前回のあらすじ。
今回はいつもと趣向を変えて台湾グルメと観光に重点を置いた旅を計画。
秋田⇔台北を結ぶ直行便で降り立ったのは桃園空港。
初めてMRTを利用したりと、慣れないことばかりの旅は順調に進んでいるように思えたものの…
待ち受けていたのは初見殺しの台北駅。
迷路のような地下を彷徨うこととなり、メインホールがどんなに遠く感じたことか。
ホテルへ辿り着くまで紆余曲折ありましたが、初日の夜は寧夏夜市で食べ歩きを楽しみ、文字通り食い倒れの一日となりました。
2026年3月20日
日程二日目。
この日の朝食はコンビニ飯で簡単に済ませ、野鳥観察へ向かうことに。
お目当ては台湾の国鳥ヤマムスメ。
これまでに何度も観察してきましたが、台北へ来たからには外すことができません。
過去の旅では移動手段としてレンタカーやタクシーを使っていたものの、シンガポールの旅でGrabを使った経験から今回はUberを利用してみました。
アプリの使い方は行き先を入力するだけと操作は簡単で、何故これまで使わなかったのかと思うほど。
探鳥地に着いたのは午前8時頃。
この時期に台湾を訪れるのは初めてとあって見られないことも想定していましたが、車を降りるや否や目にしたのは巣材を運ぶヤマムスメ。
いつもは流動的な動きを見せるヤマムスメも、繁殖期は行動が異なり視界から消えることがありません。
巣材を集めるペアの他、育雛するペア、ヘルパーとして親兄弟を支える個体と観察し放題。
私は特段気になりませんでしたが、調べてみたところ繁殖期のヤマムスメは攻撃性が強くなり、危険が伴うこともあるようです。
ヤマムスメもカラス科の鳥とあって、日本で見られるカラスと同じといったところでしょうか。
探鳥地を歩いているとカエルのような鳴き声を耳にするようになり、水辺を覗いてみたものの鳴き声の出所は遥か頭上。
何が鳴いているのかと角度を変えて樹木を見て回ったところ、声の主はタイワンゴシキドリであることが分かりました。
盛んに鳴く様子をカメラの動画機能で録画しようと思いましたが、手持ちの状態では上手く撮影できず、双眼鏡にスマホを押し当てて録画してみることに。
手ブレが酷く見るに堪えない映像ですが、実際に双眼鏡を覗くと喉を震わせながら鳴いている様子をはっきりと見ることができました。
こちらはカメラで撮影した静止画。
葉が生い茂る場所では緑色の羽衣が保護色となり、目の前に居ても見落としてしまうほど。
キツツキ科の鳥らしい動きを見せることもありましたが、巣穴を掘る場面は確認できず、この時期はペアを形成する段階にあるのかもしれません。
ヤマムスメやタイワンゴシキドリを観察する傍ら、目の前をズグロミゾゴイが歩く場面もありバードウォッチャーにとっては至福の時間。
水辺を覗いてみると周囲の様子に気を配りながら水浴びをするタイワンオナガの姿もありました。
クロヒヨドリもまた水浴びをしたそうにしていましたが、タイワンオナガが場所を譲らず。
水の流れに沿って歩いてみると側溝の縁に佇むルリチョウを目撃。
暗いところに居るルリチョウは小型のカラスのようにも見えますが、明るい場所に出ると和名通り美しい羽衣を見ることができます。
しかし今回はその美しい羽衣を見せてくれることはありませんでした。
当初の予定では観察に充てる時間を2時間と考えていたものの気付けば間もなく11時。
だいぶ時間が押してしまったため探鳥地を離れなければなりませんでしたが、最後に期待したのは猛禽類。
こちらの探鳥地では帰り際に猛禽が飛ぶというジンクスがあり、空を見上げていると…
期待に応えてくれたのはオオカンムリワシ。
徐々に高度を上げるオオカンムリワシを見て、この日の探鳥はここまで。
観察を終えてからはバスの利用にチャレンジする予定でしたが、時間を考慮して再びUberを配車。
重い機材を抱えたまま向かったのはMRT雙連駅2番出口近くにある香満園。
魯肉飯では"台湾一“とも言われる有名店です。
こちらのお店は平日のみ6:30〜14:00まで営業という事情から、これまで食すことができずにいました。
台湾グルメYouTuberの紹介を見ていつかは食べたいと思っていましたが、念願叶って香満園の魯肉飯と初対面。
「どうかな、どうかなぁ〜」と呟きながら口に含んだ瞬間、思わず顔が綻びました。
人は美味しいものを食べた時、自然と笑顔になるのは何故でしょう。
一杯150円という価格も驚きですが、悔しいのはこれが日本で食べられないこと。
脂身のついた豚肉を甘辛く煮込んでご飯に和えるだけのシンプルな食事とあって、日本に展開すると流行りそうなものですが…
しかし日本で食べられるようになれば台湾に来る楽しみが減ってしまうと考えつつ、あっと言う間に完食していました。
ここで思案。
もう一件気になる店があり、魯肉飯のハシゴをするべきか香満園でおかわりをするべきか。
悩んだ結果、ハシゴを決めて向かったのは台北駅近くにある69年老店麵攤・米粉湯。
見ての通り細い路地裏に店を構えており、YouTuberの紹介がなければ知る由もないでしょう。
こちら老舗も平日のみの営業とあって、この機会を逃す手はありません。
気になる魯肉飯はそぼろ状。
味の方は…
残念ながら苦手とする味でした。
私が敏感過ぎるのかもしれませんが、中華圏独特のスパイスが香り箸が進まず。
こんなことであれば香満園でおかわりをするべきだったと後悔しましたが、今回足を運ばなければいつまでも気になっていたことでしょう。
これもまた旅の思い出として店を後にして一度ホテルへ戻ることに。
いつもの作業着から私服に着替えて向かったのは龍山寺。
台湾のパワースポットとして知られる龍山寺は地元の人の信仰の場でありながら人気の高い観光地になっています。
この頃になるとMRTの利用にも慣れ、龍山寺駅を出ると目にしたのは子供を抱きかかえる物乞いの女性。
台北駅周辺でもホームレスを見かけていましたが、龍山寺周辺は特にホームレスが多く治安があまり良くないという話を耳にしていました。
流石に昼間は大丈夫だろうと思っていたものの、辺りに漂う異様な雰囲気。
この雰囲気のど真ん中にあるのが龍山寺。
龍山寺では独特の参拝体験をすることができ、赤い三日月形の木片(聖筶)を投げて神様の意思を問います。
結果を元におみくじを引いてみると…
私の運勢は大吉に相当する上上。
『過去の停滞期が終わり新しい局面で才能が開花する』とありますが、どんな花が咲くのでしょう。
『これまで準備してきたことが報われて周囲からの助けも得られる』ともあり、これからが楽しみになりました。
おみくじを引いた後は色鮮やかな龍の彫刻や精巧な石彫など、台湾の伝統的な寺院建築を眺めてこの日のメインイベントへ。
やって来たのは鼎泰豊。
ローカル食堂や屋台の食べ歩きも楽しいものですが、鼎泰豊は別格です。
小籠包に炒飯、牛肉麺にデザートと凄まじい意気込みでいましたが…
腹が減ってない問題。
完全に計画ミスでした。
魯肉飯をハシゴしなければよかったと後悔しましたが、この時の待ち時間は約70分。
時間通りに呼ばれても、とても食べられそうにありません。
そこで一度店をスルーして近場のスーパーを散策することに。
スーパーでは台湾ならではの商品を眺め、日本との物価を比べながら30分ほど時間を潰したでしょうか。
再び鼎泰豊の店頭に立ったものの、待ち時間は変わっておらず。
しかし夕飯時ということもあり、いつ多くの客が押し寄せてもおかしくありません。
少しでも遅く呼ばれますようにと願いながら受付に進むと『ニホンジンデスカー?』と店員に尋ねられ、私の中国語には日本人独特の癖があるようです。
待ち時間の間に小籠包を作る職人たちを眺めていると、店頭はあっと言う間に大混雑。
案内があるまでに多少空腹感を感じるようになり、食事にありついたのは18時過ぎでした。
小菜・小籠包・海老炒飯・牛肉麺を注文しましたが、やっぱり別格。
小籠包で有名な鼎泰豊ですが、台湾人に「炒飯が一番美味しい店は?」と尋ねると口を揃えたように『鼎泰豊』と答えるそうです。
その評判通り、炒飯の技術が素晴らしい。
うま味調味料を一切使わず、ラードと塩のみで何故ここまで美味しくなるのか…
何を選んでも美味しい鼎泰豊だけに、腹具合いに余裕があればデザートも食べたかったのですが、流石にお腹がいっぱい。
そこで〆に選んだのはトリュフ小籠包。
トリュフ小籠包だけは一個から注文できるとのことで、最後にちょっとだけ贅沢をしてみることに。
こちらの小籠包1個500円。
庶民の私にトリュフの味が分かるのかと思いましたが、普通の小籠包とは別物でした。
口いっぱいにトリュフの香りと味が広がり、これは納得価格。
こうして二日目は観察・観光・グルメと台湾を満喫した一日となりましたが、三日目は予想だにしない出来事が…
翌日の様子は後日更新の日記へ続きます。