2025年6月27日
本日更新の日記は観察旅行記。
パインの産地 石垣島の旅から二週間、今回はマンゴーの産地 宮古島へ。
素人八百屋が渡る前回の旅は観察に充てる時間が多く結果的に忙しない旅になってしまいましたが、その反省から宮古島の旅はゆとりのあるものにしようと考えました。
そのため今回は買い物と観光に重点を置き、合間を見て宮古島ならではの観察を楽しむことに。
宮古島へ到着したのは15時頃。
機長からのアナウンスでは『宮古島の天候は雨』と報じられていたものの、着陸間際に見る景色は雲が多いながらも陽射しの届く良いお天気でした。
いつものようにレンタカーの調達から始まる旅は気分だだ下がりのスタート。
ポイ活と称してマイルを貯める私は還元率の高いANAカードを使用していますが、稼ぎ時の旅に限ってカードを忘れるという痛恨のミス。
そのため還元率の低いサブカードを使う他なく、得られるポイントは約半分に…
沈んだ気持ちを盛り上げようとコンビニ立ち寄り購入したのはサーターアンダギー。
地元のコンビニでは売っていない代物とあって、この様な些細なものでも旅の気分が盛り上がります。
小腹を満たして足を運んだのは大野山林。
大野山林とは多種多様な植物、野鳥、昆虫などが生息する宮古島最大の原生林。
夕方は様々な鳥たちが水浴びに来るとあって到着直後の定点観察は宮古島旅行の恒例となっています。
定点へ着いて驚かされたのは環境の変化。
二年前に比べると蔓のような植物が長く垂れ下がっており、薄暗く視認性の悪い環境下では観察すら厳しいものになったと感じました。
悪条件のなかでも撮影しやすかったのはリュウキュウアカショウビン。
こちらの個体は人の気配に動じる様子が無く、機材の準備を整えてもお構い無し。
何度か水浴びを繰り返すと森の奥へ姿を消しましたが、定点には複数の個体が入れ替わり水浴びに来るため観察また撮影の機会は多くあります。
『ホイホイホイ』の鳴き声と共に姿を見せたのはリュウキュウサンコウチョウ。
こちらは動きが素早く目で追うことが精一杯。
暗がりのなかでは証拠写真の撮影もままならず、長く垂れ下がった植物の陰になるとAFは全く役に立ちません。
この様な環境においても瞳AF機能が役に立つのであれば撮影可能かもしれませんが、私の機材では到底太刀打ちできませんでした。
いついかなる時も出ずっぱりだったのはリュウキュウヒヨドリ。
定点において最も観察しやすい種と言って良いでしょう。
そのため亜種ヒヨドリとの違いをじっくりと見ることができます。
時々リュウキュウメジロも見られましたが、こちらは忙しなく動き回るため証拠写真の撮影に留まりました。
これまでの様子を綴るとテンポ良く観察できているように思われるかもしれませんが、現地での体感は過去の観察と異なり手持ち無沙汰を感じる場面も。
観察を始めてから一時間が経過した17時頃『コホッ コホッ』とリュウキュウコノハズクの鳴き声が聞こえるようになり時間の経過を感じましたが、この時間になってもオオクイナ・キンバト・ヨナグニカラスバトは現れず。
確証はありませんが、過去の観察と異なる原因は天候によるものかもしれません。
定点を目指す途中あちこちに水溜りができており「水浴びの場所が複数あることにより分散しているのではないか」という考えに至りました。
活発に動き回るオオコウモリを眺めながら、周辺の様子に気を配っていると待望のオオクイナが登場。
これまでに掲載した画像は明るく写るよう設定していましたが、実際の見た目に補正をかけるとこの通り。
うっかりしてると見落としてしまいます。
水浴びをしていたのは5分ほどだったでしょうか。
水浴びを終えると羽繕いを始めますが、羽繕いが終わった途端一目散に森の奥へと駆けて消えます。
定点に腰を据えて約二時間。
まだまだ観察を楽しめる明るさでしたが18時を目処に潔く撤収。
今回の旅は遊び倒すことが目的であったため、だらだらと観察を続けることはしません。
汗だくになりながら原生林を抜け、駐車場まであと少しといったところでヨナグニカラスバトを発見。
暗がりのなかでの観察を想定していたため開けた環境での出会いは嬉しさ倍増でした。
改めて観察に区切りをつけ宿泊先へ向かいましたが、これまでの宮古島旅行ではコンビニのざるそばを夕食に選ぶことがほとんど。
しかし今回は早めに観察を切り上げたこともあり、宿から最寄りの居酒屋へ。
沖縄と言えば勿論オリオンビール。
それにしてもこれは一体…
暑い地方では水を飲むためだけに来店する客がいるのかと想像を膨らませます。
沖縄を感じる郷土料理の数々に舌鼓を打ち、お腹いっぱいになった頃…
止めを刺しにきたのはどんぶりに盛られた大盛りのタコライス。
「皿に盛るのが普通だろ」と思わずツッコミを入れたくなりましたが残す訳にもいかず何とか完食。
わんぱくという言葉が似合わない年齢だけに、この日の夜は寝苦しい夜を過ごすことになりました…
2025年6月28日
未明の豪雨から一夜明けた日程二日目。
当初の予定より遅く午前7時から行動を始めましたが、この日の朝はミフウズラの観察をお目当てに来間島へ。
その道中、図らずも市道に出ているミフウズラと遭遇。
幸い往来する車も無かったため、飛ばされることなく観察を楽しむことができました。
来間島へ渡る直前、宮古島の交通安全を守る『まもる君』を撮影。
島の至る所に立つまもる君は宮古島の名物キャラクター。
様々なグッズが販売されるほど有名ですが、観察に力点を置く私はこれまで目にしても素通りしていました。
しかし今回は買い物と観光がメインの旅。
私も観光客に倣って記念撮影をしましたが、一般的な観光客は宮古諸島に立つ19体のまもる君をコンプリートする方もいるのだとか。
来間大橋から望む来間島。
透明度の高い海はいつ見ても美しい。
来間島へ着いていつものようにミフウズラを探して回りましたが…
1羽も見つからない。
ほんの二年前までサトウキビ畑を巡回するだけで目にできたミフウズラが全く見当たりません。
容易に見られるはずのツバメチドリも見当たらず、目にするのは野良猫ばかり。
二年前に渡島した際、野良猫の急増に危機感を覚えましたか、おそらくミフウズラやツバメチドリが見られなくなったのは野良猫の脅威によるものでしょう。
猛禽類の脅威はサトウキビ畑へ身を隠して凌ぐことができても野良猫から逃れることはできません。
狭い来間島に野良猫が増えたことによりミフウズラは壊滅的に個体数を減らしてしまったようです。
暗澹たる気持ちで島を離れようとすると辛うじて見られた2羽のツバメチドリ。
来間島を離れる前に少々寄り道。
来間大橋を渡る際、島の南東端に見えた赤い物体が気になり正体を探ろうと考えました。
橋の袂から植物のアーチを潜り抜け海が見えてくると…
タコが居た。
全く意味が分からないオブジェ。
何故タコなのか。
正体が掴めたため早々にこの場を後にしましたが、無駄に汗をかいただけでした。
宮古島へ戻ると海岸には海水浴を楽しむ観光客が沢山。
水着を持ってこなかったことを後悔するほど綺麗な海。
せめて写真だけでも残そうと海岸を歩いてみましたが、私は作業着という暑苦しい出で立ち。
場違いも甚だしい。
地元の業者が工事の下見に来ただけだと唱えつつ、そっと海岸を後にしました。
綺麗な海を眺めた後は旅の本題であるマンゴーの購入へ。
宮古島の美味しいものが集まるという島の駅へ行ってみるとマンゴーだけではなく土産物も所狭しと並んでいました。
マンゴーは食べ頃の物から熟す前の物と様々あり何を選べばいいのやら…
島の駅は7時半開店とあってか、良い物ほど早々と売り切れてしまうようです。
価格や品揃えを調査した後、島の駅から程近いBLUE SEALへ。
涼しげな格好をした観光客に混ざり作業着のオジサンがソフトクリームに食いつく姿は地獄絵図。
心做しか店員も嘲笑していた気が…
恥ずかしさと焦り気持ちを表すかのように紅芋ソフトも写りが良くありません。
想像以上にずっしりと重い紅芋ソフトを頬張った後は伊良部大橋へ。
橋から宮古ブルーの海を眺め最も起伏の高い場所に差し掛かると記念撮影をする観光客が沢山。
はしゃぐ観光客を他所に私はひたすら海ガメ探し。
運良く橋の真下を泳ぐウミガメが現れ浮上のタイミングを待っていると…
息継ぎのため顔を覗かせました。
ちょうどこの時に家族連れの観光客が記念撮影をしており、ウミガメが泳いでいることを教えてあげると子供以上にお父さんとお母さんが大喜び。
野生のウミガメを見ることができ、きっと旅の良い思い出になったことでしょう。
伊良部島へ渡りエリグロアジサシのコロニーをチェックすると驚いたことに抱卵していたのは1羽のみ。
以前は沢山のエリグロアジサシが繁殖していたのですが…
それでも伊良部島の海沿いでは小規模な群れを各地で見ることができ、綺麗な海を背景に撮影を楽しんでいるとコアジサシも見られました。
ドライブがてら下地島へ足を伸ばし写真映えのする有名スポットへ。
あちこちに雨雲が湧く天候だったこともあり映える写真にはなりませんでしたが南の島らしい風景を撮影。
岩礁帯には沢山のエリグロアジサシが見られ飛び交う様子を眺めているとベニアジサシを発見。
以前は群れの観察を楽しめましたが、今回の旅においてベニアジサシを確認できたのはこの2羽という残念な結果に。
時刻は正午を過ぎ宮古そばを食べるため伊良部島に戻ると…
二年前に足を運んだ店がまさかの閉店。
昼食は宮古そばと決めていただけに別の店を探しましたが、宮古島へ戻り右往左往しても「これ!」と思える店が見つからず。
困った時こそGoogle先生。
あらゆることに精通する先生に教えを乞うと荷川取漁港近くの『みなと食堂』がお奨めとのこと。
店の前にはレンタカーナンバーの車が並び、観光客がこぞって足を運ぶ店であることが伺えました。
メニューは鰹塩そば、鰹塩アーサそばの二つから選ぶことができ私はシンプルに鰹塩そばをチョイス。
気になる味の方は…
自家製の縮れ麺は食感が良く、鰹の出汁もよく麺に絡み、誰に言われなくともスープを完飲したくなる一杯でした。
文句無しのヒデグルマン星3つ。
満足の昼食を終えてドライブを再開すると追い込み漁に勤しむクロサギを見つけて暫し観察。
透明度の高い海だけに魚の動きもよく見え、地元と一味違う観察になったのは宮古島ならではといったところでしょうか。
西平安名崎まで足を伸ばした後は雪塩ミュージアムへ。
店内へ入ると…
「あ〜、涼しい」
店の感想はもとより、第一声にこの言葉が出るほど外は蒸し風呂状態。
後続の客も同じ言葉を発していたように南の島の湿度はそれほど体に堪えます。
店内では雪塩の製造方法や使い方を学ぶことができる他、雪塩の商品がずらりと並びお土産を選ぶ観光客の姿が多くありました。
私がこちらで購入したのは宮古島サイダー。
ほんのり塩味が効いたサイダーは汗をかいた後にぴったり。
雪塩ソフトも頂きたいところでしたが、マンゴーパフェを食べる計画があったためここはグッと我慢。
この後は池間大橋を渡り池間島へ。
池間島では湿地性の鳥類を観察できますが、観光と買い物を楽しむ旅と決めていただけに今回はパス。
形式的とは言え、宮古島・来間島・伊良部島・下地島・池間島と宮古諸島を巡ったことになり、そのなかでも一番の映えスポットへ。
沢山の観光客が『キャッキャウフフ』する姿を見ていると私も映えスポットに立ちたいという欲に駆られましたが、流石に作業着のオジサンが行くべき所ではないと自分を抑制して東平安名崎を目指しました。
三年前まで東平安名崎付近ではベニアジサシが繁殖していたものの二年前からその姿が見られなくなり、念の為にと様子を覗きましたが残念ながら姿は確認できず。
嘗てベニアジサシが繁殖していた場所では数ペアのエリグロアジサシが繁殖するのみ。
既に時刻は16時を過ぎておりマンゴーパフェをお目当てに再び来間島へ向かいましたが、野鳥の活動が活発化する時間帯とあって道路へ飛び出してくる鳥が沢山。
こちらのシロハラクイナは大きなムカデを捕まえていました。
来間島へ着いたのは17時頃。
喉がカラカラに渇いた状態で店に入ると…
まさのか売り切れ。
メニュー表にあるマンゴーの文字が掲げられた商品は悉く売り切れ。
より美味しく食べようと飲み食いを我慢していただけにショックを隠しきれず。
泣く泣く店を出ると自販機にマンゴーサイダーが。
当てつけるように店の前で飲み干しましたが、私が求めていたのはこれではなかった…
どのタイミングで売り切れたのか分かりませんが、マンゴーパフェは早めの勝負が良いようです。
マンゴーパフェだけは残念でしたが、行きたい場所を全て巡り充実の一日。
〆は「オリオンビールで!」と居酒屋へ駆け込みましたが、この日足を運んだ店舗ではオリオンビールを取り扱っておらず。
そのため渋々スーパードライ。
これもまた旅の思い出として盛大に飲み食いを続けましたが、酔っ払うとオリオンもドライもビールはビールでした。
2025年6月29日
二泊三日は旅は本当にあっという間。
少しでも滞在時間を長くしたかったのですが、宮古島からの羽田便は11時40分発と15時55分発の2択から。
午後便を選ぶと滞在時間は長くなるものの秋田空港への到着は22時頃。
翌日は早朝から業務が入っていたこともあり、午前の便で宮古島を離れることにしましたが残された時間はほんの僅かとなってしまいました。
買い物と観光に重点を置いた旅行でしたが、私の頭にあったのはミフウズラ。
宮古島を離れる前にもう一度ミフウズラを観察したいという思いから空港周辺のサトウキビ畑を巡ってみることに。
観察実績のある地区を重点的に探すと民家脇にキンバトの姿が。
この発見により今回の旅において見るべき鳥は全て見ることができたものの、発見から間もなくキンバトは民家の敷地へ…
流石に民家へカメラを向ける訳にもいかずミフウズラの捜索を再開すると雄のミフウズラが農道を横断。
雄のミフウズラは微かに鳴き声を発し、この声に反応したのか雌のミフウズラが道路を横断しました。
雌雄のミフウズラはサトウキビ畑で採餌を始めると、あれよあれよという間にこちら側へ。
旅の最後に最高の場面に巡り合うことができました。
もう思い残すことはありません。
観察を前倒しに終わらせ買い物へ走りましたが、下見の効果もあってか効率よく回ることができ余った時間は伊良部大橋へ。
最後の最後に宮古ブルーの海を眺めてこの旅を締め括りました。
ゆとりある旅を計画していましたが、思い返してみると遊びと観察に忙しい旅だったように感じます。
しかし忙しいと言いながらもこれまでの旅とは異なり、違った視点での宮古島旅行は私にとって新鮮なものでした。
おそらく私にとって宮古島の旅は今回が最後になるでしょう。
著しい鳥の減少が気掛かりですが、美しい宮古島の自然がいつまでも変わらず残されますように…
2025年 マンゴーの産地へ in 宮古島 (6月)はここまで。