2025年12月1日
本日更新の日記はバードウォッチングガイド記。
今回は急遽飛び込んできたガイドの依頼。
関東からお越しのお客様よりガイドの依頼を頂きましたが、詳細について打ち合わせをするなか要望を伺ったところ…
①男鹿半島での観察 (できたら大潟村も)
②小鳥を主体 (珍鳥が見られたら尚良し)
③半日のガイド
お客様にも伝えましたが一言で云うと無理。
半日という時間に制限のあるなか男鹿半島での探鳥は非常に困難。
秋田市との往復に約三時間を要するため探鳥に充てる時間がほとんどありません。
そのためお客様には空振りに終わる可能性があることもご承知頂いた上でガイドを引き受けることになりましたが、私にはもう一つ不安要素が…
ガイド当日の11月8日。
お客様と雑談を交わしながら探鳥地へ向かっていた時の出来事。
道路を横断するカモシカと遭遇。
ニホンジカを見ることはあってもカモシカを見る機会がないというお客様は幸先の良いスタートに喜んでおられるようでしたが…
男鹿半島の探鳥地を巡ってみると何処も鳥の気配が少なく閑散とした様子。
これこそ私が不安に思っていた点。
ガイドの数日前から秋田県は好天が続いており、男鹿半島は蛻の殻となっていました。
空振りに終わる可能性があることを承知頂いていたとは言え、ガイドを引き受けた身として空振りだけは避けたい…
こうした思いから種を問わず手当たり次第の探鳥に切り替え、始めに観察したのはゴジュウカラ。
個人的にゴジュウカラを見たのは久しぶりであったと思います。
複数のゴジュウカラを確認できたうち先に掲載した亜種ゴジュウカラとは明らかに特徴の異なる亜種シロハラゴジュウカラと思われる個体も見られましたが、生息域が拡大傾向にあるのでしょうか。
続いて観察できたのはカケス。
こちらは折れた枝先に木の実を挿し込み冬に備えて貯食の段階にあるようでした。
カケスの直ぐ傍にはオオアカゲラの姿も。
こちらは山間部から移動中の個体であったかもしれません。
男鹿半島ではオオアカゲラを見たことがなかったため個人的に貴重な記録。
シジュウカラやヒガラの移動が活発になると足元にはコガラが。
カラ類の混群は流動的な行動を取るため観察できた時間は20分ほどだったでしょうか。
唯一オオアカゲラだけは周辺に留まっていましたが、目新しい出会いを求めて場所を移動することに。
探鳥地を転々とする私たちの目の前に現れたのはアナグマ。
こちらの個体、先月から度々目にしている左目を失ったアナグマです。
片目だけが頼りのため事故に遭うのではと心配していましたが、先月に比べると随分肥ったように見えました。
しっかりと餌を採れていることが分かり一安心。
アナグマを観察していると目の前にエナガの群れが飛来。
同時に小規模なマヒワの群れも見ることができました。
予報に反して強い陽射しが届くようになり眩しさを感じながら探鳥していると今季初認となるベニマシコを発見。
しかしベニマシコは逆光の位置。
そのため双眼鏡での観察を楽しんで頂きましたが、条件よく観察できそうな個体が見られたため車の位置を変えたところ…
何らかの鳥を観察している地元バーダーさんを目撃。
「何を見ているのだろう」と思い遠巻きに様子を伺ってみたところ、下草の陰を動いていたのはユキホオジロ。
驚いたことに前週観察した個体が同じ場所へ留まっていたようです。
前週は道路脇に執着していましたが、この時は空き地で採餌しており徐々に歩み寄る様子が見られました。
躊躇なく接近するユキホオジロを観察していると遂にバーダーさんの目の前へ到達。
単焦点の望遠レンズを構えるバーダーさんは距離が近過ぎてピントが合わなかったのではないでしょうか。
暫く後方から様子を見ているとバーダーさんが場所を譲ってくださり、時間の許す限りユキホオジロの観察をすることに。
右へ左へと動き回るユキホオジロでしたが、この日は往来する車に飛ばされる心配もなく採餌の様子をゆっくりと見ることができました。
お客様曰く関東であれば200〜300人のカメラマンが集まり大変なことになるそうです。
そのため独り占めといった状態での観察は格別な思いがあったのかもしれません。
時折カラスの鳴き声に反応して周囲を気にする素振りも見られましたが、車内からの観察が功を奏して遂に目の前へ。
あまりにも距離が近くお客様は驚いているようでしたが、これこそ田舎ならではの観察。
ガイドする身としてお客様の要望に応えられたことが何より。
抜けずにいてくれたユキホオジロに感謝です。
充分に観察を楽しんで頂いた後は帰りがけに大潟村を通り抜け、飛び交うガン・カモ類を眺めながら秋田空港へお送りしました。
Mさん、短い時間でしたが観察お疲れ様でした。
また秋田へお越しくださる日を心よりお待ち申し上げます。
本日の観察日記はここまで。