしまいました。
カメラを構える隙さえ与えてもらえず手強さを感じましたが、草むらへ潜る姿を追えていたため出待ちの一択。
往来する車を警戒したのでしょうか。
道路へ飛び出した疑惑の鳥は舗装の上で硬直状態。
この時に証拠写真こそ押さえたものの、全体的な特徴を見ることのできないままバイクに飛ばされ再び草むらの中へ。
暫く出待ちを続けていると地元のバーダーさんに声を掛けられ「ヨロビンらしき鳥が入ってる」と答えましたが…
証拠写真の撮影から30分ほど経った頃でしょうか。
少しずつ顔を覗かせた疑惑の鳥は周囲の状況を気にしている様子。
粘った甲斐あって横向きと背面を撮影できましたが、再び双眼鏡に持ち替えるとマキバタヒバリのようにも思える始末。
しかし「マキバタヒバリにしては体長が大きく、腰が立ってる」などと自問自答を繰り返しているうちに疑惑の鳥は海側へ飛んでしまい、この時もまたムネアカタヒバリのような鳴き声を発していました。
附に落ちないことだらけの疑惑の鳥。
ここで渡りの時期は飛島に常駐している先輩へ画像を送り見解を伺ったところ…
穴があったら入りたい。
ムネアカタヒバリは毎年観察しているにも関わらず、何故この時はヨロビンを疑ったのか。
本当に情けなく思いますが、それほど私の観察は不十分なものだったのでしょう。
改めて画像を確認するとムネアカタヒバリにしか見えません。
あまりにも恥ずかしい出来事であったため、地元のバーダーさんと後に見えられた知人にはムネアカであったことを訂正して逃げるように退散。
先入観というのは本当に恐ろしいものです。
気を取り直して探鳥を始めると男鹿半島はヒガラやウグイスが多く、渡りの賑やかさを感じました。
運が良ければ普通種に混ざって渡りの珍鳥が見られるかもしれないと考え、車内から定点観察をしてみることに。
ウグイスは複数の個体が視界に入る場面も多く、目の前を行ったり来たり。
ウグイスに似た珍鳥は数多く存在するため棚から牡丹餅を期待しましたが、残念ながら棚の中は空っぽだったのか牡丹餅を食べることはできず…
群れで動くヒガラは1羽が飛来すると立て続けに別個体が現れ、お祭り騒ぎのような賑わいを見せました。
こうしてヒガラを間近に見るのもこの時期ならではといったところでしょうか。
意識する時ほど高い所で見られるケースが多いように思います。
こちらは珍鳥のように現れたシジュウカラ。
賑やかな様子に誘われたのかエナガの群れも飛来。
エナガと言えば巷で話題のシマエナガ。
SNSの影響からか職場の同僚に尋ねられる機会も多くなりました。
今や北海道だけではなく地元のショッピングモールでもぬいぐるみを見かけるようになり生息域は拡大傾向です。
職場の同僚には「似たような鳥が職場にも居るんだぞ」と双眼鏡を覗かせたこともありましたが、シマエナガよりエナガの方が可愛く思えるのは私だけでしょうか。
エナガの群れが遠退くと単独のベニヒワが目の前を通過。
近場へ止まったように思えたことからヒガラに釣られて姿を見せないものかと期待していたところ…
色違いが釣れました。
去年はほとんど見る機会がなかったマヒワ。
アトリ科の当たり年と言われた一昨年は同時期に沢山の群れを観察できました。
加えてオオマシコの数が多かったことも印象に残っています。
この日は特にマヒワの数が多く、30〜50羽の群れをあちこちで確認できたため今季は渡来数が多いのかもしれません。
食べることに一生懸命なマヒワは動画でも撮影。
この日は普通種を観察して終わりましたが、期待するような珍鳥こそ見られなかったもののアトリ科の当たり年を予感させる一日でした。
一昨年のようなシーズンが再来することを期待して男鹿半島を後にすると、週明けには他地域でもマヒワとベニヒワの群れを目にする機会が多くなり、当たり年の現実味が帯びつつあるように思います。
果たして今季は期待通りの冬になるのでしょうか…
本日の観察日記はここまで。