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2025年9月26日

 

 

 

本日更新の日記は観察旅行記。

 

今回の目的地は長崎県の福江島。

長崎港の西約100kmに位置する五島列島最大の福江島はハチクマの観察地として有名ですが、私はこれまでに渡島した経験がありませんでした。

 

全国のバードウォッチャーが空を眺めるこの時期、多くの方が目にしたハチクマのほとんどは福江島を通過して大陸へ渡るそうです。

 

つまり福江島は日本最後の中継地。

条件が良ければ沢山のハチクマを見送ることができるだろうと今回は聖地巡礼の気持ちで旅を計画しました。

 

2025年 野鳥観察の旅 in 福江島 (9月) ①

 

日程初日は移動に時間を費やさなければならず、秋田→羽田→福岡→福江島と三区間の乗り継ぎ。

 

 

機内で過ごす時間が長くなると困るのは持て余した時間の使い方。

私の場合ほとんどのケースにおいて寝るか食べるかのどちらかですが、今回は短距離路線の乗り継ぎとあって無駄なカロリー摂取が多くなりました。

 

こちらは福岡空港のラウンジで調達した太宰府天満宮の梅ヶ枝餅。

 

 

地のものを頂くことも旅の醍醐味と言い訳をする私は肥満街道真っしぐら。

 

福江島へのアクセスは飛行機・ジェットフォイル・フェリーの選択肢があり、時間に余裕の無い私は飛行機の一択。

空路は福岡空港の他、長崎空港からも就航していますが、初めての渡島ということもあり恒例のマップを掲載。

 

 

福岡空港からの所要時間は40分。

離陸して間もなく九十九島を望むと、あっと言う間に五島列島が見えてきました。

 

 

秋田空港を9時30分に出発して福江空港(五島つばき空港)に到着したのは17時30分。

レンタカーを調達した頃には18時を過ぎており、この日は早々にホテルのチェックインを済ませ最寄りの和食店へ。

 

新鮮な魚介類が豊富な福江島。

キビナゴの刺し身が名物と知り、先ずは地のものから頂いてみることに。

 

 

美しく盛り付けられたキビナゴの旨さを引き立ててくれたのは九州独特の甘口醤油。

塩辛い醤油で育った秋田人にとってはなかなか口にすることのない風味です。

 

食事の合間にXを閲覧したところ驚きのポストが…

 

※投稿者様より画像転載の許可を頂いています。

 

 

映像にあったのは青空を乱舞するハチクマの大群。

この日カウントされたハチクマは4409羽とピークを思わせる数でした。

 

「一足遅かったか…」と得も言われぬ気持ちになりましたが、翌日の天気予報を確認すると追い打ちをかけるように傘マークのアイコンがちらほら。

しかしここまで来たからには良い方向に天気が変わることを願うしかありません。

 

夕食を終えた後は翌日の観察に備えて早めの就寝としました。

 

 

2025年9月27日

 

 

日程二日目は夜明け前の起床。

 

ハチクマを観察するにあたり下調べを進めたところ、福江島では日の出直後の塒立ちと本州から渡ってきた個体が見られるお昼前に山場があるそうです。

そのため日の出前の現地入りを目指しました。

※この日、長崎県五島市の日の出時刻は6時16分。

 

 

観察ポイントは幾つかあるようですが、最もメジャーとなっているのは大瀬崎灯台近くにある祈りの女神像展望所。

ナビを使用する場合『祈りの女神像』と入力すると良いようです。

 

参考までに市街地にある空港から祈りの女神像まで所要時間はおよそ一時間。

 

 

観察地周辺にも宿はあるものの、私は飲食店の多い市街地に宿を取りました。

※早起きが苦手な方は観察地周辺に宿を取った方が良いでしょう。

 

日の出時刻頃、下方のポイントに構え空を見上げると薄っすらとオレンジ色に染まり僅かながら天候が好転しました。

 

それから間もなく山肌から湧き出すようにハチクマが塒立ち。

 

 

「すげぇ…」

 

思わず声が漏れてしまうほどの光景。

正直なところ、この場面を見れただけで満足感を得られたように思います。

 

 

この時に撮影したのはほんの数カット。

カメラのファインダー越しでは全体の様子が分からないため、群れが流れるまで暫く空を見上げていました。

 

鷹柱が見られなくなったタイミングを見計らい、祈りの女神像がある展望所へ場所を移すと既に駐車場は満車。

 

 

勝手が分からず少々焦りましたが、こちらの駐車場から更に200mほど進むと広い駐車場と公衆トイレがあり、駐車スペースやトイレに困ることはないようです。

 

 

車を停めているうちにも次々ハチクマが湧き上がり、何処で観察したら良いのか分からないほど。

 

 

地元では見られない光景にただ感動。

この時の気持ちは上手く表現することができません。

 

 

時には海上に鷹柱ができることもあり、これもまた福江島ならではといったところでしょうか。

 

 

一度流れたはずの個体が次々に引き返してくる場面はアカハラダカの渡りでも見られた光景。

海上上空を長時間飛ばないといけないタカの渡りはシビアな判断を迫られているのかもしれません。

 

 

まだまだ鷹柱は見られたものの、多くのバードウォッチャーが集う展望所からはどのような観察ができるのか…

 

こちらが展望所入り口にある看板。

 

 

展望所へ行くには階段を登らなければなりませんでしたが、急勾配の場所もあったため特に雨上がりは注意が必要なようです。

 

ゆっくりとした足取りでも所要時間は約3分。

展望所へ出ると多くのバードウォッチャーが双眼鏡やスコープを覗き周辺を見渡していました。

 

 

展望所から見る景色は360°のパノラマ。

 

 

こちらがナビにも入力した祈りの女神像。

 

 

改めてハチクマの動向に注目してみると見晴らしが良くなった分ハチクマの動きが手に取るように解り、最初から展望所へ来るべきだったと思わされました。

 

 

突然背後から大きな羽音が聞こえサンショウクイの群れが周辺を旋回。

 

渡りの個体が集結したのでしょうか。

これほどの数を見たのは初めてです。

 

 

離合集散を繰り返す群れを眺めているとそのうちの数羽が展望所近くに止まり、その姿をカメラに収めました。

 

 

その後も次々に湧き上がるハチクマの鷹柱。

 

 

慣れが出てくると前日の映像にあったような光景を見たくなりましたが、なかなかチャンスが訪れません。

 

 

時間の経過と共に雲行きが怪しくなり、雨雲レーダーに表示されたのは福江島に迫りつつある大きな雨雲。

 

これを知ってか一人、また一人と展望所を降りるバードウォッチャーが増え、間もなくポツポツと雨が落ちてきました。

 

土砂降りになる前にと皆が一斉に動き出し私も車へ戻ると本降りの雨に。

再び雨雲レーダーを確認しましたが、状況は更に悪化。

 

 

この雨では本州から渡ってくる個体が見られないと判断したのか、車で待機していたバードウォッチャーも次々に観察地を離れていきました。

 

最終的にはポツンと駐車場に取り残され、半日以上余った時間をどの様に過ごしたらよいものか…

渡島前の予報を見る限りここまで天気が崩れるとは思っておらず、他のプランがありません。

 

 

福江島と言えばハチクマ以外に思い浮かべるのは潜伏キリシタン。

追害を逃れた信徒たちが信仰を守った島であることはあまりにも有名です。

 

しかしどのような歴史があったのか詳しいことは知らなかったため、観光を兼ねて島に点在する教会を巡礼してみることに。

 

始めに訪れたのは観察地から最寄りの井持浦教会。

 

 

禁教令下の潜伏キリシタンの歴史を学ぶ前に外観の撮影をしていると土砂降りのなか悠々と飛ぶハチクマを目撃。

 

観察地でお会いした方に『福江島で見られるハチクマは雨天でも飛ぶ』と教えて頂きましたが、その言葉にあった通り悪天候のなか飛翔するハチクマをあちこちで見かけました。

 

潜伏キリシタンの歴史についてここでは割愛。

井持浦教会〜貝津教会教会を巡礼した後、道の駅に立ち寄り食したのはご当地名物五島うどん。

 

初めて食べる五島うどんは稲庭うどんに比べると柔らかめであり、つるつるとした食感。

一般的なうどんよりも細麺で食べやすさが印象に残りました。

 

昼食を終えて教会巡りを再開すると水ノ浦教会では門に自己紹介を頂き大変恐縮した次第。

 

 

水ノ浦教会〜楠原教会の巡礼を経て、最後に訪れたのは堂崎天主堂キリシタン資料館。

 

 

私が巡礼した教会では唯一有料。

拝観料は300円でした。

※神聖な場所とあって教会内部は撮影禁止のため画像はありません。

 

昭和時代を過ごした人間であれば教会へ入ると神様に懺悔したくなりますが、ほとんどのケースはバケツで水を浴びせられるため注意したいところ。

 

教会巡りを終えると辺りにはツバメが沢山。

 

 

ツバメもまた福江島を渡りの中継地としているのでしょう。

 

結局のところ雨は夕方まで止まず再び観察地へ戻ることはありませんでしたが、五島渡り鳥研究会によると6時〜9時半までの間カウントされたハチクマの数は1319羽。

そのうちの1012羽は福江島へ戻ってきたようです。

 

悪天候が影響して引き返してきた個体が多かったのでしょう。

1000羽以上の個体が戻ってきたのであれば翌日も同規模の観察ができるだろうと期待しましたが、天気予報を確認するとまたもや傘マークが…

 

残り一回のチャンスはどのような結果になるのか。

 

 

翌日の様子は後日更新の日記へ続きます。