前回のあらすじ。
今回の目的地は今年三回目の渡航となる隣国・台湾。
三連休を利用しての短い旅行ですが、旅の目的は台湾グルメ。
これまで何度も話題に取り上げている通り、私が苦手とするのは中華系スパイス。
せっかくの美味しい料理であっても八角や五香粉が入ると味覚・嗅覚を狂わされるため、台湾グルメの真髄を味わった経験がありませんでした。
今回は過去の思い出を払拭するためグルメ動画の視聴を重ね、私の口に合いそうなものだけをピックアップ。
初日に足を運んだのは寧夏夜市。
ミシュランガイドに掲載されたことがあるという屋台では鶏肉飯2杯と葱仔蚤を平らげ、おやつに選んだのは地瓜球。
当初の予定ではデザートに豆花も食べようと意気込んでいましたが、出国前から食べ続けたことが仇となり志し半ばにして胃袋が限界に…
二日目午前は摂取分のカロリーを少しでも消費しなければと野鳥観察へ。
ヤマムスメをお目当てとした探鳥では想像以上の成果を挙げることができ喜びを顕にしましたが、蚊の襲撃を受けて戦意喪失。
逃げ出すように公園を離れ時刻を確認すると午前11時過ぎ。
昼食の時間には丁度良かったとローカル食堂を目指し歩き始めました。
2025年11月23日
この日の昼食に考えていたのは魯肉飯。
以前食したものは台南式であったため今回こそイメージ通りの魯肉飯を食したいと思っていましたが、最も期待度の高い店にあったのは営業時間外の赤文字。
台湾のローカル食堂は土日休みの店が多いと知りつつも、いざ現実に直面するとショックを隠しきれません。
次に目星を付けた店は随分と距離が離れておりタクシーを利用しましたが…
降ろされた場所に強烈な違和感。
YouTubeの映像と違っているように思え、Googleナビを確認して愕然。
私の居場所は目的地と全く別の場所にあり、目の前にあったのは似た名前の店舗でした。
恐らく私の中国語に問題があったのでしょう。
得体の知れない店に飛び込む勇気が無く途方に暮れていたところ急展開。
偶然にも三番目に選出した店が徒歩圏内にあると判明。
『ビビビー』
店までの経路を確認していると突然鳴らされたクラクション。
この道路、こう見えても歩行者天国。
所構わずスクーターが爆走するお国柄とあって迂闊にスマホも見てられません。
歩き出すこと約20分。
紆余曲折ありましたが、やっとの思いでローカル食堂へ辿り着くことができました。
店舗前に長い行列ができていたのはグルメYouTuberの影響でしょうか。
地元民だけではなく観光客も多かったように思います。
ローカル食堂での注文は日本と異なり、店先に置いてあるメニュー用紙に数を表す正の字を書き込む方式が一般的。
しかしこちらの店は口頭での注文でした。
待ちに待った魯肉飯とのご対面。
魯肉飯(大)50元、魯蚤15元、魯豆腐10元、日本円にして合計375円。
期待が大きかっただけに恐さもありましたが、実際に食してみると…
「めっちゃ旨ぇ」
甘辛く煮込まれた豚肉と脂身が飯に良く合い、台湾に来て良かったと心底思えるほどの美味しさでした。
あまりの美味しさにおかわりをしたいところでしたが、夕食もまた楽しみにしていたためここは我慢。
夕食までに再びカロリーを消費しなければなりません。
午後の探鳥に足を運んだのは台北植物園。
過去の経験から期待度はそれほど高くありませんでしたが、予想通り大した成果は得られませんでした。
こちらはヤマムスメを観察した際にも見られたクロヒヨドリ。
私のタイミングが悪いのか何時見ても高い場所に止まっています。
次に目にしたのはタイワンオナガ。
2羽のタイワンオナガが『ギャーギャー』と騒いでおり、あまりの騒ぎように周囲を見渡すと直ぐ傍にカンムリオオタカの姿が。
おそらくタイワンオナガはカンムリオオタカを警戒して騒いでいたのでしょう。
この他に目ぼしい鳥はおらず次の探鳥地へ移動を考えましたが、徒歩圏内に中正紀念堂があると分かり観光がてら行ってみることに。
観光客のほとんどが足を運ぶという中正紀念堂。
初代総統の蒋介石の功績を称えて建設されたそうですが、私はこれまでに足を運んだ経験がありませんでした。
Web上の情報でしか知らず、実際に足を運んでみると探鳥地として最適であることが判明。
中正紀念堂を中心に左右が公園になっており、水辺には沢山の鳥が見られました。
観光客が多い場所に暮らすせいかどの鳥も警戒心が無く、シロハラクイナでさえ自ら後退しなければ撮影できないほど。
こちらのクビワムクドリは歩道脇の植栽へ出入りを繰り返し、巣材のような物を咥える場面も。
この時期に営巣しているのでしょうか。
植物園では観察が難しいと感じたミナミメジロも容易に見られ、個体数そのものが多かったように思います。
公園を抜けた先にあるのが自由広場。
右に見える建物は国家音楽ホール。
正面が自由広場牌樓。
左に見える建物は国家劇場。
音楽ホールと劇場には数え切れないほどのミドリカラスモドキが住み着いており、周辺の街路樹と行き来する様子が見られました。
自由広場牌樓を背にすると正面に見えるのが中正紀念堂。
広場周辺では時間をかけて探鳥したいところでしたが、今回の旅は台湾グルメが目的。
夕食に合わせて移動しなくてはならなかったため、この日の探鳥はここまで。
今回の旅において最も楽しみにしていたのは夕食に予定していた鼎泰豊。
鼎泰豊(ディンタイフォン)とは小籠包が看板料理の中華レストラン。
世界的に高い評価を受けており、ニューヨーク・タイムズ紙で「世界の人気レストラン10店」の一つに選出されたことのある有名なお店です。
台北市信義路二段194號にある本店はコロナ禍以降、持ち帰り専門となってしまったため今回は斜向かいにある新生店を訪ねました。
1〜2時間待つこともあるという前情報から16時30分に到着すると、店舗前の掲示板には120分待ちの表示が。
誰しも気になるのは言語の壁ではないでしょうか。
ローカル食堂は中国語を話せなければなりませんが、鼎泰豊のスタッフは語学に優れた方が多く、中国語が話せなくても問題ありません。
案内されたのは掲示板にあった時間より30分早く、実際の待ち時間は1時間半。
この頃には170分待ちの表示となっていました。
店内へ進み見えてきたのは小籠包を作る職人たち。
この光景は何処の店舗でも見られますが、鼎泰豊の小籠包はヒダの数が18本と決まっているのだとか。
見た目と口にした時のバランスを完璧に考えられているそうです。
既に注文する品は決めていたため、迷うことなく注文を済ませ待つこと15分。
小籠包 (10個) 280元
始めはレンゲに乗せてスープだけを味わい、酢醤油に浸した針生姜を乗せて頂きます。
次から直接口に放り込みますが、口いっぱいに広がる肉汁がたまりません。
これまでに食べてきた小籠包とは比べ物にならないほどの美味しさでした。
勿論、中華系スパイスなどのクセは一切無し。
蝦仁蚤炒飯 300元
台湾人の誰もがNo.1と言う鼎泰豊の炒飯。
炒飯好きの私としては「そんなに」という思いもありましたが、食べてみて納得しました。
旨味調味料での誤魔化しがなく、飯の炊き方も炒め加減も非の打ち所がありません。
間違いなく最高のランクの炒飯です。
紅焼牛肉麺 300元
諸説ありますが、ラーメンの元祖と言われる牛肉麺。
しかしラーメンをイメージして食べると全くの別物という前情報通り、日本のラーメンとは似て非なるものでした。
表現し難いクセを感じたものの、スープを完飲してしまったのが不思議です。
この三品の他、小籠包をもう一籠と賞味期限18日の台湾生ビール(200元)を注文して合計1360元。
お茶が提供される店では10%のサービス料が加算されるため、日本円にして7480円の夕食となりました。
店を出た時に感じられたのは得も言われぬ満足感。
台湾での食事としては少々お高めですが、お値段以上に美味しいと思えたからこその満足感だったのでしょう。
2025年11月24日
二泊三日の旅行はあっと言う間に最終日。
帰国に合わせ11時には空港へ着いていなければならなかったため、残された短い時間は中正紀念堂で過ごすことに決めました。
前日の続きとばかりに探鳥を始めると、あちこちに見られたのはベニバト。
場所が場所だけにカワラバトのような警戒心の無さ。
ベニバトの傍にはタイワンシロガシラも。
自由広場にはクビワムクドリの他、インドハッカとジャワハッカ、カササギが多数見られました。
音楽ホールと劇場に住み着くミドリカラスモドキが地面に降りていたものの、こちらは日陰であったため金属光沢が見られず少々残念な写真に。
面白かったのはこちらのバン。
池から池へと移動中だったのでしょうか。
広場を歩き回り、まるでニワトリを見ているようでした。
街灯に止まるシキチョウは建物を背景に撮影しましたが、思ったよりも台湾らしさが表現できず。
楽しい時間は本当にあっと言う間。
時刻を確認すると8時55分。
宿へ戻り帰り支度を整えなければなりませんでしたが、中正紀念堂の開門時刻は午前9時。
開門に合わせて儀仗隊による屋外行進が始まるのではと中正紀念堂前を覗いてみたところ…
何と言うタイミングの良さ。
昨年まで行われていた衛兵の交代式は廃止され、現在は儀仗隊による屋外行進が一時間置きに行われているようです。
※雨天の場合は中止。
旅の締め括りに蒋介石の銅像を見学しましたが、今回の旅を振り返ってみると今年一番と思える旅になりました。
印象に強く残るのは何と言っても鼎泰豊。
期待を裏切らず、期待以上の美味しさだっただけに鼎泰豊を目的として再訪したいと思うほど。
そのため食い倒れの旅を再び現実のものにしようと早くも計画を練っている段階です。
次に鼎泰豊へ足を運べるのは何月になるでしょうか…
2025年 野鳥観察の旅 in 台湾・台北(11月)はこれにておしまい。