2025年12月12日
本日更新の日記は観察旅行記。
今年最後のフライトは鹿児島へ。
一年の締め括りに万羽ヅルを観察しようと鹿児島の旅を計画しましたが、今季はタイミング良くアネハヅルとソデグロヅルが渡来しました。
両種とも過去に観察経験があるものの、一度に観察のチャンスが訪れたのは今回が初めて。
【 アネハヅル 】
【 ソデグロヅル 】
そうは言っても万単位の群れからお目当てのツルを探し出すのは容易でありません。
果たして今年最後の旅行は有終の美を飾ることができるのか…
日程初日は移動に時間を費やし、鹿児島空港へ到着したのは定刻より少し遅れて16時05分。
鹿児島空港からツル飛来地の出水市までは約一時間半の距離とあって、宿泊先へ到着した頃には日没時刻を過ぎていました。
この日は宿泊先から最寄りの居酒屋へ繰り出し郷土料理を頂くつもりでいたものの、何処へ電話をかけても満席という非常事態。
時期的に忘年会と重なってしまったことが影響したのでしょう。
結局のところファミリーレストランへ入る他なくビールを煽っていましたが…
お子様ランチ同然のメニューを頬張り会計に進んだ時の出来事。
私の股間をポンポンと叩くチビッ子が手を引っ張りガチャガチャを指差します。
「お父さんと間違えたな」と辺りを見渡すと、本物のお父さんが現れ申し訳なさそうにチビッ子を抱きかかえました。
キョトンとした顔をするチビッ子でしたが、小さい手を握ったのはいつ以来の事だったか。
居酒屋にはない珍事に思わず顔が綻びました。
2025年12月13日
午前7時、辺りが明るくなり始めた頃にツル飛来地を目指すとツルの飛ぶ姿があちこちに。
私の地元ではハクチョウの飛ぶ姿が当たり前であるように、出水市はツルの飛ぶ姿が当たり前。
こうした何気ない光景こそ非日常であり、旅の気分を盛り上げてくれます。
ツル観察センターへ近付くにつれ一層高まる旅の気分。
間近にツルを見られるとあって足を止めずにいられませんでしたが、観察センター周辺にはおびただしい数のツルが乱舞していました。
給餌の時間ではと先を急いだところ、駐車場には開館前にも関わらず観光バスが止まっており、展望デッキには沢山の人影が。
この時、誘導員に声を掛けられ『協力金を頂けますと午前9時の開館前に入場することができます』とのこと。
詳細について伺うと『協力金は施設の管理、周辺の整備の他ツルの餌代にも充てられる』という説明がありました。
以前は無い施策でしたが、鳥インフルエンザを防止する為に経費は相当掛かり増しになっていることでしょう。
迷わず1000円の協力金を支払いセンターへ。
早速展望デッキへ上がり群れを眺めました。
あちこちからツルが飛来するため観察は勿論のこと撮影のチャンスも無限にあり、順光での撮影、風景写真としての撮影など自分のスタイルに合った形で楽しむことができます。
一頻り撮影した後は群れのなかから希少なアネハヅルとソデグロヅルを探してみましたが、それらしき姿は見当たらず…
しかしどういった訳か群れのなかにサカツラガンが1羽混ざっていました。
こちらは拡大画像になりますが、騒々しい環境のながらも熟睡できる図太さ。
角度を変えて観察しようと1Fに降りてみましたが、ツルの群れによって見通しが利きません。
暫くすると群れが疎らになり、ここで目にしたのは横暴な振る舞いを見せるサカツラガン。
ツルに負けじと首を目一杯伸ばし激しく威嚇。
自分を何者だと思っているのか。
本来居るべき場所ではないにも関わらず周囲のツルに飛びかかっていました。
横暴なサカツラガンの観察を楽しんだ後は東干拓地へ場所を移し希少なツルを探そうと考えましたが…
センターのスタッフに呼び止められ『東干拓地へ行かれる方にはちょっとした説明があります』とのお話が。
こちらも以前には無かった施策です。
説明はスライドショー形式で約5分。
東干拓地及び周辺地域での観察・撮影についての注意事項が主な内容でした。
※センターでは観光客向けに双眼鏡だけではなくデジタルズームのカメラの貸し出しもあり、二人乗りの電気自動車も用意されていました。
説明を受けた後に許可証を交付してもらい車両の前面に設置します。
観察センター周辺にはミヤマガラスが多く、こちらもまた観察にはもってこい。
秋田のように警戒心が強くないため近寄っても飛び立つことはありません。
…と、ここまでは良かったのですが東干拓地に場所を移してからは地獄と思える時間が続きました。
あちこちに点在する群れのなかからアネハヅルとソデグロヅルを探したものの何処を探しても見当たらず。
間近に見られる群れは勿論のこと、遠くの群れも1羽1羽丁寧にチェックを繰り返しましたが、どうしても見つけることができません。
以前に比べると進入できる場所が限られており、死角となっている場所へ居ることも考えられました。
そのため時間を置いて巡回したりと何度同じ場所を見て回ったことでしょう。
角度によってはクロヅルがアネハヅルに見えることも…
こちらは拡大画像。
クロヅルに関しては今季渡来している全ての個体を確認したと思います。
捜索の副産物としてカナダヅルも見られましたが、こちらの2羽は常に行動を共にしていました。
結局、アネハヅルとソデグロヅルを見つけることができないまま時刻は正午に。
正午を過ぎた頃、予報になかった雨が降り出すと北風も強まり窓を開けられないといった時間も。
こちらは風雨を物ともせず採餌するツクシガモ。
目から出血するのではないかと思うほど双眼鏡を覗き続けましたが、結果としてこの日は両種とも見つけることができず…
万単位の群れから希少種を探し出すことは容易ではないと覚悟しつつも、正直なところ見つけられないとは思いもしませんでした。
しかし旅の本筋はツルが群れる土地を楽しむことだったと我に返り、探鳥終了間際になってマナヅルとナベヅルをじっくり観察。
こちらは二番穂を啄むナベヅルの群れを映した動画です。
この日は16時30分に探鳥を終えて早めに居酒屋へ。
前日のファミリーレストランとは打って変わって、思う存分食事を楽しむことができました。
地の物に舌鼓を打ちながらも脳裏を過ぎるのはアネハヅルとソデグロヅル。
一体何処を探せばよいのかと答えの出ない自問自答を繰り返していました。
2025年12月14日
泣いても笑っても今年の旅行はこの日が最終日。
一年の締め括りを良いものにするためには何が最善となるのか。
こうした事を一晩考えましたが、結論として運に任せることにしました。
やれるだけのことをやってみて結果が伴わなくとも、それもまた旅の思い出となるでしょう。
先ずは非日常の光景を楽しもうと、この日もツルが飛ぶ風景写真の撮影から始めることに。
観察センター近くでは日常の一コマも撮影。
こうした場面こそツルと共存する地域ならではだと、出水市を訪れる回数が増えるにつれ撮影したいと思う瞬間が変わりつつあります。
前日に引き続き血眼になって探鳥した結果…
■ コクマルガラス
■ タゲリ
■ ヘラサギ
■ クロヅル
■ カナダヅル
時間いっぱい探鳥を続けましたが、残念ながらアネハヅルとソデグロヅルを見つけることはできませんでした。
どの旅先でも運に味方されることの多い私ですが、今回は残念ながら運が無かったようです。
勿論、私の探し方が悪かった可能性も否めませんが、以前に比べると進入できる場所が限られているだけに希少種との出会いは運に左右されるでしょう。
旅の最後には箱崎八幡神社を参拝。
参拝する順番が逆であれば希少な両種を見つけられたかもしれませんが、鶴神様のご利益があったのか秋田県に暴風警報が発令されるなか無事帰宅することができました。
今回の旅を振り返ってみると希少種を見ることができなかったとは言え、非日常の光景を満喫できたことに変わりはありません。
地元では見られない光景だけに、また機会を作り万羽ヅルの居る出水市を再訪したいと考えています。
2025年 野鳥観察の旅 in 鹿児島 (12月) はこれにておしまい。