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2025年7月11日

 

 

 

本日更新の日記は観察旅行記。

 

暑さが増して外に出るのも億劫に思えるこの時期。

今年の夏も厳しい暑さに見舞われることを見込み、涼を求めて道東の旅を計画していました。

 

近年は北海道も高温傾向にありますが、流石に道東は涼しく過ごせるだろうと考えていたものの…

 

蓋を開けてみれば道東も沖縄を凌ぐ猛暑が続き、涼しいイメージの北海道は過去のものに。

日本に避暑地と呼べる場所は無くなってしまったのでしょうか。

 

 

2025年 野鳥観察の旅 in 道東 (7月) ①

 

 

出発当日。

天気図を確認すると北海道はオホーツク海高気圧にすっぽりと覆われ涼しく過ごせる予感。

 

オホーツク海高気圧の勢力は関東にも及び、V字飛行の中継地となる羽田空港も涼しく感じるほどでした。

 

 

道東の玄関口、中標津空港へ到着したのは定刻より15分遅れの14時半。

 

ターミナルを出ると「これぞ北海道」というエアコン要らずの爽やかな空気に触れることができ、レンタカーの車載気温計には17℃という表示が。

良いタイミングで道東入りできたことを喜び、この旅の目的地である知床半島を目指しました。

 

車を走らせていると目にしたのは2頭のキタキツネ。

 

 

成獣に比べると一回り小さく、今年産まれの兄弟なのでしょう。

所々にエゾシカも見られようになり、改めて北海道に居ることを実感させられます。

 

北上するにつれ気温は下がり、知床峠へ着いた頃には12℃の表示が。

 

 

涼しいを通り越して肌寒く感じる気温に上着を羽織りましたが、多くの観光客は薄着のまま。

 

『寒い寒い』と連呼する観光客に混ざり羅臼岳を撮影しようとしたところ、目に飛び込んできたのは真っ赤な小鳥。

 

雄のギンザンマシコがハイマツの実を食べていました。

 

 

慌てて車へ戻りカメラを持ち出しましたが、入れ替わり立ち替わり観光客が押し寄せているにも関わらず平然と採餌を続けるギンザンマシコ。

 

観察を兼ねて撮影を続けると雌が飛来。

 

 

着いて早々の出会いに喜びを隠しきれません。

 

雌もハイマツの実を食べ始め、その様子をじっくりと観察。

周辺には大声を出してはしゃぐ人、石垣に昇り記念撮影する人も見られ、通常であれば飛んで居なくなりそうなものですが雌雄のギンザンマシコは素知らぬ顔。

 

観光地に暮らす鳥とあって人に慣れているのか、石垣を越えて侵入できないことを知っているのか。

 

採餌が終わったところを見計らって羅臼岳を撮影。

 

 

ハイマツ帯の奥に見えるのは国後島。

 

 

眼下に見える景色を眺め『知床旅情』の歌詞を思い浮かべる私は昭和世代。

嘗て知床と言えば異国の地であるかのように思っていました。

 

壮大な景色を眺めていると雄のギンザンマシコが近くに飛来。

 

 

こちらの個体もハイマツの実を啄んでいます。

 

 

延々と採餌を続けるギンザンマシコを観察する傍ら、周辺を飛び交うアマツバメも併せて観察。

 

 

再びギンザンマシコに目を移すと、目の前の茂みがガサガサと音を立てて揺れ始めました。

 

以前こちらでシマリスを見たことがあったため、シマリスが顔を覗かせるのではと思い注視していると茂みから出てきたのは数本の枝を咥えた雌のギンザンマシコ。

 

 

直ぐに飛び去りハイマツ帯に潜りましたが、おそらく造巣中だったのでしょう。

 

間もなくすると雄同士の追いかけっこが繰り広げられ、縄張り争いなのかそれとも雌を巡っての争いなのか。

その様子を観察していると石垣の縁に止まる場面があり、かなり興奮している様子。

 

 

こちらの個体は目前の枯れ木へ移動すると周辺の様子を伺っているようでした。

しかしこの時も付近には観光客が沢山。

 

 

人間には目もくれず他の雄を意識しているようです。

 

見晴らしの良い場所へ移動すると囀りを始め、まるで縄張りを宣言しているかのよう。

 

 

まさかこの様な姿を見られるとは思っておらず運の良さを感じずにはいられません。

 

目の前で囀る赤い小鳥を物珍しく思ったのか、周囲の観光客は大胆にもスマホで撮影を始めました。

 

この様な機会は二度と無いと思い、私も観光客に倣ってスマホで動画を撮影。

画像は荒いもののギンザンマシコが石垣の目前で囀る様子を見ることができます。

 

 

囀りを止めた雄が姿を消すと再び目の前に雌のギンザンマシコが。

 

 

この時は枝を折る様子を目の当たりにすることができ、巣材集めの一部始終を見ることができました。

 

 

その後も場所を変えてひっきりなしに姿を見せるギンザンマシコたち。

 

居合わせた地元バードウォッチャーによると、週の前半は全く見られなかったのだとか。

こんなにも出が良いのは初めてとのことで改めて運が良かったのだと感じさせられました。

 

 

初日の観察は18時を目処に終了。

この頃になると気温は10℃まで低下しており、上着を羽織っていても寒さを感じるほど。

 

麓へ戻る途中、道端にはエゾシカが多く見られたため飛び出しに注意してゆっくりと走行しましたが目前を通過しても動じる様子はありません。

 

 

この時は草を食べていたせいか車道へ出てくることはありませんでしたが、エゾシカは立て続けに道路を横断することも多く注意が必要です。

 

宿泊先へ移動して待ちに待った夕食。

魚介類を主体として天麩羅やカニの味噌汁が並び豪華絢爛。

 

 

早速、刺身に箸を伸ばすと…

 

「凍ってる」

 

北海道と言えば誰しも新鮮な食材を想像するのではないでしょうか。

 

しかし凍った刺身は味がなく、解けた頃に食べると水っぽくてべしゃべしゃ。

天麩羅の衣はもっさりとした食感に海老はヌメっとした歯応え。

使い回しの油で揚げたことが伺え、焼き物に至っては旨味は無く感じるのは塩気ばかり。

 

悪食の私がここまで言うのですから相当なもの。

唯一美味しいと思えたのは生ビールでした。

 

 

不満を抱えたまま夕食を終えましたが、客室で待っていたのは高くて硬い殿様仕様の枕。

 

 

秋田を離れ快眠できると思っていたのですが、違った意味で寝苦しい夜を過ごすことに…

 

 

2025年7月12日

 

 

日程二日目は船に乗っての海鳥観察。

 

これまでに道東では根室半島の落石ネイチャークルーズを利用して観察を行ってきましたが、知床半島での海鳥観察は未経験でした。

 

時期的にマッコウクジラも見られる可能性があり、楽しみにこの日を待っていたものの…

 

午前7時過ぎ、知床ネイチャークルーズより連絡が入り『強風のため午前便の欠航が決まりました』とのこと。

 

前日のギンザンマシコに運を使い果たしてしまったのか。

この時点では午後便の出航について判断がつかないとのことで羅臼町を離れることができず。

 

そのため午後の見通しが立つまで再び知床峠へ登り時間を潰すことに。

移動前にセイコーマートへ立ち寄り購入したのは大好物のクロワッサン。

 

 

「やっぱり旨い」

 

見た目から味を伝えられないのが非常に残念。

その辺のパン屋を凌駕するほど美味しく、他のコンビニにも見習ってもらいたいほど。

 

これを秋田で食べることができたら…

クロワッサン片手に知床峠を目指すと羅臼港近くにエゾシカの姿が。

 

 

今でこそ見慣れましたが、こうした光景は日常茶飯事。

人の生活圏に出てくるのは当たり前とあって何処に居ても注意が必要です。

 

この日は標高が上がるにつれて霧の影響を受けるようになり、観光地から望む羅臼岳は霧に覆われていました。

 

 

ハイマツ帯に流れ込む霧は風に流されていたため観察できましたが、無風であれば濃霧に包まれ何も見えなかったことでしょう。

 

ギンザンマシコは朝から出ずっぱり。

 

 

前日以上に観光客が多かったものの人の気配に動じる様子がありません。

 

 

この日は雄が雌を追いかけたり、雄同士で追いかけ合ったりと動きが活発。

 

 

時には木柵に止まったり石垣に止まる場面もありました。

 

 

遠くに離れたかと思えば目の前に飛来したりと目の離せない状態が続き、縄張りを見張るような場面は観光客の目を引いたようです。

 

 

存在感のある鳥だけに、鳥に興味の無い方であってもカメラを向けずにいられなかったでしょう。

 

 

ギンザンマシコについて根掘り葉掘り質問する方が多く、こうした出会いがバードウォッチングの入り口となるのかもしれません。

 

 

午前10時半を過ぎた頃、知床ネイチャークルーズから連絡があり『午後便も欠航が決まりました』という残念なお知らせが…

 

全く想定していなかったとは言えまさか終日欠航とは。

限られた時間をより良いものにするため思案した結果、羅臼町を離れ中標津町へ移動することに。

 

 

中標津町でのお目当ては回転寿司。

知床峠から寿司屋までの所要時間は一時間半とあって昼食に丁度良い時間でした。

 

人気のお店だけに多少待ち時間があったものの、お値段以上の寿司にありつけるのですから何ら苦もありません。

 


 

回転寿司とは言え回らない寿司屋と同等のネタが提供される回転寿司 根室はなまる。

道東の旅では欠かせないお店になりました。

 

お腹いっぱい寿司を頬張った後は別海町の野付半島へ。

そちらの様子は後日更新の日記へ続きます。