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2025年 野鳥観察の旅 in パース (8月) ④

 

 

前回のあらすじ。

 

 

日程三日目はパース郊外の公園を巡り各所で探鳥を楽しみましたが、最も印象に残ったのはヤンチャップ国立公園で見られたコアラとカンガルーでした。

 

どちらもオーストラリアを連想させる動物とあってインコやオウム以上にインパクトが強かったように思います。

 

 

鳥も然り、見るもの全てが非日常。

こうした非日常をゆったりとした気持ちで楽しめたのも、全ては過ごしやすい気候だからこそと言えるかもしれません。

 

 

2025年8月12日

 

 

日程四日目は快晴の朝を迎え気温は一桁台。

この日はパースを離れる予定としていたため宿から見る景色もこれが最後です。

 

宿を離れるにあたり唯一心残りだったのは斜向かいに見えたハンバーガーショップ。

 

 

HUNGRY JACK'Sという店名に気を引かれ一度は食したいと思っていたものの、出先で食事をしていたこともあり結局食べず仕舞いのまま…

※後に調べてみたところHUNGRY JACK'Sは商標権の関係からBURGER KINGが名を変えたものと判明しました。

 

 

午前8時、この日もゴミ箱を漁るオーストラリアクロトキを横目に宿を出発。

目的地は海沿いのリゾート地、バッセルトン。

 

バッセルトンは西オーストラリア州の南西にありパースから南に二時間半の距離。

高速走行のロングドライブになるため気を引き締めてハンドルを握っていると、市街地のど真ん中にオーストラリアクロトキのコロニーを目撃しました。

 

何よりも驚いたのは交通量が多い大通りに面しバス停の真ん前だったという点。

日本では有り得ない光景だけに観察の時間を設けると、道路脇で採餌するオーストラリアセイケイの姿もあり、これにも驚きを隠せず。

 

 

バス停を背にすると目の前がコロニー。

沢山のオーストラリアクロトキが営巣しており非常に賑やかな様子でした。

 

 

コロニーを覗くとあどけなさの残る幼鳥が見られ、親鳥に餌をせがんでいましたが巣立ちと共にゴミを漁るようになるのでしょう。

 

 

コロニーの一角では少数のウも繁殖しており併せて観察。

 

こちらはシロハラコビトウ。

 

 

オーストラリアヘビウの姿も。

 

 

繁殖の様子を観察するため立ち寄ったコロニーでしたが、水辺にはガン・カモ類も見ることができ、タテガミガンの近くに浮かんでいたのはオーストラリアメジロガモ。

 

日本で見られるメジロガモによく似ていますが嘴の特徴が異なります。

 

 

更に西オーストラリア州のシンボルになっているコクチョウの姿もあり棚から牡丹餅の連続でした。

 

 

コクチョウはオーストラリア南部全域に分布し、パースを流れるスワン川でよく見られるため『スワン川』と名付けられたそうです。

※日本で見られるコクチョウは外来種。

 

コロニーでの観察を終えて再びハンドルを握ると待ち受けていたのは気の休まらない高速道路。

 

 

バッセルトンへ続く高速道路は所々に一般道へ接続する十字路交差点があり、脇道から進入してくる車に気を付けなければなりません。

日本では考えられませんが、料金所が存在しないオーストラリアならではといったところでしょうか。

 

その他に高速道路であっても環状交差点(サークル型交差点)が多く、出口を間違うと別の地域へ進んでしまいます。

 

 

延々と続く直線を走り続け、正午頃にバッセルトンへ到着。

先ずは腹拵えにと飲食店が多いであろう観光名所へ行ってみるとHiltonの建物を発見。

 

 

Hiltonのレストランであればきっと美味しいものにありつけるはず。

 

その様に考えレストランを利用しましたが、あれこれ注文する私たちに『お前ら、そんなに腹が減っているのか?』とサーバーに問いただされてしまいました。

サーバーの言葉からとんでもない量になることが伺え控えめに注文し直したものの…

 

それでもこのボリューム。

 

 

残さず食べなければと平らげた結果、腹いっぱいを通り越してレストランから動く気になれず。

 

そこへサーバーがやって来て『コーヒーでもどうだ?』との言葉に注文してみると…

 

デカ過ぎマグカップ。

サーバーがトドメを刺しにきました。

 

 

カップを受け取るとトム・ハンクス風のサーバーは軽くウインク。

この辺の所作は日本人に真似できない芸当です。

 

観光名所へ足を伸ばしたこともあり、このまま観察へ向かうのはもったいないと辺りを散策してみると見えてきたのは長い桟橋。

 

 

南半球最長、世界では二番目に長い木製桟橋 Busselton Jetty です。

その長さはおよそ2kmあり、桟橋鉄道から水中へ進むアクティビティは『千と千尋の神隠し』をイメージさせるとか。

 

これを見るだけでもバッセルトンへ足を伸ばした甲斐があったと思えるほどの良い眺め。

 

暫しインド洋を眺め、お腹が落ち着いたところで観察へ向かうと水浸しの牧場をあちこちで目にしました。

 

 

オーストラリアの地盤は粘土質で水捌けが悪いのでしょうか。

所によっては池のようになっている場所もあり、牧場でカモ類が見られることも。

 

こちらは牧場で採餌していたムギワラトキ。

 

 

探鳥地へ着いて鬱蒼とした環境を歩くと黒く焼け焦げた樹木が多く見られ、こうした様子もユーカリの木が多いオーストラリアならでは。

 

 

油分が多いユーカリの木は非常に燃えやすく、高温に曝された石やガラス片から発火して大規模な火災を引き起こすこともあるようです。

 

鳥が沢山いるであろうといった環境でしたが、何故か鳥の気配が少なく不思議に思っていると…

 

 

「なんだこいつ!?」

 

 

足元に居たのは見たことのない物体。

正直なところ生き物とは思えず、子供が落としていった玩具ではないかと思うほどでした。

 

しかしこの謎の物体はキノコを咥えており、生き物であることに間違いありません。

 

望遠レンズでは近過ぎたため恐る恐るスマホで撮影を試みると、突然口を大きく開けて私を威嚇。

思わず手を引っ込めてしまうほどの勢いに少し離れた距離から撮影しました。

 

 

間もなく謎の生物は茂みへ隠れてしまいましたが、調べてみたところこの生き物はマツカサトカゲであることが判明。

 

オウムの時と同様に浅ましい話になりますが、日本での販売価格は高いもので130万円也。

まるでツチノコのようなトカゲは歩く札束でした。

 

 

面白い出会いも束の間。

この後は大量の蚊と蟻に集られ泣く泣く退散する羽目に。

 

パースのような観察ができず私が得意とする車で移動しながらの探鳥に切り替えると、道路脇を飛び交うカオグロモリツバメを発見。

 

 

しかしここはオーストラリア。

次々にコンボイが爆走してくるためうかうか車を停めていられません。

 

とてもではありませんが落ち着いて観察できる状況になく、渋々この場を離れて住宅街へ。

 

広々とした住宅街で目にしたのはコダイマキエインコ・タテガミガン・モモイロインコとパースと変わらない顔ぶれ。

 

 

目新しい鳥を観察したいという思いから木々が生い茂った地区へ場所を移すとムラサキオーストラリアムシクイが見られました。

 

 

ちょこまかと動き回るムラサキオーストラリアムシクイを観察しているとキバラシジュウカラのような鳥を発見。

 

調べてみたところこちらは雄のキバラモズヒタキと判明。

 

 

雌の個体と行動を共にしており、こちらはペアであった可能性が高いと思います。

 

 

キバラモズヒタキは条件良く見ることができず証拠写真の撮影が精一杯だったところ、メジロキバネミツスイはじっくりと観察させてくれました。

 

 

その後の探鳥が不調に終わり桟橋付近で採餌していたオオアジサシの観察へ向かってみると…

 

既にこの日の活動は終了。

 

 

思うように事が運ばず浜辺に腰を下ろすオオアジサシを眺めていると、オーストラリアツバメがせっせと巣材を集めていました。

 

リュウキュウツバメに見た目がそっくりです。

 

 

だいぶ日が傾いてきたこともあり観察に区切りをつけてこの日の宿泊先へ向かいましたが、ナビ通りに車を走らせても宿へ辿り着けないハプニング。

 

「この辺りのはず…」という所まで来たことは確かでしたが、どうしても宿が見当たらず近隣の方へ尋ねていたところ…

 

目の前にニジハバトが飛来。

 

 

和名通り虹色に見える羽衣です。

 

近隣の方より地番についての説明があり再度宅地を探してみたところ、地番の認識に誤りがあったと判明。

一棟借りの宿だからこそ、こうした落とし穴があるのでしょうか。

 

 

こちらの建物、普段は貸し主が生活しており休暇のタイミングで貸し出しているようです。

 

一休憩を挟み再び観光名所へ戻ると日没直後の桟橋は昼間と一味違った雰囲気に。

 

 

この日の夕食は桟橋の直ぐそばにあるクラフトビールの醸造所へ。

 

 

大きなビアホールレストランは日中から沢山の観光客で賑わっており「夕食はここで」と決めていました。

 

昼食のボリュームが凄かっただけにあまりお腹は空いていませんでしたが、結果的に暴飲暴食。

 

 

ブルワリーということもあり日本で味わうことのできない美味しいビールを飲めたことは、バッセルトンを強く印象付ける思い出となりました。

 

 

観察よりも食事の印象が強い一日になりましたが、翌日はオーストラリアの西端ルーウィン岬へ。

そちらの様子は後日更新の日記へつづきます。