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2025年6月13日

 

 

 

本日更新の日記は観察旅行記。

 

今回の目的地は勝手知ったる石垣島。

昨年までANAダイヤモンドステータス獲得・維持のため年6回のペースで渡島を繰り返してきた石垣島ですが、目標を達成して以降めっきり足を運ぶ機会が減ってしまいました。

 

疎遠になると寂しささえ感じるようになり、渡島の目的を考えてみたものの…

石垣島へ移住しタクシーの運転手に転職する以外思い浮かばず。

 

何か良案はないものかと悩んだ末、思いついたのは石垣島産パイナップル。

旬を迎える6月に産地へ足を運び安値でパイナップルを買い付けるのはどうだろうと計画を立ててみましたが、果たして素人の私に良いパイナップルを選ぶことはできるのか…

 

後は野となれ山となれ。

鳥屋改め素人八百屋が渡る、誰の得にもならない旅行記のはじまりです。

 

2025年 パインの産地へ in 石垣島 (6月)

 

南ぬ島 石垣空港へ到着したのは15時頃。

例年よりも早く梅雨明けした沖縄地方でしたが、この日の石垣島は台風1号の間接的な影響により小雨が降る生憎のお天気でした。

 

快適なターミナルを一歩外へ出ると途端に纏わりつく湿った空気。

この時期の気候を例えるとプールの更衣室に居るような感覚と言えば分かり易いでしょうか。

 

パイナップルの買い付けは翌日に予定していたため少しばかり野鳥観察と思いましたが、貨物室で冷やされたレンズを高温多湿に空気に曝すと一瞬で結露してしまいます。

そのため到着直後は使用できず、始めにやらなければいけないのはレンズの解凍作業。

 

レンズを温めながら空港近くの田んぼを見て回ると一際存在感を放っていたのはムラサキサギ。

 

 

こちらは昨年レンカクを観察できた田んぼでしたが、この日は稲刈り直後といった状態。

石垣島はその時々によって作付け時期が変わるため同じ時期に渡島しても田んぼの様子はいつも異なります。

 

田んぼには落ち穂を啄むリュウキュウキジバトが多く、亜種キジバトに比べると明らかに褐色みが強い個体も。

 

 

付近の藪から飛び出してきたヤエヤマシロガシラはあどけなさが残る幼鳥。

今でこそ見慣れたシロガシラも初めて渡島した際には珍鳥を見るように観察していました。

 

 

レンカクが入りそうな水張り休耕田を探しているとシロハラクイナが道路を横断。

 

 

石垣島と言えば象徴として扱われるカンムリワシをイメージする方が多いでしょう。

 

しかし島南部の繁華街を除き何処でも見られるシロハラクイナは私にとって石垣島そのもの。

生態的に好みの種ということもありますが石垣島では最もカメラを向ける機会が多い鳥です。

 

 

ふと見上げると電線に止まっていたのはクロハラアジサシ。

 

 

石垣島では群れを目にすることも珍しくありませんが、この日見られたのは1羽のみ。

 

空港周辺では水張り休耕田が見つからなかったため一度農地を離れコンビニへ。

喉の渇きを感じてからでは手遅れとあって、与那国島の二の舞にならないよう意識的に水分補給するようにしています。

 

滴る汗を拭いながら探鳥を続けるとリュウキュウコノハズクの姿が。

 

 

近場にはリュウキュウアオバズクも。

 

 

今回の旅はパイナップルが目的とあって観察はおまけ程度と考えていましたが、到着から宿泊先へ移動するまで石垣島の探鳥を満喫していたように思います。

 

繁華街へ繰り出し南国の暑さを吹き飛ばしてくれたのはオリオンビール。

 

 

地域の酒を頂くも旅の醍醐味。

この日は地の物をふんだんに使った創作料理に舌鼓を打ち、味覚でも石垣島を満喫しました。

 

 

2025年6月14日

 

 

パイナップルの買い付けを予定していた日程二日目。

 

直売市場の営業時間は午前9から。

それまでの時間のんびり過ごそうと思いましたが、貧乏性の私はゆとりある行動ができません。

常に何かをしていないと落ち着かない性分とあって結局観察へ…

 

農地へ移動して間もなく畔に佇む雄のリュウキュウヨシゴイと遭遇。

 

 

行動が活発になる早朝と夕方はリュウキュウヨシゴイを観察する上で狙い目となる時間です。

どういった行動を見せるのか期待を寄せていると農道を散歩する地元民が…

 

 

案の定、警戒したリュウキュウヨシゴイは畔を離れて遠くの草地へ。

発見から僅か数分の出来事だっただけにタイミングの悪さを残念に思いましたが車の角度を変えて驚愕。

 

稲穂の隙間から顔を覗かせていたのは虎視眈々と鳥を狙う野良猫。

もし地元民に飛ばされなければリュウキュウヨシゴイは襲われていたかもしれません。

何処の地域も問題になっていますが、石垣島もまた野良猫の数が多くなっているように感じます。

 

気を取り直して探鳥を再開するとシロハラクイナが農道を横断。

 

 

幹線道路を横断する場面はいつ見てもひやひやさせられますが、農地であれば轢かれることもないでしょう。

 

 

農地での探鳥を終えた後はバンナ公園へ。

この時期はリュウキュウアカショウビンをお目当てにバンナ公園へ足を運ぶ方も多いのではないでしょうか。

かくいう私もそのうちの一人ですが、実際のところバンナ公園は個人的に相性が良くありません。

 

この日もタイミングが悪かったのかバンナ公園で見られたのはこの1羽のみ。

 

 

その他にそそくさと隠れてしまったズグロミゾゴイを目にして終了。

 

 

私の探し方に問題があるのかと探鳥場所を林道へ移すと次々に見つかるリュウキュウアカショウビン。

 

全ての個体を観察・撮影した訳ではありませんが短時間のうちに10個体ほど見ることができました。

 

 

林道を抜けると幹線道路沿いにもリュウキュウアカショウビンの姿があり、大袈裟ではなく何処でも見らるといった印象です。

 

 

満を持して足を運んだのは「ゆらてぃく市場」。

 

 

ゆらてぃく市場とは日本最南端の農畜産物直売所。

 

『ゆらてぃく』は八重山地方の方言で『よってらっしゃい』を意味するそうですが、沖縄方言である「うちなーぐち」と八重山の言葉は違うのでしょうか。

 

 

石垣島で主に栽培されているパイナップルは、ピーチパイン・スナックパイン・ゴールドバレル・ハニーブライト・サンドルチェなど。

 

それぞれの品種によって味や食感、見た目が異なり、こちらのポコットパインはスナックパインの別称です。

 

 

スナックパインは一節ごとに手で千切って食べることができるため包丁を必要としません。

秋田のスーパーには並ばない代物とあって初めて食べた時は衝撃を受けました。

 

品種やサイズによって値段は異なりますが、一つ500〜1300円ほど。

素人八百屋にはどれを選べば良いのか分からず店員に尋ねると…

 

『どれも美味しぃよ〜』

 

 

全く参考になりませんでした。

会計を済ませた後は専用の箱に梱包して発送の手続きへ。

 

 

離島からの発送ということもあり送料が高くついてしまいますが、安く買えるだけにここは目を瞑りたいところ。

 

任務を遂行した後は風の吹くままに…

これといった予定もなく時間を持て余した私はユーグレナモールへ。

 

 

賑わいを見せるユーグレナモールに飛び交っていたのは中国語。

大型客船に乗った中国人がどっと押し寄せ買い物を楽しんでいる様子でした。

 

中国語を学ぶ私がどれほど会話を聞き取れるかチャレンジしたところ特定の部分しか聞き取れず…

 

そもそも私が勉強しているのは台湾華語。

同じ中国語であっても異なる部分が多く、四声の使い方にも違いがあります。

何よりも印象に残ったのは声が大きいという点でしょうか。

 

 

中国語と買い物を楽しんだ後は名もなき食堂へ。

民家同然の食堂で頂いたのは八重山そば。

 

 

おじぃが作る八重山そばは薄味で体に優しい味付けでした。

 

昼食を終えてドライブがてらオオアジサシを見に行ったところ、この日確認できたのはたったの1羽。

 

 

例年沢山のオオアジサシが渡来するだけではなく昨年はコグンカンドリも見られましたが今年は一体どうしてしまったのでしょう。

 

暫く海を眺めたものの様子に変わりは見られずドライブを再開することに。

ビュースポットへ立ち寄り、この旅において唯一撮影した風景写真。

 

 

渡島の回数が増えるにつれ海を撮影する写真もいい加減なものになってしまいます。

 

この時、カンムリワシの鳴き声が聞こえたように思え耳を澄ましていると声の出処が徐々に近付きつつありました。

 

辺りを見渡すと上空を舞っていたカンムリワシが頭上を通過。

 

 

このような姿を時々目にしますが何を目的として飛んでいるのでしょう。

待ち伏せ型の狩りをするカンムリワシが高空から餌を探すとは思えないだけに理由が分かりません。

 

目的としていたパイナップルを購入して以降、何処へ行ったらいいのか分からなくなり再度林道へ。

 

 

林道ではリュウキュウキビタキやリュウキュウサンコウチョウの声があちこちから聞こえたものの、蚊に刺されることを嫌った私はリュウキュウアカショウビンをスナップ撮影して二日目の探鳥を終了。

 

早めに宿へ戻ったこの日は夕方から居酒屋へ繰り出しました。

 

 

2025年6月15日

 

 

パイナップル買い付けの旅はあっという間に最終日を迎え石垣島の滞在時間も残り僅か。

今年は急な計画変更でも無い限り再訪する予定が無いため、この日が年内最後の石垣島となります。

 

残された時間を有意義なものにしようと観察へ出ましたが、早朝の農地では沢山の出会いに恵まれました。

 

こちらは畔を行き来するバンの親子。

 

 

反対側の畔にはシロハラクイナの親子も。

 

 

一家団欒の様子を観察する傍ら『チャッチャ チャッチャ』と飛び回るセッカも観察。

 

 

繁華街と隣り合わせという環境にも関わらずこの様な観察ができるのは流石といったところでしょうか。

目移りする状況が続くなか私の大好物を発見。

 

農道脇で採餌していたのは雌のリュウキュウヨシゴイ。

 

 

そろりそろりと動きながら餌を探す様子は涎モノ。

この動きがたまりません。

 

 

発見時に比べると距離は離れつつありましたが約30分に渡って観察を楽しむことができ農地での探鳥に一区切り。

 

環境を変えて林道を進むと前日に負けず劣らずリュウキュウアカショウビンがあちこちで見られ、この日は林縁で採餌するキンバトと遭遇。

 

しかし車の寄せ方が悪かったのでしょう。

証拠写真すら残せないままキンバトは林の奥へ…

 

 

チャンスを活かすも殺すも自分次第。

自分の不甲斐なさに嫌気が差していたところカンムリワシを発見。

 

 

この時期はカンムリワシとの遭遇率が極端に少なくなるため嬉しさも一入です。

 

餌を探す様子から距離を縮めることなく観察を始めると頻りに首を振りはじめたカンムリワシ。

不可解な行動が気になり双眼鏡を覗くと頭部に虫が集っており非常に鬱陶しい様子。

 

こちらは頭部付近を拡大した画像。

 

 

首を振ったり頭を掻いたりと我慢ならなかったのか、飛び立ったカンムリワシは私の直ぐ傍へ居場所を変えました。

 

しかし居場所を変えても虫が集りはじめ、その際に撮影した画像を拡大すると目尻に小さなアブのような虫が…

 

 

目元に執着する様子からメマトイのようにも思えましたが、私の知るメマトイとは特徴が異なります。

 

別カットを確認すると吸血された痕のようなものが確認でき、この虫の正体は一体…

 

 

辛抱堪らなかったのかカンムリワシは餌を捕ることなく林の奥深くへと姿を消しました。

 

空港へ向かわなければいけない時間に差し迫ると、通常とは異なる場所に止まるリュウキュウコノハズクを目撃。

 

 

こちらの写真はスマホで撮影した画像。

目線以下の位置で寝ているリュウキュウコノハズクを見たのは初めてです。

 

 

こうしたケースもあるものなのかと物珍しく思いましたが、時期が時期だけに長時間見るべき鳥ではありません。

 

余裕を持って空港へ移動するはずが、結局のところ空港に到着したのは出発一時間前の11時。

観察はおまけ程度と言いつつも蓋を開けてみれば観察三昧の旅となり、慌ただしく石垣島を離れたことを今更ながら後悔しています。

 

 

素人八百屋が渡る旅は余裕の無いものとなってしまいましたが、二週間後には今回と同じような旅程でマンゴーの産地へ行く予定。

果たしてどうなることやら…

 

 

2025年 パインの産地へ in 石垣島 (6月)はここまで。